邦人死亡確認 人命軽視はやむを得ないか(1月23日付・読売社説) 痛ましい結末だ。 アルジェリアの天然ガス関連施設がイスラム武装勢力に襲われた事件でプラントメーカー「日揮」社員ら日本人7人の死亡が確認された。 過酷な環境の異国で仕事に励む“企業戦士”を標的にした犯罪者集団を強く非難する。 安倍首相が「痛恨の極みだ。テロを絶対に許さない」と言明したのは、当然である。 30人を超す重武装のテロ集団が日米英など多国籍の外国人多数を拘束する特異な事件だった。 事件の全容解明と検証が急がれる。施設内に内通者がいて武装勢力を手引きした疑いがある。 アルジェリアのセラル首相は記者会見で、外国人37人が死亡、犯人29人を殺害したと述べた。 アルジェリア軍の早期制圧作戦には、人質の人命軽視との批判があった。セラル首相が「テロに屈しない」と強調した背景には、長年の内戦で15万人もの犠牲者を出した国内事情もある