【広州=吉田健一】中国広東省広州市で、有害物質のカドミウムに汚染された米が流通していたことが発覚した。 中国では「食の安全」への住民の関心が高いが、当局が情報を小出しにしたため、インターネット上やメディアで当局批判が噴出した。 市当局は16日、調査した米と米加工品の計18サンプルのうち八つから、基準値を超えるカドミウムが検出されたと発表した。だが詳細の公表は拒んだ。 これに対し微博(中国版ツイッター)では、「住民の健康より業者が大切なのか」と批判が噴出。広州の大学生は情報公開条例に基づき、関連情報の開示を求めた。世論の反発に押された当局は17、18日の2回、サンプルを抽出した飲食店名や米のブランド名などを立て続けに公表することを余儀なくされた。
水俣病認定判決 争いの終結はなお見えない(4月17日付・読売社説) 国の基準では水俣病と認められなかった被害者について、最高裁は「水俣病患者」と認める判断を示した。 行政と司法で認定の尺度が異なる二重基準の状態が続くことになるだろう。被害者の高齢化が進む中、水俣病を巡る争いに収束の糸口が見えない深刻な事態である。 認定業務を行っている熊本県から水俣病と認められなかった女性2人の遺族が、それぞれ患者認定を求めていた。 うち1人について、最高裁は、水俣病だと認定した福岡高裁の判断を支持した。もう1人の原告については、水俣病と認めなかった大阪高裁判決を破棄し、審理を高裁に差し戻した。 注目すべきは、最高裁が水俣病の認定に関し、「多角的、総合的な見地からの検討が求められる」と指摘した点だ。厳格過ぎると言われる国の認定基準を念頭に置いてのことだろう。 1977年に設けられた国の基準は、水俣病と認定す
PM2.5対策 監視強めて正確な情報提供を(3月4日付・読売社説) 偏西風が強まるこれからの季節に、中国から飛来する大気汚染物質PM2・5の量が急増する恐れがある。環境省などは監視と被害防止に万全を期してもらいたい。 PM2・5は直径2・5マイクロ・メートル以下の物質の総称だ。1マイクロ・メートルは1000分の1ミリにあたる。スギ花粉の約10分の1の微小粒子で、普通のマスクでは防げない。 肺の奥まで入り込みやすく、ぜんそくや気管支炎、肺がんの原因になるという指摘もある。焼却炉からのばい煙や自動車の排ガスなどが発生源とされる。 国内での発生量は排ガス規制などにより減少してきた。だが、今年に入り中国からの越境汚染が問題となり、九州など西日本を中心に住民の健康不安が高まった。 環境省は、PM2・5の観測地点を現在の約550か所から1300か所に増やす方針だ。住民へのきめ細かい情報提供のためには必
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