サクサク読めて、アプリ限定の機能も多数!
トップへ戻る
デスク環境を整える
blog.livedoor.jp/beziehungswahn
2月7 未知のウイルスとの戦い 超高齢化社会の日本 カテゴリ:新型コロナウイルス認知症 ここ1年ばかり世界はどこでも、コロナ、コロナ。皆、コロナ、コロナ。ニュースもコロナ、コロナ。学術論文も、精神医学の論文も、コロナ、コロナだった。 新型コロナウイルス関連の論文ばかり読んでいたせいか、しかも一気に論文が増えて(精神科関連だけでも1年間で2500件以上)、ブログを書く気がうせてしまったようである。 これまでに発表された傾向では、増加した数字は様々だが、新型コロナウイルスのパンデミックによって精神疾患が増加したという論文が世界中でどんどん発表されている。しかし、感染後の精神的な後遺症も含めて、その全容が正しく分かるのは数年後かもしれない。結果が判明するのは、まだ数年先。これからも論文を読んで勉強していく必要があろう。 (新型コロナウイルスによって精神疾患が増加) https://www.ncb
2月16 トリンテリックスという新しいタイプの抗うつ剤が発売された その2 カテゴリ:抗うつ剤うつ病 (前回の続きである) うつ病では、大きな社会的な問題を生じていることが以前から指摘されている。それらは、職業機能の低下、就労困難、生産性の低下、欠勤、生活の質(QOLの低下)、などである。 https://journals.lww.com/co-psychiatry/Abstract/2016/01000/Cognition_in_major_depressive_disorder__a.9.aspxhttps://journals.lww.com/co-psychiatry/Abstract/2018/01000/Cognitive_dysfunction_in_major_depressive_disorder.6.aspx そして、認知機能障害が、この社会的な問題を生じさせている大き
2月1 トリンテリックスという新しいタイプの抗うつ剤が発売された その1 カテゴリ:抗うつ剤うつ病 昨年の秋に、久々に新しいタイプの抗うつ剤が国内で承認された。トリンテリックス(ボルチオキセチン、Vortioxetine)である。 発売元のタケダ薬品のホームページには以下のような案内がなされている。https://www.takeda.com/ja-jp/announcements/2019/trintellix/ 武田薬品は、ボルチオキセチンが、うつ病の症状をプラセボと比較して統計学的に有意に改善したことを示す国内臨床第3相試験(NCT02389816)などの結果を基に、2018年9月に厚生労働省に製造販売承認申請を行い、2019年9月20日に製造販売承認を取得しました。本剤は、セロトニン再取り込み阻害作用ならびにセロトニン受容体調節作用といった複数の薬理作用を併せもつ国内で承認を取得し
1月1 抗精神病薬によるドーパミンD2受容体のアップレギュレーションは用量に関係なく必然的に生じる現象なのかもしれない カテゴリ:抗精神病薬過感受性精神病 前回の続きである。 私は抗精神病薬を決して否定はしてはいない。抗精神病薬は多くの患者さんを救った非常に有益な治療手段の1つだと信じている。 実際に、私は、精神療法や心理療法を上手にできる訳でもなく、薬物療法に頼り切っているのが精神科医としての自分の姿だと思っている。 しかし、抗精神病薬は諸刃の剣であり、いい面ばかりではないとも思える。薬は薬にもなるが毒にもなりえる。それは全ての薬物で当てはまることであろう。薬物としての評価と同時に毒物(=有害事象を起こす物質)としての評価もしておく必要があると思っている。 ------------------------------------------- 抗精神病薬の過量投与によって、ドーパミンD2
12月5 人類を守るために作られたはずのものによって、逆に、人類は滅びようとしている カテゴリ:抗生物質腸内細菌叢、プロバイオティクス 高齢となり、ブログを書く意欲が無くなってからブログを長く更新していなかったが、論文のチェックだけはしていた。もっぱら登録したWEBサイトから送られてくる神経科学や精神医学に関するニュースで興味を引いたものをチェックしているだけなのだが。認知症の予防になるかもと思いながら論文チェックは私の習慣の1つになっている。 ということで、今年読んだ論文の中で、インパクトが強かったものをいくつか紹介したい。 まずは、抗生物質に関する論文である。 抗生物質は1940年代から使用され、抗生物質のおかげで人類が感染症に打ち勝てるようになり、今では抗生物質の無い医療は考えられない程になっている。 しかし、抗生物質の消費量は世界中で増え続け、抗生物質が乱用された結果、負の遺産のよ
