南極オゾンホールが8月中旬に出現しました。今後9月~10月の最盛期には、過去10年間の平均的な規模に発達すると予想されます。 1.オゾンホールの状況 オゾンホールは例年8月後半に現れ、9~10月に最盛期を迎え、11~12月に消滅します。 米国航空宇宙局(NASA)の衛星データを基に気象庁が解析した結果、8月中旬にオゾンホールが現れ、現在は南極大陸をほとんど覆うまで拡大しています。 2.オゾンホール発達の見通し オゾンホール形成の大きな要因はオゾン層破壊物質と気象条件です。大気中のオゾン層破壊物質の濃度は1990年代後半のピーク後も高い状態が持続していますが、今年はオゾン層破壊の促進に関係する南極域上空の低温域(-78℃以下)の面積が昨年ほど大きくないことから、昨年ほど大きく発達することはなく、過去 10年間の平均的な規模になると予想されます。 3.オゾン層保護への取り組み 南極オゾンホール