■アニメの活力は自立環境から −−4年前から神戸芸術工科大学でアニメーターの後継育成にあたっていますね 安彦 教授の話は現役を引退してから引き受けようとも思ったのですが、学生は現役のプロから教えてもらいたいはず。そう考え直して引き受けました。思い返せば教員はかつて私が就きたかった職業。大学を除籍された身なのに、学生を教える立場になるとは思いませんでしたけどね。4年間、教授としてアニメ制作の手法を指導しましたが、私の授業の“受け”は学生たちにあまりよくなかったのではないかなとも思います。今年から講師として非常勤で教えています。 −−学生の“受け”がよくなかったとは? 安彦 学生はみんなアニメが好きで大学へ来ているはずなのに、現実にその仕事に接して、あまりにも大変な作業だと知ると、続けようとは思わないようですね。ハングリー精神が足りないと思います。クリエーターというのはパイが極端に狭い世界。本