サクサク読めて、アプリ限定の機能も多数!
トップへ戻る
ドラクエ3
m-hiyama.hatenablog.com
2019年に「データベース:: 論理の使い所は」という記事を書きました。タイトルに「データベース::」という接頭辞を付けたのは、一連の記事を検索しやすくするためです。一連の記事とは、次の意図で書かれる“はずだった”記事です。 ちゃんと書こうと思うと億劫になるので、ふと思い立ったときに、データベースと論理に関するラフなメモ書きを残すことにします。 ところが、接頭辞「データベース::」が付いた記事は2019年の記事一本だけ。続きはありませんでした。 最近(2023年6月)、「カーディナリティ〈多重度〉の“カラスの足”記法が分からない」という記事を書きました。この記事を書いた後で、「データベースに関連する記事になんか接頭辞を付ける気でいたような?」と思い出しました。“カラスの足”記事のタイトルを変える気はありませんが、この記事には接頭辞「データベース::」を付けました。4年ぶりの2本目の記事とな
不満があっても、「言ってもどうせ何も変わりはしない」という諦めがあればあえて不満を口に出すことはないでしょう。願望があっても、「どうせ叶わぬ夢だし、言ったところで虚しくなるだけ」と断念しているなら語ることはないでしょう。 僕は今から不満と願望を書き記します。それは、諦め・断念していた事が、にわかに現実味を帯びてきたからです。不満と願望は、悪態と文句のように受け取られるかも知れませんが、僕の蓄積されたストレスの捌け口というわけではなくて(いや、多少は「蓄積されたストレスの捌け口」だけど)、前向きな予測〈希望的観測〉なんです。$`\require{color} \newcommand{\Keyword}[1]{ \textcolor{green}{\text{#1}} } \newcommand{\have}{\Keyword{have } } \newcommand{\need}{\Keyw
2023-02-09の僕のツイート: 矢印「→」が異なる意味でオーバーロードされているのは相当に深刻な問題だなー。 これで混乱したり挫折する人がいるから、弊害とても大きい。 十数年前からカリー/ハワード対応のセミナーとかやっているわけです。 複数の分野に関係する事柄を説明するのはなかなか難しい、計算過程を理解する/してもらうのも大変。だがしかし、僕やあなたが悪いとは限らない: 説明がうまくいかないときは用語法が悪いのかも知れない。 計算がうまくいかないときは記法が悪いのかも知れない。 デカルト閉圏周辺の記法、特に矢印の使い方を整理して、概念がもっとスッキリするように/計算がもっと楽になるようにしましょう。$`\newcommand{\cat}[1]{ \mathcal{#1} } \newcommand{\In}{\text{ in }} \newcommand{\mrm}[1]{\mat
証明支援系Lean〈リーン〉は、かなり前(2017年くらい)から注目しているソフトウェアです。注目はしているんですが、ちゃんと調べる機会がなかったので、このブログで触れたことはありませんでした。2022年のうちに紹介したい(今は大晦日の夜)。 Leanは現在、バージョン3系とバージョン4系が混在しています。このため情報が錯綜していて、分かりにくい状況になっています。今はバージョン3系が使われていますが、これからLeanを使い始めるならバージョン4をインストールしてもいいかも知れません(ただし、開発バージョンであることは承知の上で)。 Leanは、CoqやIsabelleと同様、証明支援系〈proof assistant〉として設計開発されました。実際、機械可読な定理記述のために広く使われています。 バージョン4になりLeanは、汎用プログラミング言語としての機能・特性を前面に打ち出してきま
jq(https://stedolan.github.io/jq/)の紹介では、「JSON処理のワンライナー〈一行野郎〉としてめちゃくちゃ便利!」とアピールするのが定番です。もちろんそれは本当で、「めちゃくちゃ便利!」です。が、実は jq は、ワンライナー記述にとどまらない、かなり本格的なプログラミング言語です。 JSON処理のためのDSL〈Domain Specific Language | 領域特化言語〉なので、汎用言語ではありません。しかし、汎用言語が備えている言語機能の一部(関数定義、モジュールシステムなど)を jq も持っています。また jq は、独特で楽しいプログラミング・パラダイム -- “パイプライン指向”に基づいて設計されています。 この記事では、ワンライナーを超えた jq の使い方と、プログラミング言語としての jq の特徴を紹介します。長い記事になってしまったので、一
