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先日無事論文がアクセプトされました。続報を別雑誌に投稿予定なのですが,アクセプトされた論文のデータの一部を続報に載せることは可能なのでしょうか? 具体的には最初の論文には2つの遺伝子の発現変化のデータを載せています。続報では追加で6つの遺伝子の発現変化および経時的な変化も載せる予定なのですが,以前に報告した2つの遺伝子の発現変化のデータをどのようにすれば良いのか苦慮しています。
最近では、出版論文について情報発信するためのさまざまな手段があります。論文出版を単なる名誉とするだけでなく、それについて発信することは、著者の責務と言えるでしょう。まずは、論文のコピーを同僚に配る、所属先の広報部門に接触する、などの方法を取ってみましょう。ResearchGate、Linkedin、Twitter、Mendeleyなどのソーシャルメディアのウェブサイトに投稿することも検討してみてください。ResearchGateには、論文のタイトルとアブストラクトを登録して、pdfへのリンクを張ることができます。あるいは、YouTubeで短い映像を公開したり、ブログ記事を書いたりしてみるのもよいでしょう。以下の関連記事も参考にしてください。 関連記事: ソーシャルメディア時代の論文宣伝方法 自分の研究を広く伝えるための8箇条―2017年版 How can I promote my publ
中国の科学技術は驚くべき勢いで発展を続けており、論文出版でも世界をリードする国の1つとなっています。中国科学技術評価センター(Chinese National Center for Science and Technology Evaluation、NCSTE)とクラリベイト・アナリティクス社による共同レポート、「China’s International Scientific Research Collaboration Landscape(中国の国際共同科学研究の概観)」では、中国の国際共同研究による学術論文の出版数が、世界で3番目に多いことが明らかにされました。同レポートは、ビブリオメトリクス(ウェブ・オブ・サイエンスの出版/引用データ)のほか、中国の研究者・研究管理専門家の視点をもとに作成されたものです。 中国の2006~2015年の動向を見てみると、国際共同研究による論文数は、1
ハゲタカ出版社とは、多くの場合、査読という重要なプロセスを経ずに、著者に高額な論文掲載料を要求したり、出版を保証したりする出版社を指します。ハゲタカ出版社がちらつかせる安易な出版ルートは、研究者にとって好都合な申し出であるため、その罠に多くの研究者が引っかかってしまっています。このような疑わしい組織が低品質な研究を生産するビジネスを行うと、研究者のみならず、学術出版全体が損失を被る危険性があります。学術出版界を守るためにも、著者は、本物と偽物のジャーナルを見分ける術を学び、自己防衛を行う必要があります。以下の図は、論文を投稿するジャーナルを選ぶ際の注意点をまとめたチェックリストです。(ジャーナルのウェブサイトをチェックする際の確認事項を中心にリスト化したものです。) ※こちらの図は、PDF版のダウンロードが可能です。プリントするなどして、参考資料としてお気軽にご利用ください。 ハゲタカ出版
2017年5月、中国人著者と研究機関が関与した107本の論文の撤回をシュプリンガーが発表し、中国学術界に衝撃を与えました。その翌月にも、シュプリンガーの別のジャーナルであるCell Biochemistry and Biophysics誌が、中国人著者による論文数本を撤回しています。撤回された論文著者の多くは、中国の著名な病院や医科大学に所属する研究者だったようです。この問題を受け、中国政府は、研究不正を抑え込むための厳格な方策を打ち出し、その第一歩として、研究不正を一切容認しない方針を掲げました。中国科学技術協会(CAST)の副議長であるシャン・ヨン(Shang Yong)氏は5月25日に開かれた記者会見で、「中国は、蔓延する学術不正に決然と立ち向かい、真剣に対処していく」と語りました。また、「起きてしまった不正を教訓として、科学者、科学機関、科学研究への従来の画一的な評価システムを見直
