福岡教育大が発行した講演録や研究紀要に差別的発言があった問題で、同大は27日、記者会見し、関係した准教授2人を訓告、教授2人を厳重注意にしたと発表した。いずれも25日付。今後、人権教育推進委員会(委員長・寺尾慎一学長)を設置し、再発防止に取り組む。 09年、同大に招かれた愛知県の私立大教授(当時)が講演の中で、同和地区がある中学校の教諭が保護者から金銭を要求されたなどとして、教諭から相談を受けた際に「ここは学校なんかじゃない。アウシュビッツ」と答えたと発言。そのまま講演録などに掲載し、小中学校にも配布された。 11年、県への匿名の投書で発覚。同大は関係者から聞き取り調査し、講演会後も発言の重大性に気付かず対応が遅れたことなどから4人を処分した。また、講演した私立大教授によると、講演内容は事実ではなく作り話だったという。【山下誠吾】 〔福岡都市圏版〕 3月28日朝刊