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衆院選
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このところ巷で、SDGs、という言葉をよく耳にする。SクラスとDクラスの爺ぃ達、という意味ではなく、Sustainable Development Goalsという英語を略したもので、持続可能な開発目標という意味らしい。 なんのこっちゃわからんので検索すると、「このまま人間がいい感じの暮らしを求め続けたら全体的な不具合が生じてあかん感じになってまうので適宜考えながらやっていくから文句言うな」みたいなことが書いてあった。 これを俺の生活に当てはめるとなにがあるのだろうか。俺は別になにも開発してないから関係がなさそうなものだが、しかし便利な現代文明を享受していることについては間違いがない。 例えば東京から約百キロ離れた伊豆の片田舎に住んでいる俺は日々の買い物や仕事に出掛ける際、必ず自動車に乗って出掛ける。これによって、ほんの数十分で歩いて行ったら丸一日かかるようなところへも行くことができる。う
仕事というのは辛いものである。なぜ辛いかというと、そこに責任と義務が生じるからである。それと引き換えに銭を貰う。それが仕事である。 そしてまた仕事には別の辛さもある。それは、己の無能を直視しなければならない辛さ、である。自分は多少はマシな人間だと思いたい。いや、本音を言えば優れた人間だと思いたい。というかそれくらいの自惚れがないと競争社会で生き抜くことはできない。 だが仕事をすると、否が応でも己の無能がそこに立ち上がってくる。殊に俺なんかの場合はそれが顕著だ。俺は物書きで、ひとりで仕事をしているから、それを上司や同僚のせいにすることができない。会社の組織構造や社会情勢のせいにできない。 本日が締切だというのに何のアイデアも浮かばないのは。アホみたいなダサい文章しか書けないのは。一から十まで自分のせいだ、というあからさまな証拠が目の前のディスプレイに無慈悲に表れる。それはとても辛いことだ。そ
怖いコンテンツは「ホラー」と名のつくものばかりではない。お笑いにも、不気味な瞬間は唐突に訪れる。ベテランの名作から若手の話題作まで、YouTubeで観られる8つのコントの怖さを解説。 本記事も掲載されている、BRUTUS「もっと怖いもの見たさ。」は、好評発売中です。 不穏なコントが怖い 病院やお葬式のような、普段は笑うことが許されないシチュエーションで意外な展開が起こると、緊張が緩和されて、笑ってはいけないけど思わず笑ってしまう。 緊張と緩和によって感情を揺さぶるという点で、実はホラーとお笑いのコントは似ています。そして、笑いへのフリとなる緊張が過剰になると、コントはホラーに接近するのです。 歴史を辿ると、千原兄弟さんの『ダンボ君』、バナナマンさんの『ルスデン』、ラーメンズさんの『採集』は、三大怖いコントとして語り継がれる名作。『ダンボ君』は、男が頭に段ボールを被せられ、いたぶられているビ
Milk inside a bag of milk inside a bag of milk and Milk outside a bag of milk outside a bag of milk(2020) developer:Nikita Kryukov 対応機種:Switch/PC 牛乳を買うだけの道のりが、こんなにも苦しい プレイヤーは何らかの精神疾患を抱えた少女の“心の声”となり、対話しながら彼女の日常風景を垣間見る。暗い色調に、8bit風のおどろおどろしいグラフィック、ホラーテイストが漂う世界観の中で、少女が抱える“生きる苦しみ”がダイアローグによって浮かび上がっていく。 「テキストを読むうちに、他人からは筋が通っていないように見える行動の中にどんな論理があるかが見えていきます。ビデオゲームは世界の見え方を提案できると実感する作品です」(山田集佳) 返校 -Detention
『化け猫あんずちゃん』、どう動きだす? 山下敦弘 原作『化け猫あんずちゃん』は、いましろさんの中ではちょっと独特の作品ですよね。おじさんの話ばっかりだったいましろさんが小学生向けの『コミックボンボン』に描くなんて!という驚きもあったけれど、読んでみたら、ちゃんと主人公の猫は可愛らしくて。 久野遥子 いましろさんの漫画は、男の人が自分が今どのように負けているかといった状況をすごく見つめていて、その情けなさやキュートさがあると思っていましたが、あんずちゃんはハッキリと作風が違うなと。 猫だから、男性主人公とは違って、責任をある種背負ってない部分が魅力だなと感じていました。 山下 あんずちゃんはキャッチーだから、映像化には向いているだろうとどこかで思って狙っていたんですよね。 いましろたかし 5年ぐらい前に話をもらって、正直流れるかもしれないと思いながら聞いてましたけどね。最終的にアニメの企画に