心理学の分野で起きているデータシェアリングと透明性に関する論争が、再び世間の注目を集めています。米国心理学会(APA)が発行するジャーナルの顧問編集者、ゲルト・ストルムス(Gert Storms)氏は、著者から論文の元データの共有を拒まれたために査読を拒否したことを理由に、辞職を迫られています。 ルーヴェン・カトリック大学(ベルギー)の心理学部教授を務めるストルムス氏は、データの透明性や共有の重要性を啓蒙する Peer Reviewers' Openness Initiative(査読者の開放性に関するイニシアチブ)を支持する研究者の1人です。このイニシアチブでは、規定の条件を満たさない論文に対して「査読を引き受けない、出版を認めない」ことを約束する査読者を募っています。データ共有を拒んだ著者の論文の査読依頼をストルムス氏が断ったのも、このイニシアチブに則ったということでしょう。 この問題
データシェアリングを義務付けている出版社は、データをオープンにして再利用可能にすることを目的としています。出版によって公開されるデータセットは、多くの場合、自由な再利用が可能ですが、適切に引用を行なって帰属を示すことが必要です。一般的には、論文やジャーナルがとくに定めていない限り、著者の許可を得る必要はありませんが、専門分野ごとのデータ引用方法に従うようにしましょう。これには通常、著者名、出版日、タイトル、出版社、DOI(デジタルオブジェクト識別子)が含まれます。 データセットを引用するときは、分野ごとのスタイルガイドを確認することをお勧めします。データ引用フォーマットの例を以下に示します: APA: Cool, H. E. M., & Bell, M. (2011). Excavations at St Peter’s Church, Barton-upon-Humber [Data s
「雑誌の危機(serials crisis)」とは、高騰を続ける学術誌のコストのことを指します。購読料の高騰により、世界中の研究者たちが有料ジャーナルへのアクセスの獲得と維持に苦労しています。この危機から脱する方法はあるのでしょうか?学術誌向けの査読およびオープンアクセス出版プラットフォームであるScholasticaは、「Democratizing Academic Journals: Technology, Services, and Open Access(テクノロジー、サービス、オープンアクセスによる学術誌の民主化)」と題した白書を発表しました。本インタビューでは、Scholasticaでコミュニティ開発コーディネーターを務めるダニエラ・パドゥーラ(Danielle Padula)氏にお話を伺います。パドゥーラ氏は、Scholasticaのブログ運営とソーシャルメディア活動の責任者
現在、多くの人が何らかの目的でTwitter、LinkedIn、ResearchGate、MendeleyなどのSNSを利用しています。ソーシャルメディアを活用することで研究者が受けられるさまざまな恩恵について語られることも増えています。今回のインタビューでは、ソーシャルメディアを用いた研究者同士のオンライン交流についての調査や、研究のインパクトを測るためのオルメトリクス(altmetrics)のポテンシャルの把握に情熱を注ぐ、トゥルク大学教育社会学研究ユニット(RUSE)ポスドク研究員、キム・ホルムバーグ(Kim Holmberg)博士にお話を伺います。同氏はウォルバーハンプトン大学統計サイバーメトリクス研究グループ名誉主任研究員、オーボ・アカデミー大学情報学部准教授も務めており、オルメトリクス、ウェボメトリクス、サイエントメトリクス(科学計量学)、Web 2.0、Library 2.0
研究者は、論文の出版という大きなプレッシャーに晒されています。そうした状況において、博士号取得後に博士論文をジャーナル論文として出版することは、論文出版を始めるにあたっての1つの足掛かりとなるでしょう。執筆を開始する前に、まずは博士論文とジャーナル論文の違いをよく理解しておくことが重要です。以下の図は、博士論文とジャーナル論文の9つの違いをまとめたものです。2種類の論文が、学術文献としての存在目的や読者ターゲットという点でまったく異なるものである、ということを理解する一助としてご利用頂ければ幸いです。 ※こちらの図は、PDF版の無料ダウンロードが可能です。プリントするなどして、参考資料としてお気軽にご利用ください。 博士論文とジャーナル論文の9つの違い
