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2016年9月20日の報道等によると、論文不正の疑いを指摘する2通の匿名告発文書を8月に受け取り予備調査を行ってきた東京大学が、本調査を行うことを決定しました。 匿名による申立て事案にかかる本調査への移行について 平成28年9月20日 東京大学広報室 東京大学は、平成28年8月14日付け及び同年8月29日付けで匿名により本学に捏造及び改ざんの疑いがあるとして申立てのあった事案(6名、22報の論文)について、東京大学科学研究行動規範委員会規則に基づき、申立てを受理(第7条第5項)し、予備調査(第8条)を行いました。 その結果、申立ての正否を明らかにするため、本日、本調査(第10条)を開始することを決定しましたのでお知らせいたします。 なお、報道の取扱いに関しては、本調査の開始が被申立者の不正行為を認定するものではないことに留意いただき、被申立者の現在の研究活動への影響を含め、ご配慮いただ
新しい関連記事 東京大学が医学部研究不正疑惑論文に関する調査報告書を国民に開示しないのは違法 不正疑惑渦中の東大医学部論文 および東大分生研論文の告発内容を 画像編集フリーソフトで確認する方法 2016年8月29日にOrdinary_researchersが告発した論文のリスト(東京大学2研究室11報) 匿名の告発を受けた医学部教授ら6人の不正疑惑論文22報に関して東京大学が本調査を実施へ 東大分生研教授のNatureなど7報、東大医学部教授のNature communicationsなど4報の不正疑惑を指摘する告発文書を東大が受理、予備調査へ Ordinary_researchersの告発2通め11論文 * * * 東京大学の医学系の研究室がこれまでに発表してきた数多くの論文のデータにきわめて不自然な点があることを告発する匿名の文書(2016年8月14日付)が、文科省や東京大学に対して届
沼正作博士(1929-1992)は、神経伝達物質の受容体やイオンチャネル等の一次構造を次々と決定していき、脳内で働くさまざまな神経機能素子の分子的実体や構造機能相関を明らかにすることにおいて多大な貢献をした科学者です。あの怒涛の業績を産み出した沼研では、どのように研究が進められていたのでしょうか?当時、京都大学医化学教室(医化学第二講座) 沼 研究室で活躍された研究者の方々が語るエピソードには、非常に興味深いものがあります。 注)ここで紹介するエピソードは、昭和の時代のものです。令和の研究倫理の基準に照らし合わせると、すべてがアカデミック・ハラスメントに該当すると思います。肯定も否定も礼賛もしません。単純に、凄いラボだったんだなあという気持ちで紹介しております。 研究に対する厳しさ 大学院に入って数日後に 「君,もう大学院をやめなさい」 と言われました。当時私の研究していた酵素は室温で数秒
研究に向いている人ってどんな人なのかは、研究者という職業に興味がある学生が知りたいことだろうと思います。 ノーベル賞取った人の半生記の話を聞いたり読んだりして、「よし、俺も!」と思える人は向いていると思います。自分は一生かけてこれを究明したいと思えるものがすでにある人も向いているでしょう。ただ、研究テーマは、実際に研究を始めてみてだんだん絞れていくものかもしれません。利根川博士の話を聴くと、分子生物学という武器を手に入れてその武器を最大限生かせる面白い領域(免疫学、ついで、脳科学)に飛び込んでいったように見えます。 利根川進博士のぶっちゃけ話:研究者として成功できた理由および成功戦略 研究者の適性がない人が博士課程に進学してしまうと大変です。しかし、適性があっても指導教官に恵まれないと、やはり大変なことになります。逆に良い指導教官に恵まれると、自分で思った以上に伸びるもいることでしょう。大
いざ大学院生として研究室に配属されたり、ポスドクとして新しいラボで働き始めたときの最初の悩みは、研究テーマとして何を選ぶかということです。フェローシップをとるために半年前に書いた研究計画があったとしても、実際にラボに来てみるとラボの状況やボスの考えが変わっていて、研究テーマを一から考え直すことになるのは珍しくありません。 大学院生活が5年経過したとき、手元にあるものが「複数の、脈絡ない研究課題の、小さな成果の寄せ集め」 https://t.co/pVETi1pf3R という人は多いと思います。研究テーマ選び、研究の進め方を指導しない教授も多いです(いわゆる放置)。研究テーマの選び方 18のポイント https://t.co/PO9ultkzSO — 日本の科学と技術 (@scitechjp) 2018年1月20日 それでは、どのような点に注意して研究テーマを決めればよいのでしょうか?自分が
2016年06月07日追記: 岡山大学医学部の論文不正を告発した森山芳則・榎本秀一両教授を森田潔学長が解雇したのは解雇権の乱用 岡山地方裁判所が給与支払いを命じる仮処分の決定 2016年1月11日追記: 岡山大学からの処分は不当であるとして裁判で戦っている森山教授の記者会見が、2016年1月12日午前10時頃よりJR岡山駅の記者クラブで行われるそうです(参考:https://twitter.com/ryotaiino/status/686453773430992896)。また、2016年1月12日午後1時からは、岡山大学が森山教授らの解雇についての記者会見を行うそうです(参考:https://twitter.com/kumikokatase/status/686510116422565888)。もしも、研究不正を告発した教員に対して大学側が懲戒的な解雇処分を行うということがまかり通る世の
