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インタビュー
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Article: 同種造血細胞移植後のヒト細胞傷害性T細胞におけるレパートリーの多様性と遺伝子発現の特徴 Features of repertoire diversity and gene expression in human cytotoxic T cells following allogeneic hematopoietic cell transplantation doi: 10.1038/s42003-021-02709-7 同種幹細胞移植(allo-HCT)あるいは臓器移植の後のサイトメガロウイルスの再活性化は重要な問題である。今回、仲宗根秀樹たちは、allo-HCT後の免疫再構築についての我々の理解を深めるために、臨床的に移入されたT細胞のレパートリーの多様性と遺伝子発現における変化を調べた。
論文の執筆には、誰もが苦労している。英語で書くのはもちろんのこと、研究内容を論文として、独自性を示しながらまとめ上げなくてはならないからだ。では、それに対して若手研究者や学生は、大学でどのような指導を受けているのだろう。実態を知るため、ネイチャー・ポートフォリオは2019年秋、日本の大学に所属する研究者や教職員、学生を対象に、学術論文の執筆に関するアンケートを行った。 アンケートの回答者は1255名。ここでは、原著論文執筆の可能性がある人、あるいは、その指導的立場にある人の回答に着目した。すると見えてきたのは、指導的立場の人が研究以外のことに追われて疲弊しており、指導に十分な時間を割くのが困難ということだった。 なお、本稿の「若手」とは、学生とポスドクを合わせたくくりで、内訳は学部学生4%、大学院生46%、ポスドク50%。また「指導者層」(以下、メンター)は、教授、准教授、助教、講師の中で
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動物界で最も複雑とされるシャコの眼が、実は色を感知するシステムとしては非常に単純であることが分かった。 シャコは、単純だが素早く色を感知できるシステムを使っているらしい。 Credit: THINKSTOCK 甲殻類であるシャコは、どうやら我々ヒトと同じような仕組みでは色を見ていないようだ。シャコ類の眼には、ヒトよりもはるかに多くの種類の光受容細胞が存在するが、色を識別する能力は限られているとする報告が、Science 2014年1月24日号に掲載された1。 色を感じ取る光受容細胞の種類は、ヒトの眼には通常、赤、緑、青の光にそれぞれ反応する3種類しかないが、シャコの眼には12種類もある。そのためシャコは、ヒトが識別できない色でも見分けられるのではないかと考えられてきた。しかし今回の研究によって、シャコの色覚は、12種類の光受容細胞からの情報を組み合わせるのではなく、個々の光受容細胞からの情
古代の節足動物の複数の化石が直線状に整列した状態で発見され、これは、集団行動を示しており、環境からの合図に応答したもの、あるいは繁殖のための季節的移動の一環とする見解を示した論文が、今週掲載される。今回の研究で得られた知見からは、現生動物と同じような集団行動が早ければ4億8000万年前から存在していたことが示唆されている。 集団的な社会的行動は、数百万年にわたる自然選択によって進化してきたことが知られており、数々の実例が現生節足動物によって示されている。例えば、鎖のようにつながった状態で移動するチョウやガの幼虫、アリやイセエビだ。しかし、集団行動の起源と初期の歴史は、ほとんど知られていない。 今回のJean Vannierたちの論文には、モロッコのオルドビス紀前期(約4億8000万年前)の三葉虫(節足動物)の一種であるAmpyx priscusの化石が直線状に集まった状態が数例見つかったこ
