大阪府・市が補助打ち切りを決めた大阪人権博物館(リバティおおさか、同市浪速区)について、松井一郎知事と橋下徹市長が、大阪国際平和センター(ピースおおさか、同市中央区)と統合し、近現代史全般を紹介する「近現代史博物館」としてリニューアルを求める方向で検討を始めたことが分かった。 両館は府・市が出資する財団法人が運営する。2人はリバティについて、「子どもが夢や希望を描ける展示ではない」とし、年約1億2000万円の補助を全廃する方針を表明していた。 ピースを巡っては、旧日本軍による南京大虐殺の展示に対し、大阪維新の会の府議が「自虐的だ」と批判。松井知事も第二次世界大戦中心の展示内容を、明治維新以降の近現代史に見直すよう指示していた。府・市は来年度にもピースを「近現代史博物館」として一新する方針で、リバティの統合時期や方法を検討する。【津久井達、熊谷豪】