9月21 私の勤務病院で若い綺麗な女医さんが増えました 御無沙汰しておりました。歳をとり、学問への意欲を失くし、ブログはずっと休んでおりました。 最近、私が勤務している病院に若い女医さんが沢山入局してきました。 皆、アイドル系の顔立ちです。皆、美人です。 こんな感じです。 その女医さんの一人が曰く、私が書いていたブログを学生時代に読んでいたとのこと。 ええええ?、先生だったのですか。 彼女は私の2つ隣のデスクに座っております。 このブログが消えないようにしておいてほしいと彼女から言われましたので、ブログ継続のため3年ぶりにちょっとだけ書きこみをしておきます。 その綺麗な女医さんに、このブログはいずれ引き継いでもらおうかと考えております。 彼女はとても優秀で勉強家なのです。 私には無理ですと、あっさりとすぐに断られましたが(;一_一)、諦めずに説得し続けることにしました。 カテゴリなしの他の
9月20 メラトニンの概日リズム以外の多彩な機能。精神疾患や生活習慣病や発癌の予防との関連(その3 メラトニンとメラトニン受容体作動薬) (前回の続き) メラトニンの特性と合成メラトニン薬 メラトニンアゴニストの化学式を図2に示す。TIK-301(=β-メチル-6-chloromelatonin)を除いて、これらの化合物は非インドール構造を持つ。ラメルテオン(ロゼレム、TAK-375、武田薬品が開発)はFDAによって米国で不眠症の使用が承認されている。ラメルテオン代謝産物であるM-IIもメラトニン受容体への作用を持つ。アゴメラチン(Valdoxan、S20098、セルヴィエ社が開発)はヨーロッパで成人の大うつ病の治療のために使用されている。これらの合成薬物やメラトニン徐放錠(Circadin)は55歳以上の不眠症で承認されている。他は前臨床段階か治験中である。MT1やMT2受容体への親和性
2月23 古くから存在するが新しく発見された第3の向精神薬 亜酸化窒素(N2O) カテゴリ:酸化窒素化合物(NO、N2O)うつ病 一昨度の8月に、ニトロプルシッド・ナトリウムが統合失調症の症状を劇的に改善させたという論文を紹介したのだが、その薬理作用は一酸化窒素(NO)を介したNMDA受容体システムへの作用などが想定されている。酸化窒素系化合物はNMDA受容体システムに作用するのである。 (関連ブログ 2013年8月24日 ニトロプルシッド・ナトリウムの統合失調症への効果) (JAMAの一酸化窒素の精神疾患への効果に関する社説)http://archpsyc.jamanetwork.com/article.aspx?articleid=1686036(統合失調症へのニトロプルシッド・ナトリウムの効果に関して新たに2014年に発表された論文)http://www.schres-journal
2月9 青少年への向精神薬の使用は慎重であらねばならない 青少年への向精神薬の処方の実態とその有害作用 その3 各論 抗うつ薬(SSRI) カテゴリ:向精神薬副作用 (前回の続きである) 児童への向精神薬の過剰処方に関しては、抗精神病薬やADHD薬だけが懸念されるのではない。抗うつ薬に関しても過剰処方されており、その抗うつ薬は青少年では危険なことが分かってきているのである。 これは大人の臨床場面でよく遭遇するような問題でもあり、正しく認識しておく必要があろう。 抗うつ薬の青少年への使用に関して最も注意しておかねばならないことは、躁転という問題である。青少年では、抗うつ薬によって大人の場合よりも躁転を誘発しやすいという報告がなされているのである。この躁転という問題は青少年では十分に注意しておかねばならない有害事象であろう。 もし、その躁転を躁うつ病(双極性障害)が発症したものだと誤診され
2月7 イスラム過激派の卑劣なテロ行為。私は神の名の下ならば人を殺すことができる。宗教を悪用した殺人教義とジハードで死ねば天国に行けるという歪んだ死生観による洗脳。 カテゴリ:暴力 今回は精神医学とはあまり関係がないようなことがテーマである。しかし、これから日本人が巻き込まれるかもしれないことであり、今回あえてイスラム過激派によるテロをテーマとして選んだ。 今、世界は、イスラム教過激派によるテロの脅威に晒されている。新年になった早々の1月7日、2人のイスラム過激派の思想に呼応した兄弟が、「シャルリ・エブド」を襲撃し、編集長のステファン・シャルボニエ氏以下12名を虐殺する事件が起きた。この事件は新年早々に世界を大きく震撼させる事件となった。(イスラム過激派による新聞社襲撃テロと血みどろになる欧州)http://www.bllackz.com/2015/01/blog-post_16.htm
