「タンタンのコンゴ探検」を手に「差別的な表現がある」と話すムブツ・モンドンドさん=ブリュッセルで2011年10月、斎藤義彦撮影 ◇出版差し止め求め、コンゴ民主共和国出身男性が提訴 【ブリュッセル斎藤義彦】世界中の子供に人気のあるベルギーの漫画シリーズ「タンタンの冒険」の第2巻「タンタンのコンゴ探検」について、アフリカ・コンゴ民主共和国出身の男性が、「人種差別をあおっている」として出版差し止めを求めブリュッセルの法廷に提訴している。スティーブン・スピルバーグ監督のアニメ映画「タンタンの冒険」が10月後半から欧州各地で上映されていることから男性は、「映画で偏見がさらに広まる」と懸念している。 男性は24年前にコンゴからベルギーに移民、会計士として働くムブツ・モンドンドさん(43)。出版差し止めを求めている「タンタンのコンゴ探検」(日本では福音館書店が出版)は、ベルギーの漫画家エルジェ(1907