サクサク読めて、アプリ限定の機能も多数!
トップへ戻る
アメリカ大統領選
sumita-m.hatenadiary.com
ジェンダーで学ぶ社会学 作者: 伊藤公雄,牟田和恵出版社/メーカー: 世界思想社発売日: 1998/03メディア: 単行本 クリック: 2回この商品を含むブログ (11件) を見る 中河伸俊*1「悩む――個人の悩みと社会問題」(in 伊藤公雄、牟田和恵編『ジェンダーで学ぶ社会学』*2、pp.126-141)からメモ; 私は、『自殺論』*3でデュルケームが示唆したのよりもっと強い意味で、あらゆる悩みは社会的だといいたい。悩みについて考えこんだり話したりするためには、まず、その悩みをあらわす言葉が必要だ。「太り気味の自分が嫌だ」「息子が悪い友だちとつきあっているようで心配だ」、あるいは「職場の上司が、食事やお酒にしつこく誘うので困っている」。こうした悩みごとの記述を読んだり聞いたりして、私たちがとりあえず「なるほど」と思えるのは、私たちが、肥満や男女のみかけのよしあし、青少年と非行、職場の上下
吉井理記「それホンモノ? 「良き伝統」の正体」http://mainichi.jp/articles/20160125/dde/012/040/002000c 曰く、 中国の旧正月・春節(今年は2月8日)が近い。流行語にもなった中国人観光客の「爆買い」だが、彼らのマナーはどうだろう。 「(ホテルで)酔って従業員に絡む人も」「寝間着にスリッパでロビーをウロウロする人は少なくなったが、じゅうたんにツバを吐いたりたばこを捨てて焦がしたり」「ひどいのはロビーのイスで足を開いて高イビキ」…… 中国人は、礼儀正しさを伝統とする日本人とは違うなあ……と、あえてそう思い込んでしまう書き方をしたが、実は全て日本人がやらかしたこと。東京五輪の年、1964年3月19日付毎日新聞の東京都内版が報じた日本人のマナーの悪さを嘆くホテル側の声の一部である。前年7月1日付では「汚れ放題東京の顔 銀座の歩道はゴミの山」との
現代オカルトの根源:霊性進化論の光と闇 (ちくま新書) 作者: 大田俊寛出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2013/07/10メディア: 新書この商品を含むブログ (14件) を見る 大田俊寛*1『現代オカルトの根源起源』の最初の部分に曰く、 オウムの教義が切迫した終末思想をその基調としていたことは、広く知られている。オウムが社会に現れた一九八〇年代、世界は、アメリカとソ連という二つの超大国が対峙する冷戦構造下にあった。結果として両国が直接的に戦火を交えることはなかったが、その「代理戦争」と呼びうるものが世界各地で勃発していた。また、来るべき本格的な戦争に備え、膨大な量の核兵器が両陣営で生産・備蓄されていた。今となっては多分に忘却されているが、世界はいずれ「第三次世界大戦」に突入する可能性が高いのが、当時の人々の共通認識だったのである。(pp.10-11)国際的にも国内的にも、「一九八
「キモくて金のないオッサン」というフレーズが流行りなんだね。 オッサンの貧困を最近扱っているけど、驚くほど共感を得られない。性の商品化が問題などと言う人もいるけれど、買えない、売れない、キモくて金のないオッサンの方がどう考えても詰んでると思うのは俺だけ? https://twitter.com/1yagiryow5/status/600846708562497536 というのがその起源か*1。 「キモくて」というのはちょっと脇に置いておいて、「金のないオッサン」というのに注目すれば、キャリコネ編集部「「キモくて金のないおっさん」が増加中? 彼ら「弱者男性」に居場所はないのか」*2が指摘しているように、 キモいかどうかはともかく、「金のないオッサン」が増えていることは確かなようだ。DODAが調査している年代別の平均年収によると、40代は07年の670万円から14年の586万円と、実に90万円
神国日本 (ちくま新書) 作者: 佐藤弘夫出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2006/04メディア: 新書購入: 2人 クリック: 39回この商品を含むブログ (33件) を見る 佐藤弘夫『神国日本』(ちくま新書、2006)を暫く前に読了する。 先ずは目次を書き写しておく; はじめに 序章 神国思想・再考への道 第一章 変動する神々の世界 第二章 神と仏の交渉 第三章 神国思想の成立と変容 第四章 神国思想の歴史的意義 第五章 疎外される天皇 終章 神国の行方 あとがき 引用・参考文献一覧 本書は例えば1937年に文部省によって刊行された『国体の本義』に代表されるような「神国思想」観(cf. 15-17)を徹底的に相対化することを目指している。或いは、そのようではない「神国思想」を提示することを目指している。著者にとって、「神国思想」は「その中身について議論する余地を残さないほど自明な