2月2 青少年への向精神薬の使用は慎重であらねばならない 青少年への向精神薬の処方の実態とその有害作用 その2 各論 抗精神病薬、メチルフェニデート カテゴリ:向精神薬副作用 (前回の続きである) 前回のブログでは、青少年への向精神薬が安全性の保障がないにも係らず安易に過剰に処方されている実態と、それによる脳内の永続的な変化が生じることへの懸念について述べた。 この永続的な変化は、へたをすると後戻りできないような変化となり、発病と同じような状態になってしまうのである。 今回は、各論として、児童が向精神薬に曝露されることの有害事象の生物学的な変化を具体的に報告している論文を紹介したいと思う。 まず、第一に懸念されるのが、ADHDやASD児童への抗精神病薬の使用である。この抗精神病薬は多動や攻撃性や衝動性などをターゲットとして処方されているのであろうが、長期投与をしていると、皮肉にも、逆の
1月26 青少年への向精神薬の使用は慎重であらねばならない 青少年への向精神薬の処方の実態とその有害作用 その1 総論 カテゴリ:向精神薬副作用 近年、世界中の国々において、青少年(特に小学生、中学生といった若年層)への向精神薬の使用が急増しており、これでいいのだろうかと懸念する声が上がっている。私もそのうちの一人である。 この青少年への向精神薬の過剰処方は医師の診断に基づく医療行為の結果なのだから、それでいいのだという意見もあろうが、精神疾患だと診断される数自体が児童で増えている訳であり、それは、過去と現在では有病率が変化している、すなわち、だんだんと精神疾患を有する児童が増加していることを意味する。 しかし、精神疾患の有病率がそんなに急激に変化するのであろうか。もし、児童の人口が急激に増えれば、生育環境が追いつかずにそういった現象も起きなくはないだろうが、先進国で起きている現象なので
1月19 STAP細胞は存在したのか(嘘についての考察) カテゴリ:嘘difficult patient (以下の内容に関しては、今回は私の下衆なかんぐりに基づいてブログを書いていることを予め御了承下さい。全てが私が勝手に推測した内容に基づいて書かれたものであり、個人の名誉を損ねてしまうようなことも書かれているため、書かれてある内容は全てフィクションなのだと解釈して頂きたく存じます。) (参考にしたサイト)http://matome.naver.jp/topic/1MOIy 昨年度は、青色LEDの開発という功績が称えられ日本からノーベル賞の受賞者が3名も輩出され、日本という国の素晴らしさを改めて実感できた1年であった。 しかし、その一方で非常に残念なこともあった。 それは、既に関心が薄まり忘れ去られつつあるが、日本の科学界を大きく揺るがせたSTAP細胞である。 STAP細胞の論文がNat
1月12 双極性障害と白質の微細構造 カテゴリ:灰白質と白質双極性障害 最近の画像研究のデータからは、双極性障害では脳の白質の微細構造が障害されていることがほぼ確実なことと考えられるようになってきている。双極性障害は脳の白質の疾患だったのである。そのために、接続障害(disconnectivity)という病態を引き起こしていたのである。 (双極性障害は白質の微細構造の障害に起因する接続障害である。2014年のJAMAの社説。)http://archpsyc.jamanetwork.com/article.aspx?articleid=1828734 (最近、双極性障害患者における白質に関する大規模な調査が行われたが、その結果でも白質の障害を有することが明らかになった。特に、左右の大脳半球間の接続障害が重要だと思われる。この調査は双極性Ⅰ型障害に対する調査である。)http://www.nc
12月22 あなたは既にアルコールによって条件付けられている (「相棒」から学ぶアルコールの怖さ) カテゴリ:アルコール男と女 (前回の続きである) 不思議なことに、一度その店でお酒を飲むと、また同じ店に行きたくなる。こういった経験は誰もがしたことがあろう。 (おかしいなあ、自分の好みの店じゃなかったのに。またこの店に来てしまった。) そして、同じ店に行くだけではなく、前回飲みに行った時に同じ席についてくれた同じホステスさんを再び指名してしまうこともよくあることであろう。 (あのホステスさん、全然、好みじゃなかったんだけど。変だな、また今日も指名してしまった。汗;) そして、あの杉下右京も全く同じだった。 --------------------------------------------------------------------------- 警視庁特命係の杉下右京は、いつも同