ポップかつ破壊的な楽曲を生み出すgroup_inouと、その独創性から「イリュージョン漫才」と称されるランジャタイ。音楽とお笑い、全く異なる領域でひときわ異彩を放つ2組の対談が実現。出会いについてから、ネタ・楽曲の制作やライブで生まれるグルーヴ、共通の影響源に至るまで語り尽くしてもらった。 imai 初めて2人を生で見たのは、2016年の『倉本美津留の太鼓判』ライブで。笑い飯やナイツみたいなガチガチの強い人たちに囲まれて急に知らない人たちが出てきたから、どんなコンビなんだろう?と思ってたんだけど、人生で見たことないぐらいウケてて、本当に腹ちぎれるぐらい笑ったんだよね。劇場で爆発してたのが衝撃的だったし、一発でファンになっちゃった。それから何年も後に、国ちゃんが急にDMをくれて。イノウの曲のスクリーンショットと一緒に「好きです」って送ってくれた。 国崎和也 友達から『HEART』を教えてもら
『BLUE GIANT』石塚真一と挾間美帆が考えた、楽器から入るジャズ講義 〜INTRODUCTION〜 「楽器の魅力を知れば、ジャズがもっと身近になるはず」。そう考えた『BLUE GIANT』シリーズ作者・石塚真一が、第一線で活躍する音楽家にインタビュー。楽器の個性やバンド内での役割、聴くべき名盤までを教わりました。
会食の予定一時間前に先方から、仕事がどうしても終わらず、会食をキャンセルさせてくれという旨の電話がかかってきた。 「承知しました」とだけ僕は告げ、「ふ〜」と息を吐いてみる。そして、その場で「よし!」とガッツポーズを決めた。ここだけの話、どんな予定でも、なくなると嬉しい気持ちが湧いてきてしまう。それが直前だったりすると、たまらないほどに嬉しい。ドタキャンで悲しんだことは一度もない。行ったら行ったで、まーまー楽しくできるほうだが、そこに至るまでがとにかく難儀だ。 仕事の予定も、友達との飲みの約束も、まんべんなくうっすら行きたくない。行きたくないという気持ちだけは徹底している。好き嫌いで選んでない。全部うっすら平等に面倒だ。一番心穏やかになれる瞬間は、「明日はなにもない」ということが確定している夜に、ベッドに入って眠りにつくときだ。 予定をパンパンに詰めないと落ち着かない、というライターの知人が
ソウルの気鋭ショップが、サン・ラーを選ぶとは。今や音楽好きが韓国に向かう“理由”にもなりつつあるレコードショップ〈Sounds Good Store〉。そのグッズは、マニアも唸るチョイス。例えばこの《Journey Stars Beyond Cap》。独特の音楽性で孤高の存在として知られるサン・ラー。彼の曲「Journey Stars Beyond」からインスパイアされたデザイン。色違いのネイビーもあり。39,000ウォン。soundsgood-store.comジャズのお家芸なグラフィックが胸に躍る。1950〜60年代のブルーノートのデザインを彷彿とさせるグラフィカルな“JazZ”が印象的なスエット《JazZ Crewneck》。アッシュグレーのボディにポップな色味が映える。マーチャンダイズといえばボディは既製のものも多いが、こちらはオリジナル。厚手ながらも裏地がパイル地なのも嬉しい。同
日本の戦後ジャズ史を体現し、70年を超えるキャリアを第一線で活躍し続けてきた渡辺貞夫。今年91歳を迎えたその演奏を聴くと、まだまだ“ジャズ”を追い求めているように感じる。彼にとってのジャズとは何なのだろう。 渡辺貞夫さん、“ジャズ”は人生ですか? 「世界のナベサダ」こと渡辺貞夫は、日本のジャズのパイオニアであることは誰もが認めるところだろう。実際、渡辺は戦後間もなくジャズと出会い、その後のミュージシャンとしてのキャリアは、そのまま日本のジャズの歴史と重なる。 1933年に宇都宮市に生まれた渡辺は、12歳の時に終戦を迎える。 「日本が負けて1週間も経たないうちに進駐軍放送が始まりました。ジャズ、ハワイアン、ヒルビリー。アメリカの明るい音楽が一気に流れてきたんです。それに、音楽映画もいろいろ入ってきました。僕の1級上の山内さんという人のお父さんが、電気館という映画館の支配人で、そこで観た『ブル
『今日拾った言葉たち』で街場やメディアの声をすくい上げ批評する武田砂鉄さんと、“タワマン文学”とも呼ばれる『この部屋から東京タワーは永遠に見えない』で現実とも虚構ともつかないショートストーリーを紡ぐ麻布競馬場さん。社会問題からスターの半生まで、幅広い作品を有するノンフィクションのなかで、それぞれの琴線に触れた作品を聞いた。 本記事も掲載されている、BRUTUS特別編集 合本「本が人をつくる。」は、2024年6月13日発売です!
