「プーチン発言:威嚇恐れず毅然と対応を」と言う5月28日の産経新聞電子版【主張欄】記事を読んで、産経新聞にも平和ボケが伝染したのでは? と驚いた。 その主旨は「クリミア半島を武力でもぎ取り、自ら制裁を招きながら、プーチン大統領は日本の対露制裁が続くなら北方領土交渉を中止すると脅しとも取れるような発言をした。安倍首相はこの威嚇に屈することなく、むしろ、プーチン氏来日を白紙に戻すぐらいの覚悟が必要だ」と言う主張であった。 交渉時の情報処理に就いて、産経新聞の外交政策の指南役を務めている岡崎久彦氏は、その著「戦略的思考とは何か」の中で、19世紀のロシアの勢力がアフガン北境に迫り、インドが脅かされていると軍当局が頻りに訴えるのに対し、時の英首相ソールズベリー卿が『牧師に言わせれば罪を犯していない者はなく、医者に言わせればばい菌のついていないものはない。軍人に言わせれば国家一日たりとも安全を脅かされ
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