【ワシントン=山田哲朗】恐竜を餌にする巨大ワニなど1億年前の白亜紀に繁栄していた3種のワニ類の化石を、米シカゴ大のポール・セレノ教授らがアフリカのサハラ砂漠で発見、19日に米学術誌で発表した。 通称「ボア(イノシシ)ワニ」は全長6メートルで、イノシシのように突き出た牙が特徴だ。白亜紀は恐竜全盛の時代。哺乳(ほにゅう)類などは小型のものがほとんどで、このワニは恐竜を食べていたと考えられるという。 「パンケーキワニ」も全長6メートルで、平らな口を開け、魚が入り込んでくるのを待った。1メートル足らずの「ラット(ネズミ)ワニ」は植物や昆虫を食べていたらしい。 発掘場所のニジェールやモロッコは当時ゴンドワナ大陸の一部で、ワニ類は水中を泳ぐだけでなく、地上も素早く駆け回っていたとみられる。研究チームは「同時期に多様なワニが生息していたことは驚きだ」としている。