承前*1 David Smith “How Sepp Blatter won the hearts and minds of Africa to ride out Fifa storms” http://www.theguardian.com/football/2015/may/28/sepp-blatter-fifa-africa-zambia 前代未聞で、且つ慢性的なスキャンダルに見舞われているFIFA。そのブラッター会長は現在〈辞めろコール〉の直中にあるが、その一方で、これまでアフリカを初めとする第三世界のサッカー関係者から絶大な支持を得ている。その秘訣のひとつは、ブラッターがFIFA会長に即位した1998年に始まったGoalというFIFAのプログラムである*2。これまでにこのプログラムの下で700以上のサッカー関連施設が建設された。Goalは第三世界を中心にピッチや練習施設から合宿
ICOMOSがあの軍艦島*1を含む「明治日本の産業革命遺産」を世界遺産として登録するようユネスコに勧告した; 「明治日本の産業革命遺産」世界遺産への登録を勧告 軍艦島や官営八幡製鐵所など23の資産で構成 ねとらぼ 5月5日(火)21時34分配信 世界文化遺産への登録を目指している「明治日本の産業革命遺産 九州・山口と関連地域」について、ユネスコの諮問機関であるICOMOS(イコモス)は5月4日、名称を一部変更したうえで世界遺産に登録することがふさわしいとの勧告を通知した。 製鉄や造船、石炭産業の分野において日本が近代産業国家へと移行していった「産業革命遺産」として、「軍艦島」の名称で知られる長崎県の端島(はしま)炭坑や福岡県の官営八幡製鐵所、静岡県の韮山反射炉など、九州の5つの県と山口、静岡、岩手の各県にある合わせて23の資産で構成される。広域の複数資産を一括する「シリアルノミネーション」
「漢文」に関して、 「漢詩のかっこよさ」*1。以前にもちょこっと考えたことがあるのですが*2、漢文の魅力っていうんでしょうか。一言でいうと、〈ぶっ壊れ〉感というんでしょうか。中国語としても日本語としてもぶっ壊れているという感じ。 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20131118/1384793683 と書いたことがあったのだが、それと関連して(?)齋藤希史『漢文脈と近代日本』*3から少しメモ; 訓読と一口に言っても、時代によって大きな変化があるのです。おおざっぱに言えば、山陽*4の時代、すなわち近世後期の訓読は、それ以前の訓読に比べて、漢語を和語に置き換えずに字音でそのまま読む傾向が強くなり、また、副詞や動詞への送り仮名の付け方も定型化して、読み上げられたものを耳にすると、日常の言語とは違う一種の人工的な言語であるかのような響きが強くなっていました。それは基本
『朝日』の記事; 茨城県民の日、30年以上誤り 一日ズレ、県外から指摘 酒本友紀子、村田悟 2015年4月8日09時40分 茨城県が30年以上、「県民の日」(11月13日)の由来を誤って説明していたことがわかった。1871(明治4)年の廃藩置県で「茨城県が設置された日」としてきたが、県の誕生は実はその翌日。今春の県立高校入試で問題文に使われ、外部の指摘を受けた。 11月13日は、1968年制定の茨城県条例で県民の日となった。県も指摘を受けるまで、ウェブサイトで「県域に『茨城県』が置かれ、初めて県名が用いられた日」と説明。だが「法令全書」(内閣官報局編)などによると、茨城県の設置は11月14日。前日の13日は、初代県知事にあたる茨城県参事として山岡鉄舟(てっしゅう)が任命された日だった。 県によると、制定当初は「茨城県という名称が初めて用いられた日」と広く解釈していた。いつから混同が始まった
