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アメリカ大統領選
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もう11月も半ばなのに今年二回目の更新とか酷い有様ですが,表題について最近話題になる事が多いので書いてみます. アメリカのみならず,世界の大手VFX/CGスタジオでレイトレーサーが使われ始めている事は見聞きされていると思います.ご存知の通り,今までは海外大手と言えばPRManが圧倒的なシェアを持っていて事実上の業界標準でしたが,ここ数年でそのPRManを(部分的にしろ)レイトレーサーに置き換えるスタジオが出始めました.良く知られているのはImageworksで,今では全てのショットをArnold(ただし自社カスタマイズ版)で製作しています. 各社が移行を進める理由として一番最初に思い浮かぶであろう事は,PRManの価格が高いという問題.しかしこれは二年くらい前に大幅値下げされ,他のレンダラとそこまでの大きな差はなくなった.次はインフラ的な理由.計算機の性能が上がって,以前は速度の面で使うの
あまりに更新が滞り過ぎなので,SIGGRAPH 2011の感想を. 今年はSIGGRAPHがアメリカ国外で開催された年でした.場所はカナダのVancouver.近年Vancouverは映像産業の誘致を積極的に進めていて,今では多くのスタジオが支社を置いています.メジャーどころでは,Imageworks,Digital Domain,Pixar,MPC.ILMがもうすぐできるし,あとImage Engineは本社があります.他にもMethodやRainmaker,Prime Focusと言った中規模のいい会社もあります.今現在で最もホットな求人エリアなのです. さて,カンファレンスですが,今年も滞在期間が三日半と短かったのに加え,会社から聴講するように割り当てられたセッションが多くてあまり自由に動くことができず,何度も見たかったセッションを逃してしまいました.以下はその少ない中からどうにか拾
思いついたので集めてみました. オープンソースと言うと幅が広いですが,自分が今まで見た事のあるVFX/CG系の会社やツールなどで実際に使用実績があり,プロジェクトの種類が(広い意味で)CG関係の物です.boostやQtなどのように一般に広く使われている物,CgやCUDA,FBXのようなフリーでもオープンソースではない物は除いてあります. * 画像・テクスチャ関係 OpenEXR OpenImageIO Ptex OpenFX OpenCV * シーングラフ OpenSceneGraph COLLADA * ジオメトリフォーマット Houdini GPD library GTO HDF5 Alembic * シミュレーションエンジン Bullet Physics Library ODE SOFA * 幾何学関係 Sony Vector Math Library Sony SIMD Math
長い事気になっていた「CG Magic:レンダリング」をようやく読みました. cgmagic.net 結論から言いますと,素晴らしい本です! “The Landscape of Computer Graphics Technology”という副題が付けられているのですが,これがまさにその通りで,部分発生的に発展したCG技術群を,同じ土俵に並べて俯瞰的に観察し,体系的に学ぶ事ができるようになっています. 最初,著者であられる倉地さんの某雑誌での連載をまとめたものだろうとタカをくくっていたのですが,実はかなり加筆されているようです.全体をテーマに沿ってまとめ直しもされています. 特に第一部の,BRDFから始まり,GI,volume renderingを経てsubsurface scatteringに至るまでの過程が本当にスバラシイ.「光とは何か?」「レンダリングとは何か?」という基礎であり本質
SIGGRAPH2010開催中のホットニュース. Alembic こちらでtaikomatsuさんが和訳されています. Alembic – memlog AlembicはILMとSPIが共同で開発及び公開した,アニメーションをシーケンシャルジオメトリにbakeするためのC++ライブラリです.”alembic”という単語には浄化器,蒸留器という意味があるそうで,必要な物だけを抽出する,というようなニュアンスですね. ライティングやエフェクトはアニメーションされたシーンを元にして作業するのが普通なのですが,アニメーターがアニメートしたままの状態だと,リグやその他たくさんのアニメーション以外には必要のないデータも含んでいるし,何しろリグを毎回プロセスするのは色んな作業の邪魔になります.エフェクトなんかはそうでなくても重い作業が多いですからね.シーンも不安定になります.そもそもツールが別でリグが渡
twitterで話題になっていたので,まとめようと思います. この話は突き詰めると,Reyesとレイトレという根本的なレンダリングアルゴリズムの違いに帰着するのですが,まあここではPRManとmentalrayという事にしておきます.あと,最初に言っておくとV-Rayやその他最近のレイトレレンダラは色々と進歩していて,ここで書いている事は必ずしも正しくない場合もあると思いますが,基礎してとらえて下さい. マイクロポリゴンというのは,何か特別なポリゴンを指す訳ではなく,そのサイズが大まかにピクセルと同じかそれよりも小さいサイズの物をそう呼ぶ事が多いようです.そういう意味では,PRManとmentalrayのそれは違いがありません.強いて言えば,PRManのマイクロポリゴンはquad,mentalrayのはtriangleという事くらいです. さて,ではどこに大きな違いがあるのかというと,まず
DisneyからPtexのコードがリリースされました. Ptex Overview PRMan 15.0でPtexがサポートされたので,その他の新機能を含めてまとめて書こうと思っていたのですが,思ったよりも早くDisneyからソースコードがリリースされたので個別に紹介したいと思います. texture mappingは,現在広く使われているUVベースの物が開発されてから,恐らく40年以上,基本的なアイディアは変わらずに来ました.逆に言えばそれだけrobustなものであったとも言えるわけですが,実用レベルでの様々な問題を長年解決できていなかった事も事実です.それらはこのブログでも何度が取り上げた事がありますが,アンチエイリアス,UV空間と実モデルのボリュームの違い,どんなモデルでもUVをきちんと作らなければならない事,などです. Ptexは,Disneyが2008年にEurographics
