日本原燃という会社がある。六ヶ所村の再処理工場を運営している企業だ。 九つの電力会社と日本原電などが出資している。出資割合は、東京電力が約29%、関西電力が17%、中部電力が10%、九州電力が9%等々。 日本原燃が運営する六ヶ所再処理工場は、当初、建設コストが約7000億円と見積もられていたが、実際には約2兆2000億円かかった。 建設コストの半分は銀行からの融資を受け、残りの半分は日本原燃の親会社でもある電力各社から前受金という形で資金調達した。 2兆円以上のコストを掛けて建設したこの再処理工場は、2012年秋の段階で、問題があって未だ稼働できない。竣工は19回延期された。 2004年ごろ、電力各社は深刻な問題に直面していた。原発の使用済み核燃料プールが一杯になりつつあり、特に東京電力の福島第二原発のプールはほぼ満杯の状態だった。 そこで、電力会社は、六ヶ所の再処理工場の原材