研究論文は未発表の研究をもとにしています。研究の種類は様々で (実験、調査、インタビュー、質問紙など) 専門領域やトピックによって異なるかもしれませんが、研究者はローデータを収集・分析し、独自の研究を行わなければなりません。研究論文は、こうしたデータの分析と解釈がもとになります。 総説あるいはレビュー論文は掲載済みの他の論文をもとにしています。未発表の研究を報告するのではありません。一般に総説とは、トピックに関する理解の現状を説明するため、そのトピックの先行研究をまとめたものです。総説には3つの種類があります。 「ナラティブレビュー」は、あるトピックに関してすでに発表され入手可能なすべての研究をもとに、そのトピックの既存の知識を説明するものです。 「システマティックレビュー」は、あるトピックに関する既存の科学文献の中から、特定の問題に対する答えを探すものです。 「メタ分析」は、これまでに発
ご質問は、同一/同様のテーマに関する先行研究を説明するための論文セクション(序論または考察)についてでしょうか。あるいは、文献レビューにおける論文一般についてのご質問でしょうか。 前者の場合、たとえば「Jones (2013) found that....(Jones(2013)は…明らかにした)」のように、単純過去形を使うのが一般的です。文献レビューであれば、複数の時制を使用しても構いません。先行研究のレビューを行うときは、以下のことを考慮して時制を選んでください: 過去形: 焦点を先行研究またはその著者に当てる場合、過去形を使用するのが好ましい。このとき、「Jones (2013) reported that...(Jones(2013)は…と報告した)」のように、先行研究を文の主語にする。過去形がもっとも一般的な形であり「reporting tense(報告時制)」と呼ばれることもあ
研究者は多忙なものですが、その中でもヨナス・ランスタム(Jonas Ranstam)氏はとりわけ忙しい研究者と言えるかもしれません。ランスタム博士は世界でもっとも多くの論文を査読した人物として公式に認定されており、1年間で661本の論文を査読したことがあります。医学統計学者である同氏は、査読者の貢献を称えるためにPublonsが設けたSentinels of Science(科学の門番)賞を2016年に受賞し、最高の査読者の1人として知られるようになりました。今回のインタビューでは、医学統計学から査読まで、幅広いテーマについてお話を伺うことができました。 ランスタム博士は、フルタイムの研究職から身を引く前は、医学統計学の教授や上級講師として、ルンド大学(スウェーデン)など複数の学術機関に務めていました。現在は医学統計学者として、学術・研究機関、病院、政府機関、企業の臨床学や疫学研究者の統計
仁荷(イナ)大学校材料工学部(韓国)のヒョンソン・キム(Hyungsun Kim)教授は、アジアの研究者やジャーナル編集者に向けた学術ライティングや優良出版慣行の指導に20年以上携わっています。インペリアル・カレッジ・ロンドンでPhDを取得(1989年)後、オックスフォード大学の主任研究員、順天(スンチョン)大学校材料科学・金属工学部(韓国)の教授職を歴任し、学術出版の専門家として精力的に活動するほか、複数の学術誌の編集委員や、韓国でSCOPUSのコンテンツ選定委員会のアドバイザーを務めています。また、Korean Council of Science Editors (韓国科学編集者協会、KSCE)の現会長でもあり、Council of Asian Science Editors (アジア科学編集者協会、CASE)の事務局長、National Academy of Engineering
学術界は競争の世界です。成果を出して終わりではなく、その潜在力が最大限に発揮されるよう努めなければなりません。一度論文を発表したら、後は椅子に深く腰掛けて、人々がそれを読んで称賛してくれるのを待つだけ…という時代は、とうに終わりを迎えました。現代の研究者は、自身の研究を広く伝え、インパクトをもたらしてそれを証明する責任を負っています。さまざまな経路を通じて論文を知れ渡らせれば、より多くの人々に読まれ、ダウンロードされ、引用されるので、h指数が上昇し、研究者としての評価も高まり、より有利な状況を築いていくことができるでしょう。しかしながら、多くの研究者(とくに若手研究者)は、自分の論文を宣伝することに難しさを感じているようです。 より多くの人に論文への興味を持ってもらうための最善策は、良い研究をするということに尽きます。そのための努力を怠って、宣伝だけに力を入れることは無意味です。宣伝が意味
