日本には日本の、世界各国にはそれぞれの選挙事情がある。議会制国家といえども、形態はさまざまだ。 イギリスの小選挙区制、ドイツの5%条項、最近注目の度合いが高まったギリシャの選挙では、第一党へのボーナス配分があるのだという。ドイツは切捨て主義、ギリシャはオマケ主義である(切捨ても併用)。わかりやすすぎて思わず笑ってしまうが、それぞれの国にはそれなりの背景がきっとあるのだろう。 現在は解消の方向らしいのだが、フランスの場合、国民議会と地方議会、または首長などとの掛け持ちが許されている。公職にとどまったまま別の公職への立候補も可能であるようだ。ミッテランと大統領の座を争ったシラクは、パリ市長のまま立候補し、ミッテランに二度敗れても、パリ市長のままであった。 この大統領の選出方法も個性ゆたか。アメリカの「州別総取り方式による代理人選挙」というのは(日本人からすれば)じつにわかりにくい。ごく一部の州
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