TypeScriptのジェネリック型定義を使って、コンパイル時にフィボナッチ数を計算してみます。面白いだけで、役には立ちません。$`\newcommand{\mrm}[1]{\mathrm{#1} }`$ 内容: はじめに フィボナッチ数: 数の計算の場合 型の世界の順序・型・関数 型の世界のブーリアンと自然数 ニューメラル・カインド フィボナッチ数: 型の計算の場合 おわりに はじめに TypeScriptコンパイラ〈トランスパイラ〉にフィボナッチ数を計算させたいと思います。計算するのは、JavaScriptエンジンではなくて、TypeScriptコンパイラです*1。fib.ts というファイルを tsc fib.ts というコマンドでコンパイルすると、空っぽのJavaScriptファイルが生成されます。計算はコンパイルの過程で行われるので、出力ファイルに意味はないのです。 なんでまた「
データベース・テーブルのある時点での状態は集合として捉えることができます。しかし、状態の変更である“削除・更新・挿入”を写像としてモデル化するのはうまくいかないようです。写像(集合圏の射)に拘らずに、別な見方をしたほうが良さそうです。 この記事では、変わり者/はぐれ者達に登場してもらって別な見方を提供します。$`\newcommand{\mrm}[1]{\mathrm{#1}} \newcommand{\lis}[1]{ \boldsymbol{#1} } \newcommand{\In}{\text{ in } } `$ 内容: テーブルスキーマとテーブル状態 テーブル状態の変更 単射スパン 単射スパンの圏 単射スパンと削除・更新・挿入 テーブル状態と状態変更の圏 テーブルスキーマとテーブル状態 以下、関係データベースを単にデータベースと言います。データベースのテーブルを作るには、事前に
ストリング図とテンソル計算に関して僕が言えること、言いたいことは「やってみてください」です。ある意味“機械的な作業”なので、やれば出来ます。ボブ・クック教授に言わせれば「幼稚園児でも出来る」(「幼稚園児のための量子力学とその周辺」参照)。もっとも、この記事では、字を知らない園児ではとうてい出来そうにない作業も扱いますが。 内容: 例題:行列の転置 特別なテンソル、象形文字と成分表示 ワイヤーベンディング・オペレーター 転置行列の構成 成分表示と計算 関連する記事: ストリング図計算のコツと小技 マルコフ圏におけるテンソル計算の手順とコツ 続きの記事: ストリング図と相性が良いテンソル計算 2/2 ストリング図と相性が良いテンソル計算 1/2 例題:行列の転置 行列のインデックスが無限集合になると厄介なので、インデックスの集合 は有限集合だとします。例えば、 とかだと思ってかまいません。 行
一年ほど前に「「アドホック多相 vs パラメトリック多相」をマジメに考えてはいけない」という記事を書きました。多相性を二種類に分類できるわけではなくて、パラメトリック性(あるいはアドホック性)はしょせん程度問題だ、という話です。「関数定義がひとつで済む多相はパラメトリック多相」なんていう曖昧な定義はあまり意味がありません。 しょせん程度問題だとすると、その“程度”を測って比較したいとは思います。「「アドホック多相 vs パラメトリック多相」をマジメに考えてはいけない // それでもマジメに考えたいのなら」に次のように書きました。 多相関数を自然変換として定式化して、自然変換のあいだの関係をアドホック性を計る尺度に用います。実際、いくつかの方法で自然変換のあいだの順序を定義できます。その順序は、アドホック性の程度とみなせます。 上記の方法でパラメトリック性(アドホック性)を実際に測って比較し
テキストエディタをEmacsからVSCodeに切り替えました。僕は、EmacsマニアでもなければEmacs LOVEでもない、単に長期間普通に使ってきたユーザーです。なので、Emacsを捨てることに心情的な抵抗はないです。が、長い期間で身体に染み付いたEmacs脊髄反射はなかなかに抜けません。無意識の指の動きに予想外の反応をされると、舌打ちをしたくなります -- 「チッ、こいつぅ」。 内容: ウインドウ・アプリケーションとコンソール・アプリケーション ダイアログとツーストロークキー IMEを監視・制御できないこと 万能強烈キャンセル C-g はもはや無い dired生活から離れて ではどうする ウインドウ・アプリケーションとコンソール・アプリケーション VSCodeは、Chromium/Electron上に実装されています。これにより、クロスプラットフォーム性を確保しています。UIに関して
「文書処理:20年前の課題は今でも課題」より: 上記の問題群をすべて詳細に解説することは、僕に残されたエネルギー量ではとても無理です。幾つかを選んで、おおよその状況を語ろうかと思います。とりあえずは、今後の(散発的な)ブログ記事で3回くらいを目標にします。 さて、何から話せばいいのかな? 僕が語りたいこと/語るべきことは、構造化文書処理における問題点と解決へのヒントなのですけど、実在したプロジェクト/ソフトウェアであるAliceがどんなものであったかを先に述べておいたほうが良さそうですね。 シリーズ最初の記事 兼 リンク集: 文書処理:20年前の課題は今でも課題 この記事の内容: Aliceのミッションと絶対的要求 拘ったところ 標準仕様の遵守 分散アプリケーション指向 メタエディタ機能 Aliceは存在したんだぜ Aliceのミッションと絶対的要求 実を言うと、プロジェクトAliceがい