12月15 母性のホルモンと父性のホルモン (オキシトシンとバゾプレッシン) カテゴリ:オキシトシンとバゾプレッシン男と女 忘年会シーズンである。 しかし、今日は忘年会だが、愛する家族のために早く帰宅しようと決意して家を出たのだったが、その決意が逆に仇になってしまうワナが待ち構えていることがある。 皆さん、気をつけましょうね。 子供が6か月前に誕生したばかりの若い男性がいた。今の喜びは、我が子の安らかに眠る姿を見て、泣いたら抱っこをして、父親となった実感を味わうことだった。子供も誕生したし、俺には父親としての自覚が芽生えた。さあ、この幸せな家庭を守り続けるために今日も仕事を頑張るぞ。 しかし、今日は忘年会だ。今日は今までとは違い早く家に帰ろう。 何て愛しい我が子の寝顔。スースーと心地よさそうに眠っている。思わずおでこにキスをしてしまった。 あなた、早く帰ってきてね。飲みすぎないでね。
12月8 統合失調症に関連していた除夜の鐘と同じ数の遺伝子 カテゴリ:統合失調症遺伝子 現在、統合失調症に関連すると報告された遺伝子は1008種の遺伝子が登録されている(2014年11月現在)。私が大学を卒業した頃には、まだドーパミン受容体の遺伝子さえクローニングされてなかった。それを思うと隔日の感がある。しかし、逆に、増えすぎてしまっている。本当に、1008種が全部、統合失調症の発病に関与しているのであろうか。多くは発病後の2次的な変化に関与しているのかもしれない。しかし、それはまだ誰にも分からないままなのであった。http://www.szgene.org/ もし、その全てが平等に等しく統合失調症に関連しているのであれば、その組み合わせの数は膨大な数となり(例えば、1008種中の100種が関連しているとしても、その組み合わせは1.4774E+140通りもある)、それでは、あまりにも多す
12月1 ゴミ屋敷の住人は精神疾患なのか、それとも、心の傷のせいなのか(ホーディング障害・買いだめ障害・溜め込み障害、ディオゲネス症候群) その2 カテゴリ:ホーディング障害、ディオゲネス症候群difficult patient (前回の続きである) 私は、かってイギリスを旅行した時、イギリス王家の城の中を見たことがあるのだが、呆れ返ってしまったことがある。ウインザー城の中を見学したのだが、なんと中は物だらけであり、壁や棚や陳列台に数えきれない多くの物が所有されており、しかも、その多くは略奪品であり、インドやエジプトや中国といったイギリス以外の国々の物が殆どであった。そして、行く部屋行く部屋全てで、これでもかこれでもかと陳列されていたのである。 (一応、展示物として扱われているのだが、イギリス王家の威信を象徴する宝として、大英帝国の歴代の城の所有者であるの王家の民が世界中から略奪して収集
6月24 Unforgettable(忘れることはできない) かっての精神科治療では、前回のブログで紹介したインセル博士が述べているように後世で否定された治療法も多い。マラリア発熱療法、インスリンショック療法、ロボトミー手術などである。ロボトミー手術は、ノーベル医学生理学賞まで受賞したほどの治療法であったが、今では一部の国(イギリス、スコットランド、等)を除いて完全に否定され行われることはない。日本でも昭和40年台の初め頃までは行われていたようであり、術式も極めていい加減であったようだ。東京のS丘保養院でこの手術を目撃した医師によれば、眼や鼻腔から金属の棒を脳に挿入して棒をかき混ぜて終わりだったという(;゚Д゚)。さらに、教科書には載っていないことも昭和30年台までは行われていたようであり、京都の某病院では、棺桶のような木の箱に興奮している患者を閉じ込めていたのを私は見たと年配の精神科医か