英語が堪能でない研究者は、しばしば新しい言語を学習すること以上の困難に直面する。 Credit: RICHVINTAGE/GETTY 科学者という職業に魅力を感じる人は世界中にいる。しかし研究者は、たとえ出身地が北京やベルリン、ブエノスアイレスであっても、自分の思い付きや発見のほとんどを英語で表現しなければならない。科学は英語という優勢言語を持つことでプロセスを合理化することができたが、余分な壁や衝突の可能性も生じさせてしまった。例えば2019年1月には、デューク大学(米国ノースカロライナ州ダラム)の生物統計学のアシスタント・プロフェッサーが中国出身の学生にキャンパスでは中国語で会話をしてはならないと注意したとして物議を醸した。 そこでNature は、7人の研究者にプライベートや仕事に関して経験した言葉の壁について語ってもらい、考えを聞いた。 単純な問題ではないYANGYANG CHEN
近くにいる成鳥のさえずりを学習している幼い鳴き鳥の聴覚皮質の深層に存在するニューロンが、その成鳥のさえずりの音響特性に同調するようになることを示した論文が、今週掲載される。この研究は、鳴禽類において音声コミュニケーションが聴覚符号化を作り上げる仕組みを明らかにしており、これと同様の過程がヒトの幼児期の発話学習を下支えしている可能性を示唆している。 ヒトと鳴禽類が一生持ち続ける聴覚技能とコミュニケーション技能は、幼少期に体験した聴覚手掛かりから発達する。その結果、ヒトの聴覚皮質は、他の音よりも発話音声に優先的に反応し、それと同様に、鳴禽類の聴覚皮質は、合成音よりもさえずりに優先的に反応する。しかし、この同調性が、幼少期からずっと固定されているのか、種特異的な発達の仕方があるのかは明らかでない。 今回、Sarah WoolleyとJordan Mooreは、キンカチョウ(Taeniopygia
核物理学:常温核融合は夢にすぎなかったのか 2019年6月6日 Nature 570, 7759 ほぼ30年前、「常温核融合」という見出しが世間をにぎわせたが、その当初から懐疑的な見方は広がっていた。簡単な卓上の装置からの安価でクリーンな核融合エネルギーという夢は出来過ぎており、本当とは思えなかった。そして、その証拠を徹底的に調べれば調べるほど、それが期待に沿うものではないことが明らかになった。その結果、一連の研究は、確証バイアスを受けやすく結局のところ避けた方が良い「病的科学」の一例として、現在はほぼ退けられている。しかし、より安価でクリーンなエネルギー源を求める社会のニーズは消え去ったわけではなく、これに後押しされてC Berlinguetteたちは最近、この常温核融合の物語を見直すことにした。今回彼らは、その広範な取り組みについて報告している。まず、悪い知らせは、2年に及ぶ徹底的な調
太古に感染したレトロウイルスが、胎盤の多様性の原動力だった! 2013年9月12日 京都大学 ウイルス研究所 細胞生物学部門 宮沢孝幸 准教授 哺乳類の胎児の多くは、胎盤によって育まれる。胎盤は、母親と胎児の両方の組織からなり、子宮内で胎児を支える役目を担うほか、互いの血液を混合させることなく栄養、ホルモン、ガスなどを交換するという、極めて重要な機能を果たす。一方で、胎盤の形状や構造は動物種によって大きく異なり、その違いがどのようにしてもたらされたのかは、謎のままにある。このほど、京都大学 ウイルス研究所の宮沢 孝幸 准教授らは、ウシの胎盤に見られる現象に着目し、胎盤の進化にレトロウイルスが関与していたことを突き止めた。 ウシ科の動物は、ウシ亜科、ヤギ亜科、インパラ亜科など、7つに分けられる。いずれの亜科も約100個の小さな胎盤節からなる「多胎盤」を形成するが、その際、ウシ亜科とヤギ亜科だ
統計的有意性に代わる概念とは何だろう。それを探る作業は科学をますます難しくすると思えるかもしれないが、偽陽性や大げさ過ぎる主張、影響の見落としを避けるために役立つ可能性がある。 一部の統計学者たちが、P値を任意の有意性閾値として用いることをやめようと呼び掛けている。 Credit: Erik Dreyer/Getty The Hitchhikerʼs Guide to the Galaxy(邦題『銀河ヒッチハイク・ガイド』)のファンは、生命、宇宙、そして万物についての究極の疑問の答えが42であることを知っている。もちろんこれは、単一の数値では真実を明らかにできないというジョークだ。 それなのに、真実を明らかにする使命がP値に託されることが多い。P値とは、1つの実験において、その前提条件の下で想定される結果以外の結果(「影響なし」を含む)が生じる可能性を示す尺度のことであり、P値が「統計的有
