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京都アニメーションは、最新の CG や画像処理の技術を、伝統的なセルアニメの文脈に違和感なくさりげなく溶け込ませるのがうまい。このことは、当ブログでも何回か指摘してきた。 私はかつて CG や画像処理ソフトの開発に携わっていたことがあるので、京アニのアニメを見ていると、自然にそういう処に目が行ってしまうのだが、一般の人は必ずしもそうではないかもしれない。 そこでこの記事では、京アニのある技法について、具体的に画像を引用しながら紹介してみたい。 京アニの映像の美しさには確かな技術的裏づけがあることを、一般の方にもお伝えできれば嬉しい。 ・伝統的なセルアニメとどこが違うか これは、「氷菓」の第 22 話「遠まわりする雛」のラスト近くのシーン。(アニメなので仮想の)カメラが、奉太郎とえるが歩いているところを、後ろから追いかけながら、左から右へゆっくりと移動している。 この画像を見てどう思うだろう
遅まきながら Kindle 3 の WiFi 版を購入しました。検索してみると、Kindle 用の Tips や裏技やフリーウェアやウェブサービスがすでにいろんな方々によって 開発されていて、青空キンドルとか ChainLP とか早速活用させてもらってます。 ぼく自身もささやかながらKindle 用の Tips をいくつか考えたので紹介します。なお、当方の環境は Kindle 3 + Windows XP なので、違う環境の人は適宜補正しながら読んでください。結果は例によって自己責任でお願いします。 ・Kindlegen を手軽に呼び出して HTML を MOBI 形式に変換する方法 Kindle で読める電子書籍は、MOBI 形式と PDF 形式が基本で、HTML 文書を直接読むことはできません。簡単な Web ブラウザも一応装備されていますが、マウスもタッチパネルもないので使い勝手はお
今は亡き小針あき宏氏の「確率・統計入門」という本は、この分野の教科書の中でも名著として知られている。ぼくもウン十年前の学生時代から愛読しているのだが、最近読み直していて、単なる誤植ではすまない、わりと重大な誤りがあることに気がついた。 誤りを見つけたのは、いわゆる「確率変数の変換」についての記述。確率分布 p(x) を y = f(x) で変換した結果 q(y) は、f(x) の逆関数を x = φ(y) としたとき、 になるという命題(命題 2.6)においてである。これは、正規分布の一次結合が正規分布になるという定理や、χ2乗分布の導出などにも使われる重要な命題なのだが、よく考えるとおかしいのだ。 この命題には、f(x) の条件として、単調で導関数が連続としか書かれていないのだが、もし f(x) が単調増加でなく単調減少だったら、φ(y) の導関数は常に負である。一方、p(φ(y)) は
だいぶ前にちらっと書いたことがあるのだが、かれこれ 20 年ほど前に、ベジエ曲線を整数の加減算だけで描画する方法を考えたことがある。こういう会社員時代の仕事を紹介するためには、いろいろと制約があったりするのだが、このアルゴリズムは多分守秘義務には含まれていないし、技術自体がいい加減時代遅れの技術で、多分今はもっといい方法が開発されているはずなので、公開してもどこからも文句は来ないと思う。だから、機会があればいつか紹介したいと思っていた。 だだ、このアルゴリズムを説明するには、ややこしい数式を並べる必要があって、それが面倒で避けていたところもあった。しかし、今回 Maxima を使って計算したら、わりと簡単に再現できたので、せっかくだから記録にとどめておくことにする。 ベジエ曲線というのは、空間からいくつかの点を選択したときに、その点との関係で定義される。たとえば、2次のベジエ曲線だったら、
英和翻訳を長年やっていると、頻出する語句や成句については訳し方のパターンが確立されてくるものだが、訳そうとするたびにうまい訳が思いつかなくて悩むような言葉もいくつかある。以前に紹介した decompression という単語もそうだった。今回は、award-winning という単語を取り上げてみたい。 award-winning というのは、見た通り、award と winning を組み合わせた合成語であり、その意味もこの二つの単語の意味から類推される通りである。award は「賞」を意味する名詞、win は「獲得する」を意味する動詞であるから、award-winning は「賞を獲得した」という意味になる。 この単語がよく使われるのは広告文で、宣伝したい商品や企業を表す言葉を修飾する形容詞として、award-winning product とか award-winning compa
