【北の文化】アイヌ民族と外来宗教 計良光範 ●計良光範 ヤイユーカラの森運営委員長■差別の苦しみ「和人化」選ぶ 静内の故・葛野辰次郎エカシのイノンノ・イタク(神への祈り言葉)には、次のような一節が含まれていることが多かった。「神がおられますので人びとも生活し、暮らしていくことができますし、人間がおりますので神もあがめ奉られるものであります。たとえ神であっても、自らを神としたわけではありません。神の真実と言葉の真実がひとつの真実となって支えあうならば、神も人間もお互いに頼ることができます」 神と人間は基本的には対等な関係にあるという、アイヌの世界観(信仰)を端的にあらわした表現だ。 そんなアイヌの人々は今日、多くが仏教徒やキリスト教者となっている。それは「幕末から明治期以後の同化政策の結果」と一般的に理解されているが、アイヌ社会にとって外来宗教はどんな意味を持ち実際にどう関わってきたのか?
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