インフルエンザウイルス研究で世界をリードする東京大学医科学研究所河岡義裕教授。前編では、Nature Microbiology に掲載された論文2報を中心にお話を伺った。後編では、これまでのインフルエンザウイルス研究、その研究の重要性・有用性と悪用の危険性、社会とのかかわり方について語ってもらった。 ―― 河岡先生は、1918年に大流行した「スペイン風邪」の原因ウイルス(H1N1)の強い毒性に関与するタンパク質を特定したり、季節性インフルエンザと鳥インフルエンザが交雑すると病原性が増強されることなどを突き止めたり、多くの成果を挙げてきました。しかし、一方で人工的にウイルスを作る技術を開発し、ウイルスがテロリストの手に渡ると危険であると言われることがありました。 河岡氏: 前編でもお話しました、1999年に人工的に感染性を有するウイルスを作製できる「リバースジェネティクス」を開発した時は、米
インフルエンザウイルスを人工的に合成するなど世界的に業績を知られる東京大学医科学研究所河岡義裕教授。このほど、インフルエンザウイルスの抗原変異を高い精度で予測する技術の開発と、宿主の核内におけるウイルスの動態に寄与するタンパク質の同定に関する2つの研究成果を、Nature Microbiology に発表した。ともにワクチン、治療薬の開発に道を開くもので、特に抗原変異の予測はより有効なワクチン製造を可能にする画期的な成果であり、すでに実用化に向け応用が始まりつつある。今回、これら2つの成果を踏まえ、パンデミックへの危機感と研究の重要性、デュアルユース(科学研究の両義性)、社会とのかかわり、今後の研究の方向性について河岡教授に聞いた。前編、後編に分けてお届けする。 ―― まず、季節性インフルの抗原変異株が今までより高い精度で予測できるということから伺います。 河岡氏: ご存知のとおり、インフ
新発見の統計的有意性を評価するために、科学者が好んで用いるP値の閾値は0.05から0.005に引き下げるべきであると、統計学の大家たちは主張する。 Credit: Wittayayut/iStock / Getty Images Plus/Getty 今日の科学は「再現性の危機」に苦しんでいて、研究者も助成機関も出版社も、学術文献は信頼できない結果にまみれているのではないかと不安を募らせている。このほど72人の著名な研究者が、新たな発見をしたと主張する際の証拠の統計的基準の低さが再現性の危機の一因になっているとする論文を発表した。 多くの研究分野では、発見の有意性はP値によって判断される。P値は、帰無仮説(一般に、検定される効果が存在しないと仮定する)が成立する確率で、仮説の検定を行う際に、仮説を棄却するために用いられる「有意水準」である。一連の結果について、P値が小さいほど、そのような結
ナノスケールデバイス:Wi-Fiで電子デバイスに給電 2019年2月21日 Nature 566, 7744 二次元材料は、ウエアラブルなフレキシブル電子デバイスに魅力的な機会をもたらすが、他の電子デバイスと同様、そうしたデバイスにも給電が必要である。Wi-Fiシステムからの電磁放射は至る所に存在するようになってきているため、そうした電磁放射を「収穫」できれば、理想的なエネルギー源になると思われる。今回T Palaciosたちは、二次元材料でできたフレキシブル整流器とフレキシブルアンテナを集積化することによって、Wi-Fi放射の直接エネルギーハーベスティングを実証している。これによって整流器に、電池を必要とせず電力が供給された。著者たちは、このタイプのエネルギーハーベスティング構成要素は、多くのフレキシブル電子システムと集積化できるはずと考えている。
Cover Story:ロボット古生物学:羊膜類化石のロボットモデルが示唆する初期の四肢類の歩行様式 2019年1月17日 Nature 565, 7739 四肢を持つ脊椎動物が初めて陸に上がったときに、その歩様が具体的にどのように進化したのかを解明するのは、化石に保存されている情報量が少ないことが多いために困難である。今回J Nyakaturaたちは、羊膜類のステムグループの一種であるOrobates pabstiの推定される歩行様式を、リバースエンジニアリングで再構築した結果を報告している。今回Orobatesが選ばれたのは、全身の完全な化石が、歩行の際に足が置かれた場所を捉えた行跡(連続した足跡)の化石とともに保存されているためである。著者たちは、Orobatesと行跡の化石をデジタル化して、運動学的シミュレーションと動的シミュレーションを行い、妥当と思われる歩様を特定した。次に、こ