11月24 ゴミ屋敷の住人は精神疾患なのか、それとも、心の傷のせいなのか(ホーディング障害・買いだめ障害・溜め込み障害、ディオゲネス症候群) その1 カテゴリ:ホーディング障害、ディオゲネス症候群difficult patient DSM-5から新しく加わった精神疾患がある。Hoarding disorder (HD)である。ホーディング障害・買いだめ障害・溜め込み障害・貯め込み障害、ふさわしい適切な日本語訳は何と表現すべきなのであろうか。 今回は、この難解な疾患(?)がテーマである。 このホーディング障害の極端な例が、ゴミ屋敷となった家であり、そのような家の住人は世界中に存在し、海外でも周囲は多大な迷惑を被っているようである(見た目が不潔で、異臭がたまらんのですが、ゴミ屋敷の住人はそんなことは全く感じていないようです。汗;)。そして、そのゴミ屋敷は、今では、ホーディング障害(Hoard
11月17 ベルソムラという新しい睡眠剤が発売された カテゴリ:睡眠障害オレキシン 2014年9月26日に全く新しいタイプの睡眠剤であるベルソムラ Belsomra(一般名スボレキサント、Suvorexant)という薬が日本でも承認された。国内では11月下旬から使用できるのではなかろうか。 (MSDのHPから。ベルソムラ承認のお知らせ)http://www.msd.co.jp/newsroom/msd-archive/2014/pages/product_news_0926_2.aspx(ベルソムラの治験について。治験番号 NCT01097616)。http://clinicaltrials.gov/show/NCT01097616 ベルソムラは世界初のオレキシン受容体1・2(OX1R、OX2R)を同時に阻害する睡眠剤である(dual orexin receptor antagonist
11月10 精神疾患を予防するために感染症を予防せよ。恐怖の熱帯地方の感染症がついに日本に上陸した。(デング熱、チクングニア熱) カテゴリ:感染症デング熱、チクングニア熱 今年、デング熱が日本において発生したことはご存じの方も多いであろう。当初は海外で感染し帰国後に発症したのかと思われていたが、海外への渡航歴がなく国内での感染事例であることが判明した。しかも、東京の代々木公園で蚊に刺されたことで感染したことが判明した。東京は大騒ぎとなり、代々木公園は立ち入り禁止となった。さらに、西宮市でもデング熱の患者が発生し、日本にもついにデング熱ウイルスが上陸したと言える状況となった。幸いにも死者は出なかった。その後、エボラ出血熱のニュースでデング熱の話題はかき消されたようにも思えるが、あの騒動以降もデング熱だと気付かれずまま単なる発熱で終わり、デング熱の感染事例がどんどん発生しているのかもしれない(
11月3 精神疾患と食事 part3 ケトン食の精神疾患への効果 カテゴリ:食事 (脂肪、トランス脂肪酸、グルテン、カゼイン、ケトン食)てんかん (前回の続きである) 場末のP科病院にも、時々、てんかん患者が入院してくる。しかも、てんかん発作だけでなく、激しい精神症状なども合併した難治のケースが紹介されて入院してくるのである。 (大学病院とかでは激しい患者は受けくれないのですよ。どうせ良くならないだろうから、場末のP科病院にでも放りこんでおけということでしょうか。しかし、場末の低レベルの病院ですから、さらに何もできないのですよ。いったいどうすりゃいいのでしょうか。汗;) このようなてんかん患者が紹介されて入院してきたことがあります(特定できないように内容は一部変えてあります)。 20台後半の女性患者。肥満あり。てんかん発作だけでなく(その発作も、大発作+複雑部分発作+意識消失発作+・・・
10月27 精神疾患と食事 part2 グルテンフリー・カゼインフリーダイエット カテゴリ:食事 (脂肪、トランス脂肪酸、グルテン、カゼイン、ケトン食)グルテン感受性 (前回の続きである) 小麦が主食の欧米ではグルテンフリーダイエット(GFD)がブームになりつつある。アメリカでは既に160万人もの人々が食事をGFDにしているらしい。グルテンフリーダイエット食品の市場は数十億ドルの規模まで拡大しており、今後ますますグルテンフリー食品の市場は拡大するであろうと言われている。http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25261874 ただし、グルテンフリーダイエットが流行している背景として、やせるためにグルテンフリーダイエットをしている女性も多く、ネットでの記事を見ると多くの女性に減量できると信じられているようである。一方、GFDをしても意味はないという意見もある。確
