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アメリカ大統領選
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《戦争と平和》という主題がきわめて重要なものであり、多くの人々の関心の対象となっていることは、改めて確認するまでもない。近年では正規の戦争という形をとらない軍事力行使がむしろクローズアップされる傾向があり、そのことを念頭におくなら「軍事力の行使と非行使」という風にでも定式化した方がよいかもしれないが、あまり見慣れない表現をとる代わりに、常識的な「戦争と平和」という言葉遣いで新しいタイプの軍事紛争をも含んで考えることには十分な意味があるだろう。この問題が国際政治や軍事・外交といった分野で現実政治の事例に即して広く論じられているのはいうまでもないが、事柄が深刻であるだけに、思想や哲学などといった、やや抽象レヴェルで物事を考える人たちもしばしばこの問題に引きつけられているようである。本書もその一例であり、「政治哲学で考える戦争と平和」という副題はその狙いをよく示している。 多くの人の関心を引く主
ソ連言語政策史の若干の問題 塩川 伸明 Ⅰ 研究史をめぐって Ⅱ 1938年3月のロシア語教育義務化決定 Ⅲ ロシア(語)化の度合――データとその解釈をめぐる若干の問題 Ⅳ ペレストロイカ期の言語法 1 概観 2 エストニア(およびラトヴィア) 3 モルドヴァ 4 ウクライナ(およびベラルーシ) 5 カザフスタン 6 連邦の言語法 Ⅴ ソ連解体後の状況 付論 視点をめぐる1試論 ソ連言語政策史の若干の問題 ソ連民族政策の重要な一環としての言語政策については、これまでも多くの人が関心を寄せ、少なからぬ量の研究を蓄積してきた。ペレストロイカ以前の時期にあっては資料上の壁が大きかったが、ペレストロイカ期には情報の爆発がみられ、多角的な解明が可能になった。更にソ連解体後は、「ソ連の」政策ではなく「独立した各国の」政策が問題となるという重要な変化が生じた。こうした経緯を踏まえ、
私はこれまでこの「読書ノート」シリーズで、金森修の『サイエンス・ウォーズ』や、ソーカルとブリクモンの『知の欺瞞』などを取り上げて、学問のあり方、いわゆるポストモダニズムなるもの、また論争のあり方などといった一連の問題について考えてきた(1)。その後、最近になって、リチャード・J・エヴァンズ『歴史学の擁護』という本を読み、その一節に出てくるエピソードとして、ド・マン論争なるものについて知った(2)。これはサイエンス・ウォーズとはだいぶ畑の違う領域での話であり、論点も異なっているが、ごく広い意味ではある種の共通性があるような気がして、興味を惹かれた。この論争自体はいささか旧聞に属し――一九八〇年代末から九〇年代初頭にかけてのことであり、サイエンス・ウォーズに先立つ――、私がそれを知るきっかけとなったエヴァンズの本も原書が一九九七年、邦訳が一九九九年刊だから、もはや新刊書とはいえない。流行という
「スターリン批判と日本」というテーマがどの程度の人の関心を引くかは、にわかには何ともいえない。スターリン批判半世紀という記念の年(二〇〇六年)にほとんど行事らしいものがなかったことからすると(1)、一般の関心は高くないというのが現実かもしれない。 社会主義が過去のものとなった以上、その歴史の一こまに過ぎないスターリン批判(一九五六年)についても、今頃ほじくり返してもあまり意味がないという感覚が一般なのかもしれない。確かに、長い時間が経過し、その間にソ連・東欧の社会主義圏の解体という事態を挟んでいる以上、現状と直結する形での「総括」やら「教訓化」やらは時代錯誤になりかねない。スターリン批判をバネにして社会主義論の再検討や新しい左翼運動の形成を目指すという考えは、一九六〇‐七〇年代にはかなりの広がりをもち、アクチュアルなものであるかに見えたが、今日の情勢にそれを直接持ち込もうとしても、空回りと
♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯ ●プロフィール これまでの仕事 ●〔1〕 2012年まで (一部の作品については、フルテキストへのリンクを含む) 著作目録pdf ●〔2〕 2013年以降 《電子ディスカッション・ペーパー》 ●新しいノート(2013年以降) 2012年以前のもの ●研究ノート ●読書ノート ●短評集 ●フェイスブックへの書き込みより ●講義・講演・研究報告などの記録(2013年度以降) ●連絡先 ●ツィッター @NobuakiShiokawa 『国家の解体――ペレストロイカとソ連の最期』(東京大学出版会、2021年)が刊行されました。 長年取り組んできた著作がようやく刊行されました。厚すぎる著作であり、かつ高価すぎる本ですが、少しでも多くの読者の手に取っていただけるなら大変幸いです。図書館などへの購入リクエストもよろしくお願いいたします。 外形の写真。 内
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