「はだしのゲン」の問題を書きたかったが、問題の残酷シーンの現物を見ていないので自重していたところ、昨日27日の朝日夕刊が、著者・中沢啓治さんの妻・ミサヨさんのコメントとともに、核心の4コマを掲載してくれた。魂の抜けたような昨今の新聞だが、勇気をもってこれを記事にした記者がいたのはよかった。 言われている通りに、中国人の捕虜を銃剣で刺殺するところ、首を切り落としているところ、そして妊婦の腹を裂いているところ、女性を陵辱して殺すところを描いている。しかし被害者の女性を黒く塗りつぶして生々しさを弱めるなど、子供に見せることを意識して工夫をしているのがわかる。 「子供が怖がって夜に一人でトイレに行けなくなった」という母親からの手紙に、著者は「お子さんの感受性の豊かさを褒めてあげてください」と返事したそうだが、教育とは、そういうことだろう。怖いことには目をつぶって「なかったことにする」のは教育ではな