http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20150326/1427349424に対して、 nessko*1 2015/03/26 20:21 1960-70頃は、ウーマンリブという言い方がありましたよね。和製英語だそうですが。 子供だったので記憶はうろんで、後で本で読んで知ったのですが、ウーマンリブと言っていた頃は大衆運動だったのでは。フェミニズム、という呼び方が出てきたのが、大学でその大衆運動を学問の研究対象にする人が出て来てからじゃなかったでしょうか。 大学の事情がよくわからないので、私個人の印象になりますが。 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20150326/1427349424#c1427368863 というコメント。 まあ和製英語でしょうね。ただし、women's libという英語の言い方は存在します*2。元々複数形だったのが日
「“良いフェミニスト”とは“死んだフェミニスト”のこと」http://d.hatena.ne.jp/inumash/20150323/p1 *1 学者でなければ「フェミニスト」とはいえないという主張をする人がいるようだ。話の発端は、 「ネトフェミだったら何なの?」http://d.hatena.ne.jp/font-da/20150323/1427073197 という記事に対するKoshianX*2のブクマ・コメント; フェミニストを名乗る割に財政苦しい日本女性学会の会員になってるようでもそこに論文書いてるようでもない人たちを「ネトフェミ」と呼んでます http://togetter.com/li/688408 http://b.hatena.ne.jp/entry/245327714/comment/KoshianX さらに、 id:KoshianXさんの「フェミニスト」の定義が意味不明
承前*1 同性婚姻と日本国憲法との関係についての安倍晋三の独自解釈を巡って。 渡辺輝人*2「安倍君、言葉を慎みたまえ」http://bylines.news.yahoo.co.jp/watanabeteruhito/20150220-00043202/ 曰く、 一方、安倍首相は2月18日の国会答弁で「現行憲法の下では、同性カップルの婚姻の成立を認めることは想定されていない」と述べました(2月18日朝日新聞)。確かに憲法24条1項は「婚姻は、両性の合意のみに基いて成立し、夫婦が同等の権利を有することを基本として、相互の協力により、維持されなければならない。 」としていて、婚姻は「両性」(男と女)がするものだという文言に読めます。しかし、この規定の意味は、旧民法で結婚について親の許可が必要だったことを改め、カップル相互の同意のみで結婚できるようにしたことに意味があります。憲法は国民が国に対して
遅いという感はあるものの、「イスラム国」という呼称をやめようという動きが拡がっている*1。そこで、注目されているのが「ソープランド」。 クレシさん*2 ら国内10カ所以上のモスクの代表者は先月末、「イスラム国」という名称がイスラムのイメージを不当に損なっているとして、同名称を使わないよう報道機関などに求める運動を始めた。「『イスラム国』の名称を使えば、暴力的な宗教だとの偏見が助長される」と指摘する。英語の略称「ISIS(イラク・シリアのイスラム国)」や「ISIL(イラク・レバントのイスラム国)」、アラビア語の略称「ダーイシュ」などの使用を呼びかけている。 クレシさんは、性風俗の業態名として誤用されていた「トルコぶろ」を「ソープランド」に改名する運動が80年代に成功した例を引き合いに、「名前による負のイメージは影響が大きい」と話し、使用名称の変更に期待を寄せる。同モスクでは見学を受け付けてお
平井和正氏*1が亡くなったのは1月17日。その後に色々な事件があって、blogで言及し損ねてしまった。忘れないうちに、メモを残しておく。 『朝日』の記事; エイトマン・幻魔大戦…平井和正さん死去 SF作家 2015年1月18日18時39分 平井和正さん(ひらい・かずまさ=SF作家、小説家)が17日、急性心不全で死去、76歳。葬儀は家族葬として営まれる。後日「お別れの会」を開く予定。喪主は長男新(あらた)さん。 日本のSFの草分けの一人で、テレビアニメ「エイトマン」や石森章太郎とタッグを組んだ週刊少年マガジンの連載漫画「幻魔大戦」の原作を手がけた。小説作品としては、「幻魔大戦」シリーズ、「狼の紋章」などの「ウルフガイ」シリーズのほか、多くのジュブナイル(少年少女向け文学)で人気を集めた。「ボヘミアンガラス・ストリート」は日本で最初期のオンライン小説として話題を呼んだ。 http://www.
