つなげば光る 「原石」路線 南海汐見橋線2009年5月23日 印刷 ソーシャルブックマーク 下町の風情を漂わせる西天下茶屋の街中を、2両編成の電車が横切る=大阪市西成区通勤、通学、買い物客――。橋代わりの渡し船が大阪市大正区と西成区をつなぐ標高33メートルの昭和山山頂にある展望台=大阪市大正区 フォトギャラリー 薄暗いコンクリート造りの駅舎で、幅3メートルを超える昭和30年代の沿線案内図が改札を見下ろす。表面は色あせ、一部はひび割れ、大きく破れている。大阪市浪速区の南海電鉄・汐見橋駅。案内図に詳しく書き込まれた和歌山県内の路線は、ここがかつて高野線の始発駅だったことを主張しているかのようだ。 汐見橋線の1日の利用客は約800人。2両編成で都会をトコトコ走る4.6キロのローカル線だ。ターミナルをなんば駅に集中させる南海の戦略で70年に高野線と切り離され、汐見橋―岸ノ里(現在の岸里玉出)の