絶滅の危機に瀕したバナナと人類の壮絶な1万年史! アダムとイブが口にした果物はバナナだった!? いまや世界最大の消費量を誇る食糧となったバナナ。 グローバリズムによる繁栄と悲劇を背負うこの果物を、人類は救えるのか? 緊迫した現状と未来までも描き出した傑作がついに登場。 目次 第1部 バナナの系譜 第2部 伝播 第3部 コーンフレークとクーデター 第4部 どこまでも貪欲に 第5部 さようなら、ミッチェル 第6部 新しいバナナ 果物のうち世界でもっとも消費され、いちばん身近なバナナは、いま絶滅の危機に瀕している。 ジャガイモを超え、いまや食糧として何億人もの生活を支えるバナナの裏側には、米大企業による農場労働者の搾取、病気を導く人工的な栽培といった、暗黒の歴史や深刻な農業問題がある。 複雑で謎に満ちた生態、一万年にわたる伝播の経路、グローバリズムが引き起こした多大な犠牲、消えゆく品種がもたらす