「7月24日まであとわずかです。分からないことは今すぐ、お気軽にご相談ください」 今月21日。東京都江東区を走るデジサポ(総務省が設置したテレビ受信者支援センター)の広報車が、一風変わったアナウンスを町に響かせていた。 車は町工場や住宅が軒を連ねる狭い路地を縫うように進み、乗車する女性スタッフは行き交う人々に、窓越しから直接声をかけていく。「地デジはお済みですか」「地デジ見てますか」 突然聞かれた住民の多くは小さくうなずき、足早に立ち去っていくが、朝から夕方まで毎日巡回を続けると、「チューナーは買ったが、実は取り付け方が…」「家のテレビが大丈夫か見てほしい」といった飛び込みの依頼も舞い込む。 「『未対応』と答えるのは1日平均4人ぐらい。これが多いのか少ないのかは正直分からないが、こうした“ちり紙交換”的な広報で理解される方がいるのも確か。根気よく続けていくしかない」。広報車で声を張り上げて