福島第1原発事故で、東京電力は18日、東日本大震災直後5日間の詳細な対応経過をまとめた資料を公表した。吉田昌郎所長の指示により、原子炉への注水や格納容器のベント(排気)作業などを試みたが、高い放射線量や水素爆発など「アクシデント・マネジメント(過酷事故対策)の想定外の事象」(東電)に阻まれて作業が難航する中で、事態が悪化する様子があらためて浮かび上がる内容になっている。 資料は関係者の証言を基に、地震発生から1~3号機が次々と水素爆発などを起こした3月11~15日の事実関係を時系列で、A4判で41ページに再構成した。政府が設置した第三者機関「事故調査・検証委員会」へも提出する。 資料によると、1~3号機では地震発生から約50分後の3月11日午後3時35分に津波の第2波が到達、その2~6分後に全ての電源が失われた。中央制御室は停電し、原子炉水位などの状況把握ができなくなった。午後5時12分に