「殺害された湯川遥菜氏について、もうちょい報道されてよさげなこと」http://d.hatena.ne.jp/kamayan/20150125/1422197037 湯川遥菜氏殺害*1を巡って、カマヤン*2、或る呟き*3を参照しつつ、曰く、「湯川遥菜氏は安倍晋三を支持するアレな日本人の将来を一足先に体現なさったのだなあと 」と。たしかに。でも、「湯川遥菜」というのは「安倍晋三を支持するアレな日本人」のみならず、右だろうが左だろうが、安倍晋三をLOVEだろうがHATEだろうが、国外で何かしらの災難に遭遇する日本人を象徴しているといえる。「自分が何か災難に遭遇しても、仲間は慰めや励ましではなく嘲りとバッシングと「自己責任」の斉唱で応えてくれる」のだ*4。所謂「ナマポ」叩き*5に見られるように、その災難は別に国外で起こるものとも限らないだろう。まあI am Kenji.の方がスタイリッシュなのか
『R25』の記事; 卒論に絵文字&完コピで准教授涙目 2015.01.17 1月になり、大学4年生にとっては、卒業論文を提出する時期が到来。そんななか、高千穂大学の准教授が、提出された論文が“他大学の学生の論文が完コピされていた”とツイッターで嘆き、ネット上で話題となっている。 ツイッター上で新年早々つぶやいていたのは、同大学の経営学部で組織戦略論を専門とする小林康一准教授。提出された卒論を読み進めるなか、 「っていうか、卒論に絵文字を使うな」 とイマドキの学生に呆れるツイートをしていた。だが、その後 「他大学の学生の論文完コピとはいい度胸してんじゃねぇか。知ってる大学だし、なんなら本人お呼びして目の前で弁明してもらおうかな」 「行為自体も犯罪だけど、それをなんでこんなわかりやすくやっちゃうかなぁ・・・というか、これはテロか?自爆テロなのか?」 と、相当高い衝撃度の卒論に直面したことを告白
山本太郎*1が小沢一郎に「保護」されて、生活の党に合流したんだって*2。ところで、太郎さん、菅直人の応援をしていたのだった*3。このことは「小沢信者」としてはOKなの? つまり、「小沢信者」は菅直人を赦したのか。何しろ、311後の2011年、「小沢信者」が老いも若きも嬉々として缶蹴り遊びに興じていたことをまだ忘れていないのだ。 *1:See also http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20111209/1323442620 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20131101/1383315848 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20131103/1383409221 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20131104/1383526113 http://d.hatena.ne.
武満徹対談選―仕事の夢 夢の仕事 (ちくま学芸文庫) 作者: 小沼純一出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2008/01/09メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 23回この商品を含むブログ (29件) を見る 『武満徹 対談選』(小沼純一編)*1から。 デヴィッド・シルヴィアン*2との対談*3から; 武満 (前略)たしかに国際化と言うか、実際地球は狭くなってきているわけで、一つの惑星としてのグローバルな立場で人間は物事を考えなければならないところまで来ているけれど、実際には、いま私たちが、これからおそれなければならないのはナショナリズムです。それは目に見えない形で、悪魔的にだんだん姿をあらわしてくるだろう。そのときに、僕らがそれをなんとか食い止めるのは、決して音楽というメディアだけではないけれど、たとえば音楽というメディアを通じてでも、何かお互いに親しく話し合う場を、それからその場
朝、新聞を買ったら、一面で「棋聖呉清源的百年人生」という文字列が目に飛び込んできた*1。呉清源さん*2が100歳で亡くなったのだった。 『読売』の記事(囲碁といえば読売だろうということで); 昭和最強の囲碁棋士、呉清源さん死去…100歳 2014年12月01日 03時00分 囲碁の革命といわれた「新布石」を編み出し、戦前から戦後にかけて読売新聞社主催の打ち込み十番碁で無敵を誇った昭和最強の棋士、呉清源(ご・せいげん)さんが、30日午前1時11分、老衰のため神奈川県小田原市内の病院で亡くなった。100歳だった。 告別式は近親者で行い、後日、お別れの会を開く予定。喪主は次男、昌樹氏。 1914年、中国福建省生まれ。碁の才能が認められ、14歳で来日。翌年、日本棋院からいきなり三段を許された。50年九段。79年、日本に帰化。 33年、木谷実五段(当時)と共に、隅の締まりを重視した従来の布石に対し、