100通の お祈り手紙に 心折れ (詠み人知らず ラボ川柳) 父親からのアドバイス⇒【世間の常識】募集が出たときには採用される人は既に決まっている 応募する側から見ると、大学の人事は実に不可解ですが‥ いいかベイベーきいてくれ。人事の数だけモノサシがあるんだよ。(大学教員公募戦線仏恥義理シェキナベイベー) 下のウェブ記事にも教員人事の本質、オファーを勝ち取るための具体的な戦略に関するアドバイスがあり、落ち続けている人にとっては認識を改める助けになる内容だと思います。 公募に落ちた時「なんで自分が」と思うということは、自分の業績に自信があるのでしょう。それは素晴らしいことだと思います。しかし、それが人に評価されるかどうかはまた別の話です。ここでいう評価とは、「その研究が素晴らしい」ということより、「この人を採用したいと思うか」という点が重要です。どんなに優秀でも、その公募で必要とする人材にマ
Ten Simple Rules(10のシンプルな原則)は、プロの研究者を目指す人が遭遇する数々のチャレンジを乗り越えるためのコツを教えるガイド集です。PLOS Computational Biology誌のヒット企画。 博士号をとるために 研究者になるためには、大学院を受験して研究室に所属し、数年間、研究のトレーニングを受けることになります。指導教官とは師弟関係としての付き合いが一生続くことになるので、研究室選び、指導教官選びは親を選ぶのと同じくらいに重要です。研究者としての運命を決定付けてしまうラボ選びで失敗しない方法は?理想的な大学院生のあり方は? Ten Simple Rules for Graduate Students 「大学院生のための10個のシンプルな原則」 Ten Simple Rules for Finishing Your PhD 「学位取得のための10個のシンプルな
「できる研究者の論文生産術 どうすれば『たくさん』書けるのか」の著者ポール.J・シルヴィア氏が2012年4月27日に行った講演の動画があります。しかしこの講演ではとりとめもなく延々とフリートークが続くので、ポイントを掴むには彼の著書を読むほうが早いです。 たくさんの論文が書けるのは生まれつきの才能ではなくスキルです。だから、そのやり方を学ぶことができます。(前書きより) この本には非常に実践的な教えが書かれています。原稿が書きかけのままで憂鬱な気分になっている教授から出てくる典型的な言い訳が、「書く時間が見つからない」というものです。しかし、講義の時間がみつからないと言い訳する教授はいません。予定された授業の時間がきたら、授業をするしかないからです。論文を書くのも全く同じで、何曜日の何時から何時までは論文を執筆する時間と決めて、その時間には他の予定は一切入れずに論文の執筆に専念するというこ
関連記事 科研費研究計画調書の書き方 セクションごとの具体的、実践的な書き方のアドバイス 【注意】科研費の申請書は研究者が個人的にJSPSにに提出するものではありません。所属機関・大学を通じた提出になります。したがって、研究者は、JSPSのウェブサイトにある締切り日時ではなく、所属大学・機関の締切り日時を守る必要があります。 文部科学省の科学研究費補助金(科研費)は、研究テーマの自由度が最も高く、全ての研究者にとって非常に重要な外部資金です。研究領域や研究テーマが予め指定されているトップダウンの研究費とは異なり、誰にでも研究資金獲得のチャンスがあります。 そこで、初めて科研費を出す人、まだ一度も科研費が当たったことがない人に向けたアドバイスを、自分の経験とネット上の情報を纏めて書きました。「基盤(C)」や「若手」といった少額の研究種目を想定しています。 採択される申請書の条件:研究目的を明
2012年1月に第1回電王戦を戦った米長邦雄 永世棋聖(1943-2012)がコンピュータとの対戦に関してどのような考え方を持っていたのかがわかる非常に興味深いインタビューです。 電王戦に出たいきさつ 00:09 僕が棋士の中じゃ一番コンピュータというものをいろいろ研究していたので、僕が出るよりないと思って出たんですけどね。まさか、負けるとは思わなかった。 コンピュータに敗れた理由 00:34 当日の対局でやり損なったことが悔やまれます。コンピュータ相手には、気合とか、一手違いの読み比べとか、そういうものを出したときは人間がだいたい負けるんですね。コンピュータ相手に戦っているということを最初から最後まで意識してやらないとダメなんです。すごく根気が要るんです。自分を殺しながらずーっと一手一手やっていきますのでね。そのまま続ければよかったんですけど、やっぱり、暴発というんですかね、やっぱり人間
