東京都議会の定例会が閉会した。小池百合子知事の就任後2度目となった今定例会は、最大会派の自民党との対立が際立った。 自民党は、事前に詳しい質問内容を通告せず、小池氏が対応しきれずに、答弁がかみ合わない場面が見られた。前回の定例会で、小池氏が、「なれ合いや根回し」を疑問視したことに対し、自民党が意趣返しをしたものだ。 行き過ぎた事前調整は、議会の形骸化につながるが、通告なしに大量の質問を浴びせるようなやり方は混乱を招くだけだ。都政は予算規模が大きく、課題も多岐にわたる。必要な調整を経た上で、実のある論議を戦わせてほしい。 自民党が態度を硬化させたのは、来年度予算の編成を巡り、小池氏が「政党復活予算」の廃止を打ち出したことに起因する。 都の予算原案に盛り込まれなかった事業費を、各会派が業界団体などの要望を受けて復活させる。他の道府県にはない慣例とされ、毎年200億円が確保されてきた。都民から見