Joseph Stiglitz*1 “Austerity has been an utter disaster for the eurozone” http://www.theguardian.com/business/2014/oct/01/austerity-eurozone-disaster-joseph-stiglitz ジョセフ・スティグリッツ、緊縮政策(シバキ主義)を叱る。勿論初めてではないけど。 Austerity has failed. But its defenders are willing to claim victory on the basis of the weakest possible evidence: the economy is no longer collapsing, so austerity must be working! But if tha
長女vs.後妻(及びその後ろ盾の作家)のバトルが繰り広げられつつあるやしきたかじん*1。角岡伸彦氏*2がそのやしきたかじんの評伝を9月に上梓したのだという。 『デイリースポーツ』の記事; やしきたかじんさんの隠された出自とは 2014年9月9日 なるほど、ただの評伝ではなかった。小学館ノンフィクション大賞優秀賞を受賞し、9月11日に小学館から出版される「ゆめいらんかね やしきたかじん伝」のことだ。 著者は大阪在住のフリージャーナリスト、角岡伸彦氏。自身が被差別部落出身であることを公表し、単行本ではデビュー作「被差別部落の青春」(1999年、講談社)から、2011年に講談社ノンフィクション賞を受賞した「カニは横に歩く 自立障害者たちの半世紀」まで、足元からの目線で一貫して『差別』と向き合ってきた。その角岡氏が初めて芸能人を描いた。なぜ『やしきたかじん』だったのか。それはタブー視されてきたカリ
拙blogでは、所謂吉田証言問題、吉田清治の虚偽の証言、朝日新聞の謝罪、社長の引責辞任といった一連の出来事については全く言及してこなかった。言及しようと思ったことは何度かあったのだけど。実のところ、吉田証言がガセであるということは20年以上も前にわかっていたことであり、従ってその真偽が「従軍慰安婦」問題に影響を与えることはありえず、何で今頃になって大騒ぎしているのか、ちょっとわからなかったのだ。 吉田証言問題の過去、つまり「従軍慰安婦」問題*1への関係については、以下の「たんぽぽ」さんの文章に尽きるのではないかと思う; 慰安婦の強制連行があったことをはじめ、 日本軍による従軍慰安婦に関する数かずの非人道的事実は、 ほかの多数の史料により裏付けられていることです。 いまさら吉田証言が偽証だったところで、 なんら変化があるわけではないということです。 日本の否定派たちは、専門家はみんな偽証とわ
承前*1 Via http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20140928/1411871843#c1411884728 先日亡くなった土井たか子さんの「功績」を巡って; 一方で著書『せいいっぱい 土井たか子半自伝』(1993年)を20代前半の頃に読んだ私は、社会党委員長時代よりも一議員、副委員長時代の方が功績があったと考えます。土井さんが、低かった女性の生活保護給付を男性並みに引き上げること、父系主義の国籍法を両系主義に改正することなどを国会質問で訴え ると、当時の自民党には厚生大臣を務めた園田直氏のように、野党の声に耳を傾ける政治家がいたことで、政策が実現に至りました。これらの政策は単なる弱者保護ではなく、現在の私たちの生活の基盤になっているものです。 (当時は父親が日本人・母親が外国人なら出生時から国籍があったが、父親が外国人・母親が日本人なら国籍取得が必要だ
NHKの報道; 社民党元党首 土井たか子氏死去 9月28日 11時04分 女性として初めて衆議院議長を務めた、社民党の元党首の土井たか子氏が死去しました。 85歳でした。 土井氏は昭和3年、神戸市に生まれ、大学で憲法学の講師を務めたあと、昭和44年の衆議院選挙に旧兵庫2区で旧社会党から立候補して初当選し、連続12回当選しました。 この間、土井氏は昭和61年に旧社会党の委員長に就任し、平成元年の参議院選挙では「ダメなものはダメ」ということばで「反消費税」を掲げ「マドンナ旋風」「おたかさんブーム」を巻き起こし、自民党を過半数割れに追い込みました。 このときの与野党逆転について、土井氏は「山が動いた」という名文句を残しました。 翌平成2年の衆議院選挙でも「土井ブーム」は続き、旧社会党は議席を大幅に増やしましたが、続く平成3年の統一地方選挙で惨敗した責任を取って、土井氏は党の委員長を辞任しました。
