東京電力福島第一原発事故後初めて、日本メーカーによる原発建設に信を問う国民投票が10月14日、バルト三国の一角、リトアニアで行われた。投票率は事前の予想を覆し、有効投票を超える52%に達した。有権者250万人のうち130万人が投じた結果は、62%が反対と回答、柏崎刈羽や浜岡原発などにある改良型沸騰水型軽水炉(ABWR)と同型の原発を提案してきた日立製作所の計画に「ノー」を突きつけた。 さらにリトアニアでは今月28日に定数141の議会選小選挙区の決選投票が行われ、各党の議席数が確定する。原発推進派の与党が下野する見通しが高まっており、原発計画がどうなるかは微妙な情勢にある。 「ロシアの勝利だ…」 国民投票の開票後、この結果を受け止める政治家から漏れてきたは「ロシアの勝利だ…」という言葉だった。それも、リトアニアではなく隣国ラトビアの閣僚からだ。今回、原発の安全性だけが、焦点になっていたわけで