イカの腕やイソギンチャクの触手を思わせる珍しい形をしたキノコが霧島市隼人のミカン畑で見つかった。その名も「イカタケ」。キノコ類に詳しい元鹿児島県立博物館長の黒江修一さん(61)は「マレーシアやベトナムなどの熱帯地方や、宮崎、熊本、沖縄などで確認されているが、鹿児島では聞いたことがなく大発見」と話す。 発見者は同市隼人の農業西俊昭さん(64)。8日午前、所有するミカン畑へ害虫駆除に行った際、地面に不思議なものが生えているのに気付いた。「初めて見た。びっくりした」。触るとプニョプニョした弾力があり、魚が腐ったような臭いが鼻をついた。 11日までに、1本のミカンの木の回りに高さ5~12センチの同様のキノコを12本確認。“腕”はそれぞれ12本ほどあった。イカやイソギンチャクのような形を長時間維持することは難しいらしい。