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Webにおける体裁を制御するCSSに関するメーリングリストなどで、最近日本語の縦組におけるイタリック体又は斜体のことが議論になっている。公開されている議論のアーカイブを見ると、Synthesizing oblique, to which direction in RTL and vertical flow?という表題の2013年2月4日付の、Koji Ishii氏によるメッセージが、議論の始まりらしい。そこから議論が広がっているが、ここでは議論の詳細には立ち入らず、基本的なポイントだけについて私見を述べたい。基本的な原則を明らかにすれば、詳細に関する事柄も容易に導けると考えるからである。 何が課題になっているのか 上のURLにあるメッセージが提起している課題は以下のように要約できる。 CSS Fonts Module Level 3は、font-style属性にnormalとitalicと
絵文字の議論のつづき 先の記事で、小形克宏氏のブログ「もじのなまえ」の絵文字の最近の記事について書いたら、すぐにそれに応答する内容の記事が同ブログに掲載されていた。早速返答していただき、感謝いたします。 さらに、その小形氏の返答の記事に関して、別の人が記事を書かれているということも、「もじのなまえ」の記事に報告されていた。 こういう状況なので、以下にもう少し考えを進めてみたい。 1.「何に対して『勝った』のか」という疑問に関して 小形氏は、私の記事に対する返答として、まず「何に対して『勝った』のか」という疑問に関して、次のように書く。 このように考えると、この件については次のように言えるでしょう。つまり勝ったのは、指をくわえて眺めているだけの人間になっていたかもしれない自分に対してだと。 その感慨が「勝った」というストレートな言葉に結びつきました。それ自体は間違った言葉かもしれません。し
『新常用漢字表(仮称)』の議論の正常化を要望したい 現在、文化審議会国語分科会漢字小委員会で行われている議論の内、特に漢字の字体に関する議論が異常な状況を呈している。異常なのは次の点である。 一人の審議会委員が、新聞協会が発表した『「『新常用漢字表(仮称)』に関する試案」への意見』の「3. 字体について」が述べているのと同じ意見、すなわち表外漢字字体表から常用漢字に追加する文字に関して「新たに常用漢字表に入れば表内字になる*」という「理屈」を用いて「常用漢字に準じた易しい字体*」にすべきだという主張を執拗に繰り返している。どんな主張であっても、それが適切な場所と状況においてなされるならば、尊重しなければならない。審議会委員は正当な発言権を持っているのであるから、当然である。ところが、この新聞協会と同種の主張は、不適切な場所と状況においてなされているのである。 なぜなら、その主張は、『新常用
新聞協会の『新常用漢字表(仮称)』の字体に関する主張は、理論的に完全に間違っている 新聞協会は『「『新常用漢字表(仮称)』に関する試案」への意見』という表題の「声明」を出している。「声明」とは大げさな話だが、その内容たるや、字体に関しては、理論的に完全に間違った議論を展開している。現在進行中の文化審議会における『新常用漢字表(仮称)』についての議論が、そのような「声明」に惑わされることがあってはならないと考えるので、なぜその字体に関する主張が理論的に完全に間違っているかを以下に説明したい。 新聞協会の「『新常用漢字表(仮称)』に関する試案」の「3. 字体について」は次のように書く。 今回追加候補とされた字種は、「表外漢字字体表」の印刷標準字体が本表に掲げられていますが、「表外漢字字体表」は常用漢字に入らなかった表外字の字体を定めたものです。新たに常用漢字表に入れば表内字になるのですから、常
『新常用漢字表(仮称)』をめぐる議論 シンニュウの点の数について 6/19/2009のNHK総合テレビ『クローズアップ現代』でも取り上げられたが、『常用漢字表』の改定に際して『表外漢字字体表』から取り込まれて追加されるシンニュウを要素とする漢字の点の数を、『表外漢字字体表』の例示字形のまま2点にすべきか、従来の常用漢字に合わせて1点にすべきか、という議論について考える。結論から言うと、議論自体が無意味である。理由は以下のとおり。 シンニュウの点は、手書きでは1点に見える形で書かれてきた。明朝体では2点に見える形でデザインされてきた。だから、同じ文字が、異なる技術で実現される場合の表現形式の差異なのである。明朝体では2点であっても、同じ文字を手書きでは1点で書くのであり、その逆も真である。つまり、1点か2点かという問題設定自体が論点相違の誤謬である。1点か2点かの問題ではない。これに関連して
訂正記録:1998年7月6日「包摂基準」は「包摂規準」の誤り。指摘を受けて訂正済 1998年11月26日 html ファイルの背景色を白に明示的に指定 1998年6月24日に発表された国語審議会の表外漢字字体表試案は、いわゆる常用漢字表に収録されている文字以外の「表外字」について言及し方向性を明示していることが画期的である。この試案の位置づけと機能に関する基本的な事項について考え、コメントしたい。 1. 表外漢字に言及することについて この試案の字体表の前文で、いわゆる「表外漢字」について国語審議会が言及し方向性を示すことの根拠として、次の事柄を挙げている。 従来の答申においては、「常用漢字表に掲げていない漢字の字体に対して、新たに、表内の漢字の字体に準じた整理を及ぼすかどうかの問題については、当面、特定の方向を示さず、各分野における慎重な検討にまつことにし」、「国語審議会としての判断を保
以下の内容は、2008年現在では既に事実関係の記述が間違っていたり、著者の2008年現在の考え方とは異なっている部分が含まれている可能性がありますので、読まれる方はご注意下さい。(山本太郎) 文字コードに関する最近の議論について 山本太郎 「古の書を論じた人は兼ねてその人の平生を論じたものである。もしその人物がよくなければ、いかに上手でも貴ばないのである」 蘇軾 (p. 197, 中田勇次郎著『中国書論集』二玄社より) いわゆる文字コードに関する議論は、一部の例外はあるが、全体的には低い認識のレベルにとどまっていて、発展する気配がない。 いまだに、コードを割り当てられる文字の数さえ増えればよい、という程度の議論が通用している(たとえば、ほら貝の『電脳社会の日本語』 読者アンケート結果http://www.horagai.com/www/moji/nihon/enqden.htm中のコメント
山本太郎のページ(Taro Yamamoto) ロビン・キンロス氏著『モダン・タイポグラフィ:批判的タイポグラフィ史試論』の日本語版が刊行されました。 ロビン・キンロス、『モダン・タイポグラフィ:批判的タイポグラフィ史試論』 近代・現代におけるタイポグラフィを歴史的に俯瞰し、タイポグラフィにおけるモダニティとは何かを見定め、タイポグラフィの在り方を問う名著を日本語に翻訳したものです。 ホームページの目次 | Contents 考え、感想、コメントなど。 現在のポイント・システムは必ずしも新しくない 現在広く使われているポイント・システムがポイント・システムの歴史にどう根差しているか、新しいポイント・システムの導入についての個人的見解。(英文版は↓) The Current Point System Is Not Necessarily New. My personal view to th
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