衆院選違憲判決 国会は司法の警告に即応せよ(3月27日付・読売社説) ◆「無効」判断は無責任ではないか◆ 立法府が、司法からこれほどまで怠慢を指摘されたのは、かつてなかったことだ。 昨年12月の衆院選を巡り、全国の高裁・支部で審理された16件の「1票の格差」訴訟のうち、15件で判決が言い渡された。 13件は「違憲」と断じた。残る2件も「違憲状態」と指摘し、合憲判断は一つもなかった。 約50人もの高裁判事が審理した結果である。国会は判決を重く受け止め、早期に具体的な是正措置を講じなければならない。 ◆進まない格差の是正◆ 最大2・43倍だった1票の格差が、法の下での平等を保障した憲法に違反するか。違反であれば、国会が格差を放置した期間は許容できる範囲内か。いずれの訴訟もこの2点が主な争点だ。 「違憲」判決は、格差が憲法違反である上、格差是正の合理的期間も過ぎたと判断した。「違憲状態」判決は、