シャープ再建 サムスンの出資に頼る苦渋策(3月8日付・読売社説) 経営再建中のシャープが、長年のライバル、韓国サムスン電子との資本提携で生き残りを目指すことになった。 財務基盤の強化へ、一歩前進だが、先行きは不透明である。提携をテコにした経営改革のスピードが問われよう。 合意によると、サムスンがシャープに103億円を出資し、出資比率は3%になる見通しだ。 シャープは、サムスンにスマートフォン(高機能携帯電話)やテレビ向けの液晶パネルを供給して販売を回復し、収益力の向上を狙う。サムスンはパネルを安定調達できる利点に着目した。 過剰投資の失敗と液晶パネルの販売不振などが響き、シャープは2013年3月期に2期連続で巨額赤字を計上する見込みだ。 シャープは1年前、台湾の製造大手、鴻海(ホンハイ)精密工業から出資を受けることで合意した。しかし、条件見直しを求める鴻海との再交渉が暗礁に乗り上げ、資金繰