事故収束に向けた作業が進む東京電力福島第1原発に、千葉工業大などのチームが開発した国産ロボットが今月中旬にも初投入されることが8日、分かった。「技術力は高いが、実戦経験がない」(ロボット開発者)のが災いし、すでに活躍する欧米ロボットに比べて存在感が薄かった国産技術。満を持しての登場に、専門家は「今回の活動が実用化への試金石になる」と期待する。(原子力取材班)長所は機動力 「(欧米のロボットが)行くことができていない所で活用したい」。東電の松本純一原子力・立地本部長代理は8日の会見でこう述べ、「走破性能が高い」と国産技術に期待を寄せる。 新たに投入されるのは、千葉工業大や東北大などが共同で開発した災害救助用ロボット「Quince(クインス)」だ。10日にも現地に到着する。 開発に携わった東北大大学院の田所諭教授(応用情報科学)が、「実績のある海外製のロボットが先に使われるのは当たり前。信頼性