エジプト警察当局は30日までに、米国などの財政援助を受けカイロで民主化支援活動をしている非政府組織(NGO)の事務所17カ所を一斉捜索した。パネッタ米国防長官は同日、エジプト軍最高評議会のタンタウィ議長と電話会談し「深い懸念」を表明、民主化の推進を訴えた。 米国務省のヌランド報道官によると、エジプト側は捜索を停止し押収物も返却する考えを明らかにした。 捜索は29日に実施。警察当局は、外国からの財政支援を捜査する一環としているが、軍最高評議会に対する批判を強めているNGO側は「名誉を傷つけ汚名を着せるための作戦」だと非難した。 ヌランド報道官は29日、NGOへの捜索などが続けば、対エジプト軍事支援予算が米議会を通過するのは難しくなるとの認識を示し警告した。(ワシントン共同)