昔から読書は大好きだけど、実は自宅に本棚がないというヒコロヒーさん。家にあるのは、段ボール箱のようなボックス1箱に収められたずっと手元に置きたいと思える厳選の数十冊。今回は思い入れの深い8冊を傍らに、彼女ならではの本との付き合い方を聞いた。 繰り返し会いたくなる、本は一番身近な娯楽 というのも、20代の頃の貧乏生活が長すぎて、本というものを持てるような生活ではなかったんです。本当にお金がなかったので(笑)。でも読書は好きだったので、本は買うものではなく図書館で借りて返すもの。だから本棚を置く必要性もなくて。その延長線上で生活が続いているので、今でも本は買っても読み終わったら売ることが多い。もしくは後輩や友人が家に遊びに来た時にあげる。 「好きなの持っていっていいよー」と言うと、気づくとなくなっていたり。自分が読んで面白かった本は、もっと読みたい人の元に届いてほしいと思うんです。だったら小学
1月に第170回芥川龍之介賞を受賞した、作家・九段理江の小説『東京都同情塔』。新しい刑務所〈シンパシータワートーキョー〉が設立されることになった近未来の東京を舞台に、登場人物たちが言葉について逡巡するさまを描いた作品だ。トーキョートドージョートーと軽快に韻を踏んだタイトルも話題を呼んだように、九段はかねて音楽好きを公言。2021年のデビュー作『悪い音楽』では音楽そのものを作品の題材に選んでいる。文学を構成する大きな要素である、言葉とリズム。以前から親交がある文筆家のつやちゃんを聞き手に、九段の考える文学と音楽、そして生活のつながりを聞いた。
バンド・GEZANのフロントマンでありながら、初監督映画『i ai』が3月8日から全国公開されるマヒトゥ・ザ・ピーポーと、本作に出演する俳優でありながら、自身もプロデューサーとして舞台作品などを支える小泉今日子。二人が語った、表と裏から見る作品作りとその意義について。
昨年12月にリリースしたファースト7インチシングル「ふきだし」が即日ソールドアウトとなるなど、早くも大きな注目を集めるシャッポ。1940年代の大衆音楽をベースにしたインスト曲で、楽しさと心地よさを探求する2000年生まれの2人、福原音と細野悠太はそもそもなぜバンド結成に至ったのか?結成以前から細野晴臣のラジオ番組に出演し、イベントでは共演を行うなど、細野の音楽的遺伝子を濃密に受け継ぐ2人が語る、抱腹のバンドヒストリー。
2023年末にロサンゼルス・エンゼルスからロサンゼルス・ドジャースへの移籍を発表し、世界が注目するメジャーリーガー大谷翔平選手。日頃から「睡眠時間は基本的に10時間。最低でも8時間はとる」「いつ寝るかの準備を数日前から計画的に行う」と公言するように、彼の活躍を支えるのは良質な睡眠だ。 体を酷使するアスリートにとっては、「睡眠で疲れをとること」だけでなく「翌日、最高のパフォーマンスを発揮すること」も最重要課題。疲労を回復し、次の日も百点満点の活躍ができるよう、大谷選手は睡眠と真っ向から向き合っている。 何より大切なのは寝具選び。人によって体の凹凸は異なり、負荷がかかる部位も千差万別。特に野球選手は肩と臀部(でんぶ)の張りが大きいため、長い睡眠による圧力をマットレスが分散させる必要がある。そのためには自分の体に合った寝具を選ばなければならない。 大谷選手は北海道日本ハムファイターズに在籍してい
聴いても、共演しても、ジャズは優しい ジャズの要素を取り入れたRIP SLYMEに影響を受けてラップを始めたからなのか、私にとってすごく体に馴染みやすい音楽なんですよね。昨年はジャズイベントに参加する機会にも恵まれました。最初は不安だったんですが、みなさんすごく温かく迎えてくれて。 きっとそれはこの音楽が持つ懐の深さにも通じているんだろうなと思います。普段のライブではトラックからズレてしまわないように気を張っていますが、即興性のあるセッションの場合は少しくらい失敗しても周りの演奏が導いてくれる。音に身を委ねる楽しさを体験できたのは印象的な出来事でした。 鈴木真海子が選ぶ、おすすめの3枚 Q1:オールタイムベストは? 『A Boy Named Charlie Brown』Vince Guaraldi Trio 『ピーナッツ』シリーズの音楽を担当していると知って聴き始めたヴィンス・ガラルディ。
