就活期間短縮 「抜け駆け」で骨抜きにするな(4月20日付・読売社説) 大学生が学業に専念する環境作りが、優秀な人材の育成につながる。就職活動の期間短縮は妥当な措置と言えよう。 大学生の就活を解禁する時期が、「3年生の12月」から「3年生の3月」へ繰り下げられる。面接などの選考開始も、4か月遅い4年生の8月になる。 安倍首相が、米倉弘昌経団連会長ら経済3団体の首脳に要請し、経済界も受け入れを表明した。現在の大学2年生の新卒採用から適用される見通しだ。 就職活動のルールは、経団連が紳士協定の「倫理憲章」で定めている。就活解禁の12月以降、3年生は志望書作成や会社説明会に追われ、欠席も増える。授業に支障を及ぼす現状に、大学などの不満が強いのは当然だろう。 4年生の春からは面接など選考活動も始まる。海外では4年生の夏まで授業のある大学が多い。就活の出遅れを恐れ、海外留学を見送る学生も少なくない。