なぜあなたは論文が書けないのか? できる研究者の論文作成メソッド できる研究者の論文生産術 富山大学は2005年に10年の任期で登用した教授が基準となる20報の論文を出さなかったとして、この研究者を2014年末に解雇したそうです。解雇された元教授は論文数でのみ評価するのは不当だとして2015年1月9日に富山地方裁判所に提訴しています。 追記:2017年11月21日 2017年11月21日の報道(m3.com/共同通信)によれば、最高裁が、元教授の上告を受理しない決定(2017年11月17日付)をしたことにより、富山大大熊芳明元教授が敗訴した二審判決が確定しました。 二審の名古屋高裁金沢支部は、一審の富山地裁判決を支持していました。 参考 富山大元教授の敗訴確定 地位確認求める (m3.com/共同通信 2017年11月21日 閲覧は要登録):” 富山大大学院の大熊芳明(おおくま・よしあき)
論文が掲載された雑誌のインパクトファクターの高さと、その論文自体の価値の高さは必ずしも一致しません。そのため、雑誌のインパクトファクターにとらわれずに論文の内容そのものを評価すべきだという議論がよくなされます。しかしながら、分野外の論文の価値を評価するのは非常に難しいため、雑誌のネームバリューで論文業績が評価されるということは避けられません。 そんなこともあって、いまどき、ネイチャー(Nature)、サイエンス(Science)、セル(Cell)(生命科学分野の場合)、あるいはそれらの姉妹紙などにファーストオーサーの論文を出していないと、アカデミックな世界でジョブマーケットに出て行くことが難しいという現実があります。テニュアトラック制度に乗っているPI(Principal Investigator)も、自分のラボからこのようなトップジャーナルに論文を出さないとテニュア獲得の可能性が下がるで
追記 20170205 2015年にネットで公開されていた、画像データの類似性を解説したPDFファイル r3hso.pdf (https://t.co/zfttZKmgZr)。 追記 関連記事 ⇒ 東京大学が類似画像論文に関する予備調査結果を発表: ”不正行為が存在する疑いはない”論文12報のリスト ⇒ 大阪大学、類似画像データ論文の調査を打ち切り 本調査を行わないことを決定 ——– 日本分子生物学会2013年年会組織委員会がシンポジウム「生命科学を考えるガチ議論」のための準備としてウェブ上に設置した議論用のサイトで、「日本の科学を考える」(http://scienceinjapan.org/)というものがあります。このウェブサイト上で、年末年始の数日間の間に、異なる実験結果に同一画像データが使いまわされている可能性のある「画像酷似論文」が大量に指摘されました。NATUREを筆頭に、NAT
分子生物学会はここ数年間にわたって研究不正問題に取り組んできました。2008年の年回において若手教育シンポジウム「今こそ示そう科学者の良心2008 -みんなで考える科学的不正問題」の司会進行役を務めていたのが東京大学加藤茂明教授(2012年辞職)でした。 この時点ではまだ加藤茂明研究室の不正は世に知られておらず、当時大きな問題になっていたのは、大阪大学の杉野明雄教授による論文捏造事件でした。2008年のこのシンポジウムの内容の詳細は公表されています(PDFリンク)。データ捏造に関して深く議論されており、論文不正問題を考える上での貴重な資料になります。 研究費を私的に流用すればもちろん犯罪ですが、データ捏造論文をバレた後で撤回し公的な研究費を無駄にしても、研究者が賠償責任を問われたとか法で裁かれたという話は聞きません。せいぜい辞職するなり解雇されるなりしてお終いのようです。科学者から見た場合
SNSで反響があった記事 (FaceBook Like順) FB Like 1.7K 【研究者の適性】自分が研究に向いている人かを知る30の質問 FB Like 1.2K 酷似する画像を含む生命科学論文が大量に指摘される FB Like 696 採択される科研費申請書の書き方22のヒント FB Like 580 沼研の伝説的なエピソード:沼正作(1929-92) FB Like 517 10年間で論文20報が出なかった研究室の教授を解雇 FB Like 493 【変わる科研費】新学術領域研究を見直しへ~制度の主な変更点~ FB Like 384 論文を出す力 ~ リジェクトの受け止めかた FB Like 314 フィンランドの学校教育制度がベストな秘密をマイケル・ムーアが暴く FB Like 314 ハゲタカジャーナル論文掲載 不名誉な大学ランキング FB Like 282 論文を出すため
2004年に阪大から出たNature Medicineの論文でビックリ仰天なのは、「脂肪細胞異的PTENノックアウトマウス」を作製し、その解析を行ったと言いつつ肝心の遺伝子改変マウスが存在すらしていなかったということです。 アカデミックなポストに就くことも、研究費を獲得することも非常に熾烈な競争を強いられます。これほど悪質な不正行為を働いても普通に研究を続けられるというのであれば、研究者間の公平な競争が妨げられ、日本の研究レベルが下がるだけでしょう。「これでクビにならないのなら、データ捏造しない研究者の方が頭がおかしいのか!?」と錯覚してしまいそうなくらいにたまげた話です。 論文の撤回など普通の研究者なら一生に一度も無いのが普通ですが、捏造論文を一度出したラボは面白いことに何度でも同じようなことを繰り返す傾向があります。このラボからも、2004年のnature medicineに続いて、2
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