僕は、人生のかなりの時間と労力と情熱を文書処理に費やしました。なので、文書処理のことを書いたり話したりしたことはあります。ですが、文書処理の実際のプロジェクトやソフトウェアの話をしたことはありません。守秘義務の問題もありますし、仮に守秘義務に引っかからなくても進行中のプロジェクトについて口にすることはありません。 しかしながら、10年20年も昔の話なら、もはや誰にも迷惑はかからないし、気にする人もいないでしょう。技術的なアイディアで具体性があるものは特許になっているし、抽象的一般的な方法論は、むしろパブリックにすべきものでしょう。 僕がそのテの話をしなかった一番の理由はメンドクサイからです。そして、懐旧談に意味があるとは思えないからです。ごく最近、ふとしたキッカケから、個人的体験を縷々述べることに意味はないが、10年20年前に考えたりやったりしたことを書き残しておくことはまんざら無駄でもな
「Google日本語入力のコマンドと状態遷移を解明する」にて: 色々と事情がありまして、Google日本語入力のキーバインドを変更しようと思いました。...[snip]... その事情は別なブログ記事に書くかも知れません。 ...[snip]... 今まで[変換キーを]トグル方式で便利に使っていたのですが、とある事情(今日は割愛)でトグルがとても使いにくくなってしまいました。それが、今回キー設定をやり直すことになった事情です。 ここで言っている「事情」とは、エディタをEmacsからVSCodeに切り替えたことです。Emacsのなかに籠もっていて、久しく忘れていた日本語入力との相性とか、文字コード〈character encoding〉問題とかに、またぶち当たることになりました。 内容: Emacsはもうやめよう Awesome Emacs Keymapはダメだった IME状態がわからない
色々と事情がありまして*1、Google日本語入力のキーバインドを変更しようと思いました。付属ツール〈Google日本語入力のプロパティ〉のGUIからも変更できますが、テキストエディタを使ったほうが楽なので、タブ区切り形式のテキストファイルとしてキー設定をエクスポートして、それを編集しました。 この設定変更の過程で、Google日本語入力のコマンドと状態遷移について調査と実験をしたので、それについて記します。 内容: キー設定ファイルとコマンド 役割としてのキーと実物としてのキー 使わないコマンド Conversion状態とConvertコマンド Suggestion状態とPrediction状態 状態遷移図 檜山のキー設定の方針 全般的な方針 状態遷移 カーソル/フォーカスの移動と文字削除 キー設定ファイル オマケ 1:コマンド名とその日本語表示名 オマケ 2:コマンド一覧の作り方 キー
AutoHotKeyは、ユーザーがホットキー(OSやバックグラウンドプロセスが処理する特殊なキーコンビネーション)を自由に設定できるWindowsソフトウェアです。スクリプト言語としても使用できます。が、スクリプト言語としての使用はおすすめはできません。ホットキー設定をする上でスクリプティングが必要になったときだけスクリプト言語機能を使うのが吉です。その場合でも、かなり癖の強い言語なので注意が必要です。 内容: プログラミング初心者はやめとけ 概要:檜山が想定している歴史的経緯 ホットキー設定 プログラムと記述ファイル ディレクティブ コマンドライン 制御構造:GotoとGosub ベタースタイルのスクリプト言語 常駐モードと非常駐モード ホットキー設定とスクリプトとの関係 おわりに プログラミング初心者はやめとけ AutoHotKeyのWikipedia項目によると、 構文は簡易であり初
今って、2020年ですよね。6,7年前の2013年, 2014年に、「Webフォームが使いにくい」と文句をたれてたのですが、2020年の現在ならば、さすがにそんな酷いことはないだろう -- そう期待しますよね。だって、僕が指摘した問題点は、ごく簡単に修正できることですから。 2013年, 2014年の過去記事とは: 2013年5月: Web上で発生する膨大な量の不愉快と困惑 2013年12月: 「全角ハイフンはダメ、全角マイナスならOK」と言われた、なんのこっちゃ? 2013年12月: フォームの住所入力からUnicodeの文字談義になるって、その状況は変でしょ 2014年8月: 住所に英字は使えない、ってそれ Webフォームに入力する文字や記号に無意味な制約が付いていてエラーを起こしてやり直しを要求されるのがストレスだ、腹が立つ、って話です。 先日(2020年のことです)、郵便の再配達を