Science Translational Medicine 2013年12月18日号に掲載された当該論文は、2014年7月30日に著者により取り下げられました。理由は、論文の構成上重要な実験が再現できなかったためということです。 2009年の新型インフルエンザ大流行とそれに対するワクチンの接種に付随して、ナルコレプシーという睡眠障害が多発した。この原因を解析した結果、 ナルコレプシーが自己免疫疾患だとする決定的な証拠が示された。 Credit: THINKSTOCK 2009年に新型インフルエンザ(A型H1N1亜型、ブタ由来インフルエンザとも呼ばれる)が世界的に大流行した際、中国ではナルコレプシーが多発した。この病気は、日中に時と場所を選ばず猛烈な眠気の発作に襲われる睡眠障害で、発症すると長年にわたって症状が表れるが、その原因についてはいまだ解明されていない部分も多い。一方欧州では、この
アルカリ金属を水に入れると派手に爆発する。化学の授業でおなじみのこの実験の反応機構が、実は長く誤解されてきたことが、ハイスピードカメラを使った研究で判明した。 ナトリウム‐カリウム合金の液滴が水中に落下する様子。左側は水面を斜め上から、右側は水面を斜め下から捉えた画像。金属液滴が水面に触れた直後、超高速でスパイクが形成されている様子が見て取れる。また、スパイクが成長していく過程では液滴周囲の溶液が青紫色に変化している。 Ref.1 金属ナトリウムや金属カリウムの塊を水中に投げ入れ、爆発を眺める。化学を使った悪ふざけの定番ともいえるこの爆発反応は、アルカリ金属の高い反応性を説明する実験として、何世代にもわたり化学を学ぶ学生たちを驚嘆させてきた。ところが今回、これまで単純明快とされてきたその反応機構の裏に、一連の興味深いプロセスが隠されていたことが明らかになった1。 アルカリ金属が水と接触して
機械学習を活用して、機械式グライダーに鳥のような滑空を習得させたことを報告する論文が、今週掲載される。 滑空する鳥類は、上昇温暖気流に乗ることで、羽ばたきをせずに飛行したり高度を上げたりできる。しかし、こうした上昇気流の全体像は複雑で、絶えず変化しているため、鳥類がどのようにして上昇気流を発見し、上昇気流の中を航行しているのかは分かっていない。その全容が解明できていないため、飛行機が鳥と同じように航行できるよう学習させることは難題になっている。 今回、Massimo Vergassolaたちの研究グループはこの課題に取り組むため、「強化学習」という手法を用いた。強化学習は、動的な機械学習の手法で、子どもが学習する場合とかなり似ており、人工エージェントが環境との相互作用によって学習し、正しい行動を取った場合には「報酬」が、間違った行動を取った場合には「罰」が与えられるというものだ。Verga
Rhema Vaithianathanは、ホットラインへの通報から児童虐待の恐れについて判定するアルゴリズムを構築している。 Credit: ILLUSTRATION BY MARIO WAGNER オークランド工科大学(ニュージーランド)のソーシャルデータ分析センターの副所長である医療経済学者のRhema Vaithianathanの心には、2015年に1人の悩める父親から投げかけられた質問が、いまだに重くのしかかっている。彼女はその日、米国ペンシルベニア州ピッツバーグの地下室に集まった少人数の聴衆の前で、ソフトウエアを利用して児童虐待を防止する仕組みについて説明していた。この地区の児童虐待ホットラインには、子どもが危険な目に遭っているのではないかと心配する人々から毎日数十件の通報が寄せられている。コールセンターのスタッフは、通報の内容から虐待の可能性を評価し、虐待の恐れがあると判断した