研究とは、新たな事実の発見によって現状の知見を広げたり改めたりするための、体系的な調査プロセスであり、おおまかに次の2つのカテゴリーに分類できます。(1) 科学的知見を増やすことを目的とする基礎研究。(2) 基礎研究を用いて問題解決や新たなプロセス・製品・技術の開発を目的とする応用研究。 あらゆる研究の第1段階に位置付けられ、もっとも重要とされるステップは、研究課題を特定し、その輪郭を描くことです。すなわち、解決したい課題や、解消したい疑問を明確にすることです。研究課題とは、関心領域、現状の知見で明らかになっていないこと、あるいはさらなる理解や調査を必要とする、基準や標準からの逸脱と定義できるでしょう。研究課題を解決する方法(つまり差異を埋め、逸脱を正す手段)はさまざまですが、その方法が明確でない場合や、すぐに利用できるわけではない場合に困難が生じます。こうして、実行可能な解決策に到達する
[本記事はウォルターズ・クルワー(Walters-Kluwer)社の著者向けニュースレター、Author Resource Review に掲載されたものを、許可を得てここに再掲載したものです。] 共著者: ジェフ・マクグレガー(Jeff MacGregor、Meta Scienceチーフ・マーケティング・オフィサー)、イレーナ・ラドヴァノヴィッチ(Irena Radovanovic、Meta Science研究員、プロダクト・マネージャー) 生体臨床医学の分野では、20秒ごとに新しい学術論文が発表されており、1年に換算すると150万本以上が発表されている計算になります。研究の活発化は喜ばしいことですが、それに伴う負の側面も生じてきます。世界的に研究の発信が急増している現在、研究コミュニティに提供されている既存の製品やツールでは、その膨大な情報量を整理できない状況に陥っているのです。 真に
ドイツの60以上の学術機関が、オランダの大手出版社エルゼビアとの購読契約を打ち切りました。これにより、数千人の研究者が同社発行誌へのアクセスを失うことになりました。 高額な購読料は、学術機関と出版社の間で生じている論戦の争点となっています。また、ドイツの学術機関は、エルゼビアへのコストの支払いを困難と感じています。こうした状況の中、ドイツの大学、公共図書館、研究機関は2014年、「Project DEAL」というコンソーシアムを結成しました。これは、大手学術出版社との2017年度のライセンス契約を、全国規模で締結することを目指すものです。しかしながら、エルゼビアとの協議は2016年12月に中断されたことが発表されました。同コンソーシアムは、エルゼビアからの提示が「オープンアクセス方針と公正な価格体系に応じるものでなかった」ため、それを拒否したと説明しています。この結果、交渉に関わったすべて
[本記事はウォルターズ・クルワー(Walters-Kluwer)社の著者向けニュースレター、Author Resource Reviewに掲載されたものを、許可を得てここに再掲載したものです。] オープンアクセス(OA)での論文出版に関心はありますか?ハゲタカ出版社が増加の一途をたどっていることで、OA出版は監視の目にさらされており、そのクオリティについての懸念が広がっています。何事にも言えることですが、OAを支持する人もいれば、批判的な人もいます。この記事では、OAにまつわるいくつかの誤解を解消しながら、OA出版のメリットを紹介していきます。 その前に、OA出版を行うにあたって、ハゲタカ出版社に捕まらないためのヒントを確認しておきましょう。 論文投稿先のジャーナルを決めるときは、そのジャーナルがDirectory of Open Access Journals(DOAJ)に登録されている
国立台湾大学(NTU)附属図書館は、高額な購読料を主な理由として、エルゼビアのジャーナルデータベース「ScienceDirect(サイエンスダイレクト)」の購読を、2017年をもって打ち切る予定であることをホームページ上で発表しました。NTUの総長、副総長、教員らも、この決定を支持しています。 同図書館は現在、エルゼビアが発行する784誌を含め、計約4700誌のジャーナルを購読しています。エルゼビアのジャーナルが購読誌全体の約17%を構成しており、購読費全体の33%を占めています。近年の購読料の高騰に対してNTUはこれまでにも対策を講じており、エルゼビアのジャーナルの購読誌数は、2008年の833誌から、2016年の784誌まで削減してきました。しかしながら購読料の高騰は著しく、状況の改善は見られませんでした。発表によると、NTUがエルゼビアのジャーナルの購読を2年間更新(2017~201