BTSのRMにV、坂本龍一に見出されたSe So Neon、その周りにジャズミュージシャンがいるのはご存じだろうか?世界からも注目されるポップスの台風の目には、彼らの存在が欠かせない。盛り上がる韓国のシーンで何が起こっているのだろうか?BTSのRMによる『Tiny Desk Concert』でも演奏したベーシストのジェシン・パク、キーボーディストのドクスキムの二人に話を聞いた。 本記事も掲載されている、BRUTUS「JAZZ is POP!!」は、2月15日発売です。
特集「JAZZ is POP!! 2024年、あなたが聞くべきジャズ250」内で紹介された楽曲が聴けるプレイリストページ。本誌P18-25の「ミュージシャンが語るジャズ」で登場した16人のミュージシャンが紹介した楽曲リスト。さらには、ミュージシャンが今回のために特別に作ったBRUTUS.jpとの企画連動プレイリストも公開。
“当たり前”になった考え方を見直し、自分がいる環境をよりよく変えていく 2019年にハロー!プロジェクトのグループであるアンジュルムを卒業。その後もソロやバンドで音楽活動を続ける傍ら、自らの体験や問題意識を基に「アイドルとはこうあるべき」「女性とはこうあるべき」といった社会通念を問い直す発信も積極的に行ってきた和田彩花さん。そうした挑戦が始まったきっかけは、「自分にはロールモデルがいない」と気づいたという18歳の頃。 「アイドルのセカンドキャリアを考えたときに、ママになる以外の選択をしている人がまだまだ少ない。ただ、私は恋愛や結婚に興味がなかったので、自分はこれからどうやって生きていけばいいのだろうと考えた時期があったんです。それで、どうにか参考にできる存在を求めて、偉人の言葉をネットで検索してみたんですが、どれも自分にはしっくりこなかった。自分に合う考え方は、自分自身と対話して見つけてい
2010年代に生まれた「ヴェイパーウェイヴ」とは、資本主義経済の繁栄を謳歌していた過去をノスタルジックに、かつ批評的に表現する、インターネット発の音楽ジャンルのこと。過去の映像や音源のサンプリングによって、奇妙な郷愁をもたらす。 そんな表現方法に影響を受けつつホラー的に再解釈するのが、テレビ東京のプロデューサー・大森時生さんと映像クリエイターのFranz K Endoさんだ。お笑いコンビ・Aマッソの単独ライブ『滑稽』や、教養番組を装ったサスペンスフルな『SIX HACK』といったコンテンツを手がけるこのコンビは、何より“不気味”な表現が秀逸だ──。
photo: Masahiro Ota, Kazuhiro Tsushima / text&edit: Mikiyasu Kato 名古屋で時間が余ったら。隅々まで満喫したい人のために、予想以上に奥深い王道の観光名所からディープな名所まで魅力あるスポットを紹介。名古屋エリアの魅力を堪能できる体験プログラムツアーを企画する大ナゴヤツアーズの加藤さんが、でら楽しい!と驚いてもらえる時間の過ごし方を提案します。 初出:BRUTUS No.895「名古屋の正解」(2019年6月15日発売)
