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大谷翔平
note.com/glassy
印刷の仕事はミスが許されません。 ウェブの記事などの場合は、誤植を見つけたらすぐに修正できます。でも、紙の印刷はそうはいかない。発送したあとに誤植が見つかったりしたら、もう冷や汗ものです。 僕らは創業以来、ずっと「なんとかミスをゼロにしよう」としてきました。「なんでミスしたんだ」と、社員をひどく責めていたこともあります。 しかし、創業50年以上が経ったいま、それは正しいクオリティ管理の方法ではなかったと気づきました。今回は、僕らが試行錯誤の末にたどり着いた、ミスを管理する方法についてお話しします。 ①エラーした人を責めないいまの僕らは、ミスを起こしてしまった人を責めません。 野球チームにたとえて考えるとシンプルです。みんなで毎日、一生懸命に練習してきて、本番で仲間がエラーしてしまった。そのとき「お前、なんでエラーするんだよ」なんて言いませんよね。そんなことをしたら、チームは崩れてしまうから
昔、うちの印刷工場はすさんでいました。オジサンが下駄を履いてタバコを吸いながら印刷をしているような状態です。 はじめて、ビル1棟分の本格的な印刷工場を構えたのが、15年ほど前のことです。当時は、オペレーションも従業員の管理方法もまったくわからず、工場はみるみるうちに荒れてしまいました。 しかし、いまでは工場見学にきたお客さんに「すごくきれいで、あいさつの気持ちいい工場ですね」と言っていただけます。ここに至るまでには、僕の父で創業者である先代の、執念と哲学がありました。 「しのごの言わずに、掃除するぞ」どうやって工場をまわしていけばいいのか。 考えあぐねていたとき、先代がいちばん最初にやったのが「掃除」でした。 「品質とか生産性とか、しのごの言うな。まず工場っていうのは、整理整頓・清潔であるってことが大事なんだ」と。 先代は印刷組合の副理事長をやっていて、他のいろんな印刷会社を見てまわる機会
3年前、僕らの組織は崩壊寸前でした。 今回はすこし長いのですが、ボロボロの組織でもがき続けた、僕らの苦悩の記録です。もし同じように悩む方の参考になれば、とも思ったのですが、あまりに遠回りで、下手くそな道のりだったので、たぶん参考になりません。(ごめんなさい) ただ、同じく組織づくりに苦戦されている方が「もう少し頑張ってみよう」と、ちょっとでも前向きになれたら、とてもうれしいです。 * 僕は、50年以上続く印刷会社の二代目です。 印刷業界は、いわゆる「斜陽」の業界です。市場規模は右肩下がり。それでもなんとか生き残るために、数年前から新規事業を模索してきました。 そして目をつけたのが「社内報」でした。 企業の「社内広報誌」を作成し、インナーブランディングのお手伝いをする事業をはじめたのです。自社の強みである「印刷」を活かしながら、中小企業ならではのニッチな市場で勝負できます。 僕は「まさに理想
僕は、父から継いだ下町の印刷会社を経営しています。 いまから5年前、僕らの会社は、ほとんど利益を出せずに苦しんでいました。収益率が低く、利益が少ないので、銀行からの借入を返済するのに四苦八苦する状況が続いていました。 それにも関わらず「ある要因」によって、社員は誰も「会社が儲かっていない」ことに気づいてもいませんでした。 そんな僕らの会社が、この4年間はずっと増益を続けています。去年の3月には、過去最高の売上・粗利を達成しました。 僕らが変われたのは、5年前におこなった「コストカット大作戦」のおかげでした。 今年度は、感染症の影響を少なからず受けています。もしあのとき、全社をあげてコストカットに取り組んでいなかったら、いま会社がしっかりと持ち堪えられていたかどうか、正直わかりません。 ほとんど利益を出せず、借金も多かった会社が、どうやって増益し、この未曾有の事態にも耐えられるようになったの
僕が35歳のとき、父親がガンになりました。 父は印刷会社を創業し、以来ずっと社長をしていました。しかし、ガンのこともあったのでしょう。急に僕を呼び出して「おまえ、来年から社長な」と告げたのです。 ちなみに治療はうまくいき今はピンピンしていますが、病気のことがなかったら、このタイミングで社長になることはなかったかもしれません。 僕は36歳で、印刷会社の二代目社長になりました。 このnoteは、印刷会社の息子として生まれ、36歳で継承し、業界が下降トレンドのなか、なんとか生き延びる道を探り出した話です。 同じような後継ぎの経営者や、いわゆる斜陽産業で踏ん張っているみなさんに届けばいいなと願いながら書いてみます。 * 経営方針がなくてもうまくいっていた 父は何ひとつ言語化しない経営者でした。 経営方針も、経営理念も、一切言語化しない。年度が変わっても「今期の戦略はこうです」などと示されたりはしま
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