本記事では、指導者としても豊富な経験を持つ人気ライターである科学コミュニケーションのスペシャリスト、バーバラ・ガステル(Barbara Gastel)氏へのインタビュー前半をお届けします。 これまでのインタビューでは、ジャーナル出版のプロセスやシステム、出版界のトレンド、論文投稿に関するテーマを多く扱ってきました。今回は趣向を変え、キャリアオプションとしての科学コミュニケーションに焦点を当て、サイエンティフィック・ライティングとサイエンス・ライティングの違いや、科学研究を一般向けにプレゼンテーションする際の注意点などを取り上げます。 バーバラ・ガステル(Barbara Gastel)氏: テキサスA&M大学の獣医学統合生物科学部(Department of Veterinary Integrative Biosciences)および医療人文学部(Department of Humanit
学術出版界に新しい評価指標が誕生しました。2016年12月8日、大手出版社のエルゼビアは、学術ジャーナルの質を測るための新評価指標群、CiteScoreを発表しました。ジャーナルのインパクトファクター(JIF)が信頼性を失いつつある今、エルゼビアによる今回の発表は、新たな評価方法の有効性や、適切な引用評価指標の必要性について、活発な議論を呼んでいます。エルゼビアの評価法研究の責任者であるリサ・H・カレッジ(Lisa H. Colledge)氏は次のように述べています。「現行の評価方法をどう捉えているかによらず、物事を改善する手段の1つとして、新たなデータ群の導入や、評価指標の開発に関心を持っている人は多いでしょう」。 CiteScoreは、以下の点においてJIFと一線を画しています: ジャーナルの影響度を、各論文の過去3年間の平均被引用回数を基に算出(JIFは2年間)。 スコーパスに収録さ
ジャーナル・インパクトファクター(JIF)の有効性は、議論の続いているテーマです。2016年7月、研究者らと人気ジャーナルの編集者らが「ジャーナル被引用数の分布の発表に関するシンプルな提案」(A simple proposal for the publication of journal citation distributions bioRxiv 2016: 062109)と題した論文を執筆しました。この論文では、JIFが個々の論文のインパクトを測定する役には立たない理由が詳しく述べられています。残念ながら大学は伝統にとらわれているため、学術関係者の間では長きにわたり、JIFと定義された出版のインパクトが主な基準となっています。さらに、ネイチャーやサイエンスなどの「インパクトが高い」ジャーナルはJIFが高いため、著者の評価を不相応に高めてしまうこともあるようです。 本記事では、JIFが過
学術出版界で熱い議論が交わされるテーマの1つに、オープンアクセス(OA)があります。OAが巻き起こしているこの嵐は、出版論文にアクセスする手段としてインターネットが登場して以来のものです。研究者たちがそれぞれの分野で後れを取ることなく各自の研究を発展させていくためには、科学論文への迅速かつ無制限のアクセスが欠かせません。それでも、研究者たちがOAジャーナルでの論文出版に慎重になってしまう要素もいくつか見られます。この記事では、OAを取り入れることによるメリットの数々を紹介していきます。 なぜOAか? これは、経験年数を問わず多くの研究者が抱いている疑問ですが、従来の購読モデルからOAモデルに切り替えるメリットは数多くあります。このことが広く認識されるようになり、多くの研究者や編集者がOAを取り入れるようになっています。それでは、OAのメリットについて具体的に見ていきましょう: 1. 露出が
