それによく使われるのが、これから説明する「PER(株価収益率)」、「PBR(株価純資産倍率)」、「配当利回り」です。これらは投資の「物差し」として、どの株を買うべきか判断するうえで非常に重宝されます。特に初心者にとっては、何を基準に株を安いと見るのか、高いと見るのかを考える最初のステップとして重要な指標です。 ただ、説明をする前に最初にお伝えしたいのが、これらの指標のうち、PERとPBRについては、「これなら安い」「これなら高い」といった絶対的な基準は存在しないということです。なぜなら、企業によってビジネスモデルも、収益の安定性も、成長のスピードも異なるからです。 企業の成長度や成熟度で変わるもの PERが15倍なら一般的には「やや割高」とされることがありますが、急成長中のIT企業なら50倍でも「まだ安い」と判断されることもあります。逆に、成熟した業種ではPERが10倍でも「高い」と見なさ