10月20 精神疾患と食事 part1 病院食はこれでいいのか? カテゴリ:食事 (脂肪、トランス脂肪酸、グルテン、カゼイン、ケトン食)生活習慣、ライフスタイル 食事(ライフスタイルの中にも含まれるが)と精神疾患との関連性について関心が高まってきている。今回は、精神疾患と食事との関連性について触れてみたい。 精神科病院には、病状がすっきり改善しなったり、なかなか安定しないような難治のケースが紹介されて入院となることが多々あるのだが(難治だからといって安易に病院に丸投げしてくるなと言いたいのだが、ましてやこんな低レベルの場末のP科病院なんぞに)、精神科病院に入院したからといってどうにもならないように感じることが多い。なぜなら、難治である背景にはライフスタイルが絡んでいるかもしれず、入院したところでライフスタイルの内容が劇的に変わる訳ではないからである。特に、ライフスタイルの中でも大きなウエ
10月13 ビデオゲームのメンタルヘルスへの影響 その2 ビデオゲームは認知機能を高める カテゴリ:ビデオゲーム精神疾患の予防 前回はビデオゲーム(特に、暴力的な内容のビデオゲーム)の脳や心理状態への有害作用について触れたが、今回は、その逆の脳への有益な作用について触れてみたい。 本年2月に、スーパーマリオでプレイすると脳の可塑性が誘導される。灰白質の変化は市販のビデオゲームでトレーニングした結果である。という衝撃的なタイトルの論文がNatureに発表された。 ビデオゲームをすることは脳に非常に良いというのである。 このタイトルを見て、「スーパーマリオ・ギャラクシー」を必死でプレイしていた私は間違ってはいなかったのだと悟ったのであった。いい歳こいて何を言っているのかと笑われてしまいそうだが、私の脳にはとにかく良いことだったのである。 (ただし、発表された論文で使われていたスーパーマリオ
10月6 ビデオゲームのメンタルヘルスへの影響 その1 ビデオゲームは有害なのか カテゴリ:ビデオゲーム生活習慣、ライフスタイル 私はかってはファミコンやスーパーファミコンでスーパーマリオやドラゴンクエストやファイナルファンタジーに嵌り何度もプレイし、恥ずかしい話だが、45歳を過ぎてからもWiiでスーパーマリオ・ギャラクシーをプレイしていた。年齢のせいか、スーパーマリオ・ギャラクシーではなかなかクリアできなくなり、今ではやめてしまったのだが、脳にはいい刺激になっていたように思う(ボヨンボヨンと飛び跳ねるバネマリオのステージがクリアできないので挫折してしまったのである^^;)。 一方、ビデオゲームの内容も多様化し、人を斬りまくったり、ゾンビを撃ちまくったり、といった攻撃して倒すことがテーマの戦闘的で暴力的なアクションゲームが台頭していき人気を集めるようにもなった。TVでは、そういったアクショ
9月29 中枢神経系への緑茶の効果 カテゴリ:緑茶認知症 今回は緑茶に関することである。私は、コーヒーではなく緑茶をよく飲む。仕事中に毎日1本くらいの緑茶のペットボトルを飲んでいる。いろんなメーカーの緑茶のペットボトルが発売されているのだが、気に入っているのはキリンの生茶である。苦みが少ないのでこの味が気に入っているのである。ただし、カテキンやテアニンがどのくらい含まれているかは分からない。国内で発売されているペットボトルの緑茶の成分を詳細に比較したデータがほしいのだが見つからないままでいる。http://www.kirin.co.jp/products/softdrink/namacya/ 苦みが少ないということはカテキンの含有量は少ないのであろうか。しかし、各メーカーによって抽出のプロセスには大きな差はないであろうし、有効成分には大差はないと思われるため、気にせずにキリンの「生茶」を
9月22 認知行動療法(CBT)を一人でマスターする カテゴリ:認知行動療法(CBT)自己管理 今回は認知行動療法(CBT)がテーマである。認知行動療法に関しては、現在では多くの論文や書物が出版されており、ネットでも多くのサイトで詳細に紹介されており、このブログであえて触れるまでもなく、一般社会で既に広く浸透しているうつ病などへの標準的な治療方法になっているものと思える。ところが、未だに、認知行動療法って何ですか、認知行動療法はこの病院ではしていないのですか、などと認知療法について聞かれることが多々ある。その際には、そんな時間の余裕はないので当院では認知行動療法していませんと返答している。 (患者さんへの説明) 確かに、認知行動療法はうつ病の標準的な治療法になっています。今はCBTに力を入れているクリニックも増えてきているはずです。しかし、どこのクリニックに行けばいのかは私には分かりません
次のページ
このページを最初にブックマークしてみませんか?
『blog.livedoor.jp』の新着エントリーを見る
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く