グーグルでAI(人工知能)の研究チームを率いているレイ・カーツワイルの「シンギュラリティ(技術的特異点)」のアイデア元にした映画の話を紹介したが、当然のことながら、それに批判的な声もある。興味深い指摘をしているのが、作家のニコラス・G・カーだ。カーは、電気が普及する19世紀末から20世紀にかけて、極端なまでにアメリカに広がった楽観主義と、現在のインターネットから、グーグルが変化させていく社会がよりよい方に向かっていると無条件に考える楽観主義に似ていると見ている。 カーは、新しい技術が登場すると、我々の世界や、我々の認知そのものを、劇的に変えることは避けられないとしながらも、その楽観的な未来像では予測できなかった方向に生み出された技術は進むと論じている。The Big Switch: Rewiring the World, from Edison to Googleを紹介しながら、この議論を
![グーグル的楽観主義はアメリカの文化的伝統「功利と神」【シンギュラリティ革命】](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/cb4c19a99d288ed908de96d440f7fdcbf4fb9bca/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fagora-web.jp%2Fcms%2Fwp-content%2Fuploads%2F2016%2F02%2F515vyL3hKSL._SL160_.jpg)