水産庁は26日、稚魚の不漁で価格が高騰しているウナギについて、中国、台湾とともに資源管理に取り組む新たな枠組みを構築すると発表した。ウナギの稚魚を捕獲して養殖する日中台が年間の漁獲量などのデータを公開し、市場に安定してウナギを供給するために必要な漁獲制限などを協議する。日中台が共同で資源管理に当たるのは初めて。9月に初会合を開く。 ウナギは親ウナギが太平洋のマリアナ海溝で産卵し、稚魚が海流に乗って東南アジアから台湾、中国などを経由して日本の河川にたどり着くとされる。水産庁によると、日本で09年に24トンあった稚魚の漁獲量は、10年から9トン台に低下するなど3年連続で不漁となっている。中国、台湾も事情は同じで、各国のウナギ養殖関係者は危機感を深めている。 不漁の原因は乱獲や河川環境の悪化などが指摘されるが、特定できていない。これまで中国、台湾の漁獲量が明確でなかったことも、国際的な資源管理が