物部守屋:顕彰碑拓本、山形大図書館で発見 飛鳥時代の仏教反対派・有力豪族 明治の廃仏運動背景に /山形 山形大は18日、飛鳥時代の有力豪族、物部守屋を顕彰する明治時代の石碑拓本が同大小白川図書館で見つかったと発表した。山形在住の有志が仏教反対派だった守屋をたたえる内容で、明治期の廃仏運動の高まりとの関連がうかがわれる。発見した同大人文学部の三上喜孝准教授(日本古代史)によると、同時期に守屋を顕彰する資料は他に例がなく珍しい。 三上准教授によると、拓本は縦3メートル、横2メートルで、昨年7月、図書館内の資料を整理した際に見つかった。石碑本体は1896(明治29)年12月に建立され、山形市の千歳山公園に現存するが、昨年まで草木に覆われ忘れられた存在だった。題字は皇族で軍人の有栖川宮熾仁(たるひと)親王が、碑文は公家出身の政治家、東久世(ひがしくぜ)通禧(みちとみ)が書いたと石碑に刻まれている。