政府と大手商社、農業機械メーカーがブラジル企業と組み、5月にもアフリカのモザンビークに官民連携の農業開発調査団を派遣する。同国北部のサバンナ地帯を世界有数の食糧倉庫に変え、日本や世界の食糧安全保障に貢献する。(上原すみ子) 政府は日本の技術と資金を投じ、ブラジルを米国に並ぶ世界有数の大豆輸出国にした1980年代の「セラード開発」の成功を今回のプロジェクトにつなげる。農業支援事業は、モザンビーク北部のナカラ回廊と呼ばれる熱帯サバンナ地帯を農地として開拓する。 国際協力機構(JICA)が2月にも民間のコンサルティング会社を起用し、基本計画を策定。5月にも、大手商社、農業機械メーカー、ブラジル・現地企業の計30社で、日ブラジル合同調査団を派遣する。 ブラジルは、官民挙げてモザンビークへの投資を積極化している。三井物産は、ブラジルで完全子会社化した農業生産法人のマルチグレインを通じ、モザンビークで