アメリカのH-1Bが余ってるそうです. 米移民ビザ「H-1B」、半年経過も枠埋まらず – IT企業の採用抑制が影響 | 経営 | マイコミジャーナル 朗報に聞こえるかも知れませんが,実はそうではなくて,それだけ外国人がアメリカで働ける機会が減っているという事です. 実際,我々の業界で言えば,大手スタジオがやるような仕事はとても少なくなっており,外国人のみならず現地の人に対してもほとんど雇用を進めていません.代わりに中小がやるような仕事が増えていますが,中小スタジオはあまりビザサポートをしてくれる所が多くない.加えて,様々な理由からアメリカ国外に発注する作品も多くなりましたし,国外に支部を持つスタジオも増えています. ただ,逆の見方をすれば,アメリカ以外の国で働ける機会が増えているとも取れます.イギリスなどは大手も含めてたくさんのプロジェクトを抱えているようで,積極的に雇用を進めているそうで
AfterEffectsの終焉か? …まあそんな事はないと思いますけど. Maya 2010が発表になり,以前”Toxik”として売られていたノードベースのcompositeツールが,Mayaにバンドルされることになったそうです.ついでにcamera trackerも. fxguide quick takes » Toxik RIP (sort of) + New Maya 2010 Autodesk – Autodesk Maya 2010 – Features 個人的に,こういった2Dワークは日本で最も遅れている部分だと思うのですが,イチからパイプラインを構築するのは相当大変で,経験者も開発者も必要になります.そしてそういう人材は日本にはあまりいない.でも,ある程度ツールにインテグレートされていれば随分楽になるでしょう. まだ最初の段階なので粗も多いでしょうけど,だんだんとmental
Visual Effects Society(VES)が映画のクレジットに使用するタイトルのガイドラインを発表したとのこと. fxguide quick takes » Visual Effects Society Publishes Industry Credit Guidelines これは良い提案かも. エンドロールにつけられるタイトルはその時に所属している組織によって変わる事もあって,同じ事をしていても作品毎に違うタイトルになる事がままあります.製作会社がこういうガイドラインに沿ったタイトルをつけてくれれば,もう少し分かり易くなるかな. VESはこの業界では最も大きなコミュニティで,VFXという仕事において,毎年発表されるVES AwardsはAcademy Awardsと同じくらいの名誉,若しくはもう少し現場の意見に近い名誉とされています(なぜならAcademyほどは政治的にまみ
何かと便利な”xargs”コマンド. findとか大量なファイルを一度にmv,rmするとかそういう時に使う事が多いと思いますが,このコマンドに”-n”というオプションがある事に今日気づきました. これは,xargsに続くコマンドに最大いくつの引数を渡すかを指定するオプションで,”-n 1″とすると,渡された引数リストを一つずつ個別に実行するという意味になります. つまり, > ls file1 file2 file3 file4 である時,”ls | xargs echo”だと, echo file1 file2 file3 file4 が実行されますが,”ls | xargs -n 1 echo”だと, echo file1 echo file2 echo file3 echo file4 が実行される事になります.これはスバラシイ! 何かと大量なファイルを処理する事が多いこの仕
皆さんご存知のOpenEXRですが,ちょっとしたきっかけでソースを読みました. OpenEXR 興味深いのは,OpenEXRでは画像を16-bit floatとして扱っている部分です.え?16-bit integerじゃないの?32-bit CPUでどうやって計算すんの?そもそも16-bit floatってどんなビット並び? ドキュメントによると,OpenEXRでの16-bit floatは,符号に1ビット,指数部に5ビット,仮数部に10ビットとなっています.もちろんこんな型は現在の一般的な32-bit CPUでは規定されていません. では,OpenEXRはどうしているのかというと,これこそがOpenEXRの「キモ」なのですが,C++のクラスとして”half”という型を定義し,演算子をオーバーロードする事で演算を可能にしています.演算その物は32-bit floatに変換してから行われるの
そう言えば今まで無かったような. デモだけ見てると,SF映画に良くあるようなオペレーション画面を彷彿とさせますね. しかし,これってアプリの方はどうやってイベントハンドルしてるんでしょうか.単純にデバイススキャンの解像度に依存して,あるサンプル時間においては一つしか読み取ってないのかな? This entry was posted on Thursday, February 9th, 2006 at 8:03 pm and is filed under internet. You can follow any responses to this entry through the RSS 2.0 feed. You can leave a response, or trackback from your own site.
久しぶりに技術系の話題を書きます.とは言え,かなり現場寄りな話ですが. PixarのPhotorealistic RenderMan(PRMan)は,13.5からRenderMan Shading Language(RSL)が大改良され,後方互換性はあるものの,今までとはまるで違うshading systemが構築できるようになりました.以下ではこれをRSL 2.0と呼ぶ事にします. ネットにはまだあまり情報がないようですが,以下で概要を知る事ができます. RSL - Introduction to Shader Objects 最も大きな変更点は,シェーダをクラスとして記述できるようになった事です.クラスのメソッドとしてsurface()やdisplacement()などを実装してやると,マテリアルとして機能するようになります.pre-definedなメソッドは他にもいくつかあり,それぞ
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