タイトルの通りである。iTunes でライブラリの保存先を NAS(ネットワーク接続ストレージ)に設定すると、iTunes Store から購入した楽曲がダウンロードできなくなることがある。 原因もぼぼわかっていて、これは、NAS のファイル名と Windows のファイルシステムのファイル名との間の互換性が不完全なことが原因だ。NAS の場合、ローカルな OS のファイル・システムがそのまま使われる単純な拡張ドライブとは異なり、NAS 独自のファイル・サーバを稼動する必要がある。現在市販されている NAS の多くは、Windows のファイル・サーバの機能をエミュレーションするために、Linux の Samba を利用している。そのため、Windows で使えるファイル名と NAS で使えるファイル名は完全に同じではないのである。 具体的にどの環境でどの文字が使えないかは、いろいろ検索し
ここ数日ウェーベルンやベルクの曲を集中的に聴き込んでいてふと得心したことがあったのでメモしておく。これは例によって、偏った嗜好の一音楽ファンによる個人的な意見であって、音楽界の定説と一致しているかどうか定かではないし、逆に、その筋ではとっくに常識化しているということもあり得る。そのつもりでお読みいただきたい。 みなさんは十二音技法の音楽にどのようなイメージをお持ちだろうか。クラシックは聴くけど現代音楽には馴染みがないというような方は、調性音楽が規則にのっとった秩序ある音楽であるのに対し、十二音技法などを使ったゲンダイオンガクは規則もなにもないデタラメな音楽だと思っていたりしないだろうか。 十二音技法というのは、簡単に言えば、調性にとらわれずに作曲するための作曲技法なのだが、一種の進歩史観とともに語られるイメージがあった。曰く、かつての作曲法は長調・短調の調性に厳格にしたがっていたが、歴史を
芸術とは何か、という議論は、文明発祥のころからあるふる~い議論で、しかもいまだに万人を納得させるような結論が出ていない問題である(らしい)。今から、そういう万古普遍の問題に、ぼくみたいな凡人がこの場で結論を出してしまうという蛮勇芸をやるので、仕上げをごろうじろ(^^)。 ぼくらの若い頃の芸術観は、基本的に、権威主義から相対主義という流れだった。その反動からか、最近の若い人たちの芸術に対する考え方は、相対主義から芸術的価値論に戻りつつあるような気配がある。 もちろん、そのこと自体はまったく悪いとは思わないのだが、彼らの議論を見ていると、芸術的価値論を語るために必要な、美学理論の歴史や概念に対する知識が、少々不足している人が多いように感じられる。 先日取り上げたケータイ小説の話なんかでもそうで、こんなのは小説・芸術ではないという意見を言うことはべつにいいのだが、それを根拠付けるのが、結局は、過
"Earn this. Earn it." というのは、「プライベート・ライアン」という映画の中の有名な台詞。トム・ハンクス演じるミラー大尉が、死ぬ間際に、マット・デイモン演じるライアン二等兵の耳元でつぶやいた台詞がこれ。この映画自体に対する評価は人それぞれ違うと思うけど、英語に興味のある日本人なら、この台詞にニヤリとした人は多いだろう。 earn という動詞は、「稼ぐ」などと訳されることが多いが、この場合はもちろん、「生き残ったんだからどんどん金を稼げよ」という意味でもなければ、「命拾いして儲けたな」という意味でもない。というかむしろその逆である。 earn には、確かにお金を稼ぐという意味もあるけれど、その場合でも、運よくあぶく銭を儲けたというような意味では使えない。つまり、同じお金を得るにしても、「労働や努力の正当な対価として」得るという暗黙の前提が隠されているのだ。 こういう日本語