3200人の科学者を対象とする調査から、研究室の主宰者(PI)からのプレッシャーやPIの指導力に対する不満により、世界中の若手研究者がストレスをためていることが明らかになった。 科学者が自慢する鋭い観察眼も、極めて身近なところで発生している問題には気付かないことが多いようだ。研究(室の)主宰者(principal investigator;PI)は、自身の研究グループ内のダイナミクスについて、メンバーの多くが考えているよりもはるかに明るいイメージを持っていることが、3200人以上の科学者を対象とするNature の独自調査で分かった。この調査結果は、研究室の主宰者がその運営や人事管理に関して十分な訓練を受けていないことが、有害な研究室文化を生み出す要因の1つになっていることを示している。 若手研究者の利益を守るために活動している非営利団体フューチャー・オブ・リサーチ(Future of R
Scientific Data は公開データリポジトリを補完し、データの再利用を促進します 原文: 23 July 2013 Scientific Data to complement and promote public data repositories Scientific Data はデータセットを発表するための場を提供しますが、一次データセットのためのリポジトリではありません。Data Descriptor に関連する一次データは、外部の1つ以上のデータリポジトリに保管されます。どうしてこのような区別をするのでしょうか? 一次データセットを外部システムに確実に保管するということは、「Scientific Data の目標は、データセットの科学的な価値と再利用を促進するコンテンツを、著者の皆様が発表する手助けをすることであって、データへのアクセスを管理することではない」というSci
Credit: macrovector/iStock/Getty Images Plus/Getty 研究者として成功するには、情報を常に最新に保つことが不可欠です。最新の文献に精通していれば、その分野の傾向をつかむことができ、それを糸口に、あなたの専門分野を進歩させ得る「疑問」を見つけ出すことができます。また、文献を読んでいるうちに最新の技術や方法に慣れ、研究に取り入れることができます。そして、あなた自身の論文の中で最新の技術や方法に関する貴重点を考察すれば、あなたの信頼性が確立され、良い評判につながります。ほとんどの研究者がそれを分かっているのに、皆さん「時間が足りない!」と答えます。そこで今回は、効率的に論文を探し出すための戦略と、効率的に論文を読み解くための戦略をお話しします(過去の無料公開記事はこちら)。 効率的に論文を探し出す あなたは普段、研究テーマに関連する論文をどうやって
研究が特注ソフトウエアに支えられたものである場合、論文を投稿する際にソフトウエアのプログラムも提出して、査読を受けることを推奨します。 Credit: Getty 科学者によって書かれたコンピューターコードを基盤とする研究とその結果を報告する論文が、多くの分野で増えています。そのため、こうした実行可能なアルゴリズムも査読対象とする論文の数を増やすべきだと、私たちは考えます。そこでNature タイトル誌では、研究の中心的な主張や主たる新規性にコンピューターコードが極めて重要な役割を果たしている論文を扱う場合には、コードの効果について、編集者が状況に応じて査読者に調査・報告を依頼します。 計算機科学は、他の研究分野と同様に、再現性の問題に取り組んでいます。その理由の1つは、特注のアルゴリズムやソフトウエアに基づいた研究結果を再現することが難しいと研究者が感じていることにあります。近年、データ
ネアンデルタール人がシカ猟で近距離から槍を使っていたことを明らかにした論文が、今週掲載される。 ネアンデルタール人やさらに古いヒト族ホモ・ハイデルベルゲンシス(Homo heidelbergensis)が狩猟で槍を使っていたという説は、英国とドイツで過去に発掘された40万~30万年前の木製の槍が裏付けている。しかし、獲物の動物種も槍も、狩猟による損傷の証拠が残されていることはまれで、とりわけ両者がそろっている例はほとんどないため、木製の槍がどのように使われていたのかは推測するしかなかった。 Sabine Gaudzinski-Windheuserたちは、顕微鏡画像撮影法と条痕試験を用いて、ノイマルク・ノルト遺跡(ドイツ)の12万年前の湖畔跡から出土したダマジカ骨格に見られる狩猟による損傷を実験的に再現した。Gaudzinski-Windheuserたちは、このシカが、おそらく共同的な待ち伏
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