車体を赤色に変え「機動戦士ガンダム」の世界観をイメージした特急ラピート=大阪市住之江区で2014年4月24日午後2時51分 4日に開港30周年を迎えた関西国際空港。同じく30歳となったのが、関空にアクセスする南海電鉄の特急ラピートだ。鉄仮面のような奇抜な「顔」が目を引き、アニメ「機動戦士ガンダム」や映画「スター・ウォーズ」とのコラボで話題となった。関西を代表する人気車両だが、その歴史は激動する時代の波をかいくぐってきた30年だった。 「ホームから人が落ちてしまうかと思うぐらいのにぎわいでした」。デビューから10年間、ラピートで車掌を務めた南海の堂野和幸さん(54)は運行当初の人気を振り返る。 ラピートは1994年9月の関空開港に合わせ、空港専用車両(50000系)として導入された。ドイツ語で「速い」を意味する名称は3万2000通の一般公募から選んだ。その名の通り、最高時速は120キロで当時