2013年11月11日 田中 宇 11月1日から、米政府の貧困救済策(食料配給券制度)であるフードスタンプ(補助栄養支援事業、SNAP)の予算を削減した。削減は、フードスタンプの予算総額764億ドルのうち7%弱にあたる50億ドルで、比率として大したことない。4人世帯で1カ月600ドルの配給券をもらっていた家族は、ひと月36ドルの減額でしかない。しかし米国では近年、実質的な失業者の急増が続き、フードスタンプの利用者が、リーマン危機直後の08年の3千万人から、今は5千万人弱まで増えた。フードスタンプに頼る人が増える中、減額で足りなくなった食料をほかで補おうとする人が、民間の貧困救済所(食糧配給所)に早朝から長蛇の列をなす事態になっている。 (Food banks brace for wave of hungry masses as federal food stamp cuts kick in