ブラザーズ・グリム [DVD] 出版社/メーカー: ハピネット発売日: 2007/02/09メディア: DVD購入: 2人 クリック: 32回この商品を含むブログ (80件) を見る 今まで私が見てきた映画では、ドイツ人は征服者・侵略者として登場する場合が多かったのだが、この作品ではナポレオン配下のフランス軍が支配していた地域のドイツが描かれている。被征服者としてのドイツ人という設定それ自体からして映画としては新鮮であり、本来ならば加点要素にしたい所である。 フランス軍の将軍は近代精神の権化としてドイツの暗い森の迷信を打ち破ろうとするが、ついに森の中で戦死する。これは、「童話に代表される前近代の底力が、近代へのレジスタンスに成功した」という印象を持たせたかったと思われるシーンである。 しかし独仏の対立軸は、グリム童話を描くには実はあまり好ましくないのである。 現在の中世文学史の研究では、グ
![『ブラザーズ・グリム』は伸び代の大きかった惜しい作品である - gurenekoのメモ(終活中)](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/9624cf2e550c8954c1f418e6689adc506b638152/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fimages-fe.ssl-images-amazon.com%2Fimages%2FI%2F51Mr98gHpvL._SL160_.jpg)