ドキュメントの表記揺れ問題 複数人による共同作業で執筆や翻訳を行うと、用語の書き方が人によってまちまちで、最終的にそれを統一しなければならない。一人で作業していても、案外ばらつきがあったり、誤変換に気がつかないなど、用語のチェックと修正をする作業が必要になる。 今までに何回かそれなりのボリュームの文書を翻訳する機会があって、その度に自作ツールの greple を活用してきた。greple は、正規表現で文字列を検索できるだけではなく、マッチする条件を細かく指定することができる。たとえば参考文献のタイトルや引用文などを対象から外すことができないと実用的ではないのだ。実際のところ何年かに一度、翻訳仕事が入る度に進化してきた。 そもそもこのコマンドは、1990年代の初頭にWIDEプロジェクトの報告書の編集作業を助けるために作ったのが始まりだ。当時は mg (multi-line grep) とい