案内人:倉方俊輔(大阪市立大学准教授、建築史家) 大阪はカオティックな街だと思われがちですが、都市構造は明快です。ベースは豊臣秀吉による碁盤の目状の街割でした。近代に入り、政治、産業、交通手段の変化に合わせて新たな建築が造られ、街の造りも変化していきました。 まず廃藩置県により中之島の流通拠点として立ち並ぶ蔵屋敷が姿を消し、広い開発用地が生まれました。そこに〈日本銀行大阪支店〉や〈大阪府立中之島図書館〉〈大阪市中央公会堂〉などの西洋建築ができ、中之島は近代化のシンボルとなる建築が集結する拠点となりました。 日本銀行大阪支店(1903)設計/辰野金吾ほか 中之島の西洋化の先陣を切り、日本の近代建築のパイオニア・辰野金吾が設計。西洋の古典様式に則し、ドーム形屋根と石造の壁からなる、格式を感じさせる外観だ。事前予約で店内見学ができる(平日のみ)。 住所:大阪市北区中之島2-1-45 | 地図大阪
お笑いライブを制作するK−PRO代表の児島気奈が、その仕事術をまとめた一冊『笑って稼ぐ仕事術』を上梓。長きにわたりK−PROライブに出演してきた盟友ウエストランドと、その歴史を語り合う。11月に赤坂の草月ホールで行われた、3回目となるウエストランドの単独ライブ『FANG!』の公演後、3人で思い出話に花を咲かせた。
数々のアニメ映画を観倒してきた藤津亮太、高橋克則、青柳美帆子。3人の「今こそ観直したい50作」とは?配信やDVDで今すぐ観られる名作を中心に、「戦い」「音楽」など6つのテーマに沿ってセレクト!偏愛も暴走愛もありの“極私的・推し映画”を語り尽くします。激論!50作品決定座談会。Vol.3「人生」はこちら。
漫画、小説、ルポ、実用書に創作術の本も読む雑食系 『SPY×FAMILY』『チェンソーマン』をはじめ数々のヒット作を世に放ち、漫画家からも漫画読みからも絶大な信頼を集める林士平さん。「電子版が出ている本はKindleで購入するのが基本のスタイル」と語る、徹底した電子書籍派の本棚はどうなっている? 「KindleはMacで管理。読書にはKindle OasisとPaperwhite、iPhone、漫画は見開きで読みたいのでiPadも併用しています。気になる本、人に薦められた本は片っ端から購入して、漫画、人文書、アート、創作資料、すぐ読みたいフォルダなどに分類しているのですが、あれ、未分類のものだけで1万8,000冊以上ありますね」 すっきり整頓された自宅の書斎。昇降式デスクにデバイスが並ぶ。20,000冊ほどの電子書籍には老後の楽しみにとってある岩波少年文庫なども。 引っ越しを重ねるたびに本
あの人はどんな本を読んできたのだろう?年末年始の人気企画・ブルータスの本特集。今回はさまざまなフィールドで活躍する皆さんの本棚を訪ね、理想的な本棚のつくり方や本がもたらしてくれた経験など、「本棚と本のはなし」を根掘り葉掘り聞きました。本棚にも多様な個性があり、まるでその方自身が表れているようです。BOOK IN BOOKは、エッセイ集「私の本棚の、絶対に捨てられない1冊。」
文芸編集者を形作る、豊かで膨大な読書体験が詰まった本棚 「編集部の自分の棚には、担当作家の本、企画で使う本、いつかやりたい企画の資料、個人的に読みたい本、いただいた本などが混在しています。ほかの編集部員の棚から本を借りることもあって、専有と共有の間のような使い方。ただ会社では原稿とゲラ読みで時間切れになってしまうので、本は家に持ち帰って読みます。会社と家の本棚で分けているというより、本が行き来したり重複したりすることもしばしばです」 編集部の壁や通路は本、本、本で埋め尽くされている。壁沿いの2棹&デスク後ろの1棹が浅井さん専用の本棚。 文芸編集者という仕事に直接・間接的に繫がった読書体験からおすすめを教えてもらった。 「金井美恵子さんは純文学の仕事をしたいと思わせてくださった書き手の一人です。平凡社のエッセイ・コレクションはどの巻もいいんですが、書き手についての言葉が独特の鋭さを持って、読
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