愛知県豊川市の豊川信用金庫蔵子ぞうし支店に刃物を持った男が押し入り、職員と客の計5人を人質に取った立てこもり事件では、人質の解放までに約13時間かかり、解決に要した時間は、2007年以降に起きた同種事件28件のうち2番目の長さだった。 「長久保容疑者が防犯カメラで捜査員の動きを監視しており、店内の様子を確認しづらかった」。警察庁幹部は、犯罪を防ぐための防犯カメラが長期化の一因になったと指摘した。 愛知県警は22日夜に解放された女性客の証言などから、長久保容疑者が支店周辺などの防犯カメラ映像を店内モニターで確認し、捜査員の動きを監視していることを把握した。支店には、2か所の出入り口などに防犯カメラが設置され、映像は店内にある9分割モニターに映し出されていた。多額の現金を扱うため、一般の店より防犯体制を厳しくしていたとみられる。