アフリカに関する記事は、牧畜、農耕社会村落部の生活の描写か、国家レヴェルでのアフリカ社会を扱う政治学的な論稿かの二区分であるようだ。 そのなかでラジオ、テレビ、携帯電話などのメディアに親しむアフリカ人像は凡庸にうつるかもしれない。アフリカ牧畜民が携帯電話で電子送金するような際立った構図のほうが耳目を引きやすい。 ここでとりあげるような都市や村落部でラジオに聞き入るアフリカ人の事例は、ありふれた事例ではある。だが、私たちのとは少し違ったメディアやデモクラシー(民主主義)のありかたに気づかせてくれるものとして紹介してみたい。 上述のとおり、今日のアフリカ社会では、テレビやインターネット、携帯電話が普及する都市部だけでなく、村落部においても、ラジオの音楽が日々の暮らしの一部となっている。 地域にねざした情報、たとえば葬儀や集会の連絡、知人への伝言を伝えてくれることから、アフリカにおいてメディアは
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