オープンアクセス(OA)方針とその義務化は、科学研究にOAの概念がどの程度受容されているかを示す直接的な指標です。Open Access Weekの2016年のテーマは「オープン・イン・アクション」でしたが、世界のOA方針/義務化の状況は今どうなっているのでしょうか。Registry of Open Access Repository Mandates and Policies(ROARMAP)のデータベースをもとに、世界中で実際にどれくらいの助成機関や研究機関がOA方針を策定し、義務化を行なっているのかを調べました。それによると、より多くの組織や助成機関がOAによって得られる恩恵を認識し始めており、研究やデータを一般に公開して利用可能な状態にするよう研究者たちに働きかけていることが分かります。ROARMAPデータベースから入手したデータを以下にまとめましたので、自由にダウンロード、共有、
近年、オープンアクセス(OA)は着実にその勢いを増しています。ジャーナルや出版社の多くはOAでの出版を行なっており、著者の選択肢も広がってきています。しかし、多くの研究者(とくにキャリアの浅い研究者)は、いまだにOA出版に対してぼんやりとした印象を抱いています。OAって何?OAで出版する意義は?OA出版にはどんな選択肢があるのか?このような疑問が頭をよぎり、その答えが不明瞭であるために、OAに対して懐疑的になりがちなのです。今回の記事で、OA出版の基本を学びながら疑問点を解消していきましょう。 オープンアクセス(OA)とは? OAは、科学研究をすべての人に無料で公開し、その知見を利用しやすい環境を作ることで科学の発展を促進することを目的としています。これまでの学術出版界では購読モデルが採用され、読者がコンテンツに対して料金を支払ってきました。また、学生などの利用者が論文を読めるように、図書
論文の要約とは、論文の主要な点が読者に明確に伝わる形で、その論文を短くまとめたものです。要約を書く上で重要なのは、もっとも重要なアイデア(主題)を見極め、表層的なことや重複する点、些末な内容を除外してまとめることです。要約には、詳細な説明や例も含めません。もっとも重要なのは、要約はできるだけあなた自身の言葉で書かなければならないということです。 効果的な要約を書くためには、以下の点に注意しましょう。 1. まず元の論文を何度も読み、主題が何かを見極めます。また、著者が伝えたいもっとも重要な点についてメモをとります。 2. 要約の冒頭で出典を明らかにします。例えば、以下のように書き出すとよいでしょう: This is a summary of the article XXXX written by YYYY published in ZZZZ. (これは、ZZZZに掲載されたYYYY執筆の論
現代社会においては、研究の成果が出たらいち早く公開する必要があります。学術界での競争が激化しており、助成金の獲得、ポストへの応募、キャリアアップのために、最新の研究成果を示さなければならないからです。それだけでなく、科学の進歩を加速させるためにも、研究結果をタイムリーに公開し宣伝することは必要です。これはとくに、医療関連の発展、決定、政策に影響を及ぼす生物学や医学などの分野や、進歩がきわめて速いコンピューター・サイエンスや情報技術などの分野に言えることです。研究結果をただちにシェアする必要性が高まる一方で、学術ジャーナルの出版プロセスが遅々としていることから、科学者のストレスが増し、その結果、プレプリントを利用する流れが生まれました。 プレプリントとは何か? プレプリントとは、著者が公共のサーバーにアップロードした、論文原稿(ドラフト)の最終版です。これは多くの場合、ジャーナルに投稿された
論理的根拠に乏しいいわゆる「ジャンクサイエンス」(疑似科学/ニセ科学)を流布しているとの非難を浴び、ハゲタカ出版社の疑惑がかけられている学術出版社、OMICS International(インド)が、カナダの定評ある著名出版社、Andrew John PublishingとPulsus Groupを買収しました。この2社が出版するジャーナルには、Plastic Surgery、Canadian Journal of Pathology、Canadian Journal of Optometry、Canadian Journal of General Internal Medicineなどがあります。この買収について、カナダのマスコミ大手CTV Newsとトロント・スター紙は共同調査を行いました。調査報告によると、買収が発覚した経緯も物議を醸すものであるらしいことが分かりました。トロント・ス
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