承前*1 高市早苗と稲田朋美の「ネオナチ」ツーショット問題に関して英語圏の報道を追加的にリスト・アップ; AFP “Japan PM's new picks deny neo-Nazi links” http://news.yahoo.com/japan-pms-picks-deny-neo-nazi-links-064127462.html Umberto Bacchi “Japanese Minister Sanae Takaichi in Neo-Nazi Photo Controversy” http://news.yahoo.com/japanese-minister-sanae-takaichi-neo-nazi-photo-controversy-153650767.html http://www.ibtimes.co.uk/japanese-minister-sanae-t
某マイミクさんに教えていただく。 しらべぇ「いつか親子トラブルになるかも?「SNS晒されチルドレン」の将来を心配する声」http://www.huffingtonpost.jp/sirabee/children-photos_b_5755902.html 曰く、 SNSの歴史はまだまだ浅く、幼少期から写真を載せられ続けて成人になった人はまだ現れていません。しかし、いずれこうした「SNS晒されチルドレン」が大人になったときに新たな社会問題が起こる可能性は否定できません。たとえば、「自分に許可なく写真を晒された」「美容整形前の子ども時代の写真を消してほしい」などの声があがることもあり得なくはないのです。これは深刻な問題ではあると思う。実際、自分でも完全に他人事というわけでもない。この記事を教えてくれた方も述べていたのだが、blogというものが登場して既に10年以上経っているわけで、そういうbl
田中善一郎「多様性が失われるソーシャルメディア、「沈黙のスパイラル」へ」http://bylines.news.yahoo.co.jp/tanakazenichiro/20140828-00038649/ Web2.0てもう終わっちゃったの? インターネットの世界では、 提供者から消費者へ、また組織から個人へと、主役がシフトしていくと見られていた。少し前のWeb2.0時代までは、このような夢物語が現実味を帯びてきていた。個人が発するブログなどが闊歩した時代でもあり、少数派の意見でも注目されることが多かった。多様な意見が受け入れられるネット世界が定着するかのように思えたのだ。 ところがフェイスブックやツイッターなどのソーシャルメディアが本格化するに伴い、風向きが変わってきた。インターネットの特徴であった多様性が失われてきているというのだ。ここで紹介するPew Research Centerの
感情とは何か: プラトンからアーレントまで (ちくま新書) 作者: 清水真木出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2014/06/04メディア: 単行本この商品を含むブログ (14件) を見る 清水真木『感情とは何か』*1から; ヨーロッパの場合、ヘレニズム時代から一九世紀初めまで、長編小説というのは、エピソードを並列的につないで作られた「お話」にすぎず、作品の有機的な構成は、小説にとり必須ではありませんでした。むしろ、エピソードの組み合わせに内的な必然性が欠けていること、構成が緩やかであることは、小説というジャンルに固有の特徴ですらありました。ラブレー*2(一四八二ころ〜一五五三年)の『パンタグリュエル』(一五三二年)『ガルガンチュア』(一五三四年)、セルヴァンテス*3(一五四七〜一六一六年)の『ドン・キホーテ』(一六〇五〜一六一五年)*4など、一八世紀までの長編小説が現代の私たちにとっ
文林通言 (中公文庫 A 72-3) 作者: 石川淳出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 1978/01メディア: 文庫この商品を含むブログ (2件) を見る 『文林通言』*1の中で、石川淳は三島由紀夫の『太陽と鉄』を評しながら次のように書いている; 「肉体」にかけた三島君の経験はさまざまと見えるが、わたしとして、たつた一つの例外をのぞけば、とくにおどろいてみせる義理がありさうなものはない。といふのは、竹刀をもつてする道場の稽古も、實戰ではない練兵場の訓練も、ホントの経験ではなくて、まあ擬似経験とでもいふべきものだからである。そこには實物としての敵はゐない。また實地に死を踏まへるといふことはない。また観念のほかにも悲劇はありえない。それだから、一應のハナシを聞けば、カラダをうごかすことの不得手なわたしの想像力をもつてしても、およその見當がつく。わからない部分があつても、わたしにとつてど
次のページ
このページを最初にブックマークしてみませんか?
『Living, Loving, Thinking, Again』の新着エントリーを見る
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く