中国で成長させてから輸入して、日本で収穫したシイタケは「国産」か「中国産」か――。 現在は「国産」表示が許されているこうしたシイタケが来年度以降、「中国産」と表示しなければならなくなる可能性が出てきた。現行の日本農林規格(JAS)法の表示基準では、シイタケは収穫地を原産地とすることになっているが、農林水産省は栽培期間が長い地域を原産地とする「長いところルール」を採用すべきだとして、JAS法見直しを進めている消費者庁に要請する方針だ。 「消費者が『国産』を求めるから、そう表示してます。違法じゃありませんから」と話すのは、岐阜県内のシイタケ生産業者。15年前から、シイタケの菌床を中国から輸入し、国内で収穫している。シイタケは菌を接種してから収穫まで4か月かかるが、そのうち3か月は中国で育てられ、国内に輸入してからの栽培期間は1か月程度。それでも「国産」として出荷する。 JAS法では原則として収