日本を脱出した若者からは「日本に居続けることに対する危機感」といったものが感じられる。「閉塞感」「日本語しかできないリスク」「代わり映えのない将来」「チャンスを求めて」……。熱意とやる気のある若者たちに、実は今の日本が捨てられはじめているのではないか。 メガバンクを退職してフィリピンで会計・税務コンサルとして起業 寺田未来さん(31)は、フィリピンで会計・税務のコンサルタントをしている。 「2009年にフィリピンへ渡り、仕事を始めたときは、日系企業撤退のお手伝いばかりでしたが、翌10年から進出案件に関わる業務が増え、以降右肩上がりの状態です」 寺田さんは12年3月に独立。当初片手で数えることができたクライアント数が今では50社程になった。「フィリピンへ来て本当に良かったと思っています。日本に残って仕事をしていたら果たしてこれほど充実した日々を過ごせていたか……」。 寺田さんは1982年に愛