最近ちょっと、12k の音楽を集中的に聴いている。12k というのは、Taylor Deupree というアメリカ人アーティストの主催するエレクトロニカ・レーベル。エレクトロニカのレーベルとしては、ドイツの Raster-Noton と双璧という感じだ。でも、作る音楽の傾向は微妙に異なっている。 Raster-Noton のアーティストは、いかにもグリッチという感じのパルス音を全面に出した音楽を作る傾向がある。さすが、あのクラフトワークを生んだドイツという感じだ。 一方、12k のアーティストは、同じエレクトロニカでも、よりアンビエント寄りの音楽を作る傾向がある。したがって、カジュアルなリスナーにもとっつきやすそうだ。Sawako、moskitoo、Fourcolor、Minamo など、日本人アーティストが多いのも特徴。その上、J-POP を専門に扱う HAPPY というサブレーベルまで
なんか、年末のブログにはこういう記事をのっけるのが定番なようなので。なお、順位は Last.fm の視聴回数データから集計したものなので、必ずしも、今年発売されたアルバムとは限らないので注意。 1.Piana「Ephemeral」 最近とみに流行の兆しの見られる、エレクトロニカをベースにした唄物ポップス。この手の作品としては、Bjork の Vespertine が嚆矢であり、なおかつ完成度も高いのであるが、このアルバムもそれにひけをとらない完成度だと思う。Piana というアーテストはこのアルバムで初めて知ったのだが、まだ 30 歳ぐらいの可愛らしい女性で、完成度の高さとのギャップにちょっと驚いた。みなさんも侮らずに聴いてみてほしい。この人の作品の場合、日本的なある種の「カワイイ」感じが、海外のアーティストにはあまり見られない個性になっている。 2.Pupa「floating pupa」
FireFox 1.5 にアップグレードしてから「応答のないスクリプト」がどーたらこーたらいうメッセージが出てウザいと思っていたのだが、検索してみたら、簡単に抑制できることがわかりました。 応答のないスクリプトダイアログと dom.max_script_run_time Mozilla Firefox / Thunderbird 1.5 で「応答のないスクリプト」ダイアログ こういうときが、インターネットって本当に便利だなあと思う瞬間ですよね。昔だったら、これだけのことを調べるのにどれだけ余計な時間を食っていたか。 みなさまの地道な打ち水のような無償の情報共有活動は、ほんとうに役立っております。ありがとう。 (こういう人がいっぱいいるのに、今の若者を十派一絡げにして公共性がないなんていうのは、いかにも一面的な意見だと思うんですよねえ。そういう大雑把な発言には気をつけましょうね。)
フィードリーダーとしては、かなり前から Google Reader を愛用しているのだが、このリーダーには一つ大きな問題がある。それは、FireFox のフィード管理機能と連携していないことだ。 FireFox には、表示中のページの中にある [RSS] のようなフィードアイコンをクリックすると、そのフィードを自動的にユーザーの好きなフィードリーダーに登録してくれる機能がある。しかし、登録できるリーダーの選択肢はあらかじめ決まっていて、Yahoo! や Blogline などは選べるのだが、その中に Google Reader は含まれていなかった。一応 Google という選択肢もあるのだが、ここから登録できるのは、iGoogle の方で、なぜか Google Reader には登録できなかったのだ。 しかし、こんな有名なリーダーが FireFox で使えないはずはない。なんとかなるはず
ダルフール問題に関するワシントン・ポスト紙の社説を部分訳。 We Saved Europeans. Why Not Africans? The Washington Post 02 Oct 2006 この外交的なドタバタの中で見失われているのは現実性だ。第一に、アメリカが仲介したダルフールとの和平協定は、調印される可能性はほとんどなく、もはや無効であるということ。第二に、スーダンはダルフールでの殺人を止めるという公使との約束を、すべて破っているということ。第三に、スーダンに対する国連決議は、中国が同意しそうにないということ。中国は、原油の 7 パーセントはスーダンに負っており、また中国には、アメリカは、スーダンの問題より、イランや北朝鮮の問題で中国の協力を得ることを優先するだろう、という読みがあるはず。第四に、もはや制裁では間に合わないということ。もし中国が奇跡的に妥協したとしても、制裁の
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