ん? あれ? ひょっとして … 一昨日書いた記事「なぜにテンソル記法は意味不明なのか」を読み直していて、気付いたことがあります。テンソル記法の「意味不明問題」は、解決できるようです。 思いついたときに書いておかないと、二度と書かない(書けない)ことがあるので、ふんばって必要なことは全部書いておきました。 内容: テンソル記法の「意味不明問題」とは アイディアと方法 インデックスからマーカーへ テンソル空間 テンソルとプロファイル プロファイル注釈 テンソルのテンソル積 双対空間に対するマーカー テンソルの縮約 置換と置換が定めるテンソル テンソルの置換同値 もうひとつの縮約 ネーム化とコネーム化 インデックスとしての添字 テンソル記法の「意味不明問題」とは テンソルの書き方〈記法〉としては、伝統的記法をそのまま採用します。「 はテンソルである」のような言い方を許容します。書き方・言い方にお
「アドホック多相」、「パラメトリック多相」という言葉は、覚えておけば便利に使えます。が、これらの言葉は、軽率に気分的・雰囲気的に使うものであり、違いや定義をマジメに議論すべきものではありません。 内容: nLabを見てもモンヤリ オーバーロード、多相、総称 多義的名前と識別インデックス アドホック多相は複数の関数定義(なの?) それでもマジメに考えたいのなら nLabを見てもモンヤリ nLab(https://ncatlab.org/nlab/show/HomePage)は、数理科学*1の概念・用語に、できるかぎり圏論的な、できるかぎり厳密な定義を与えようとしているサイトです。そのnLabでも、「多相〈polymorphism〉」のエントリーには、よくある説明しか載ってません。 https://ncatlab.org/nlab/show/polymorphism 多相〈polymorphi
「掛け算の順序問題: 檜山の地雷を踏まないで」において、掛け算の順序を区別することに反対するエモーショナルな理由を説明しました。ここでは、長時間労働に反対するエモーショナルな理由を説明します。 内容: 僕はムカついた 疲労による効率低下は当たり前 非効率的だからマズイのではない 僕はムカついた 人が何かをする動機って、けっこう感情的ですよね。僕も、「カッとなってやった」がたまにあります。次の2つの記事を書いたのも、カッとなって、です。 説得的非論理文を使うのは好ましくない 不適切なアナロジーと反駁の失敗 実はね、米村さんの発言(下のツイート)を見た瞬間にムカッとしたのね。 米村歩@日本一残業の少ないIT企業社長(@yonemura2006) 100mを12秒で走れる人が1000mを120秒で走れるわけではないという事実は誰でも理解できるのに、1日16時間働いても8時間働く場合の2倍の成果に
微分の計算は色々な場面で必要です。が、微分の記号である や が入った式の解釈って難しいですね。式の型〈type〉が分かりにくいのです。実際、原理的に型が判断できない式が使われることがあります。にもかかわらず、「分かる人には分かる」のは、暗黙のお約束や習慣的手順が駆使されるからです。 僕は、暗黙のお約束や習慣的手順が嫌いなので、ハッキリした計算方法を示したいと思います。現状の記法の問題点と対処法を知りたい方は、前半をテキトーに読み飛ばして、後半の3つの節を読めばいいと思います。 事前にラムダ計算について少し知っているほうがいいでしょう。JavaScriptや絵を使って説明した記事は: JavaScriptで学ぶ・プログラマのためのラムダ計算 JavaScriptで学ぶ・プログラマのためのラムダ計算 問題集 絵を描いて学ぶ・プログラマのためのラムダ計算 ラムダ計算をJavaScript側に寄せ
id:bonotake(今井健男)さんから、「こんな論説を書きました」と連絡をいただきました。 計算機科学から見たディープラーニング この論説を紹介し、僕の感想を述べたいと思います。「計算機科学から見たディープラーニング」は、『n月刊ラムダノート〈エヌゲッカンラムダノート〉』の Vol.1, No.2 に掲載された記事です。関連するブログ記事もあります。 ちなみに、この号(Vol.1, No.2)には、他に次の記事もあります。 LISP 1.5の風景 by 川合史朗 Q#で始める量子プログラミング by 田中孝佳 三つとも面白そうですね。 内容: プログラムとしてのディープラーニング 従来のプログラムとは著しく異なったパラダイム ホーア論理とプログラム意味論 しかし、それでも意味論は必要 プログラムとしてのディープラーニング この論説においてbonotakeさんは、ディープラーニングの現状
「掛け算の順序問題: 左右の意味あいが違う事例はあるけど…」: 掛け算順序区別論に反論する気もないです。理由は、めんどくさいからです。鬱陶しいからです。 反論しない主たる理由が「めんどくさい/鬱陶しい」からなのはホントです。 で、「それはそうだけど」の事例を幾つか出します。「もう、それは分かっているからさー」と言いたいから確認するだけです。そこから先の本論はしないけどね。 「そこから先の本論」はしたくないのです(したくなかったのです)。 実は、したくない理由がもうひとつありまして; そこから先の本論に入ると、僕は感情的になり強い言葉を吐くであろうことが予測できるからです。 僕は、根性主義や体罰を極度に嫌っているのですよ。2006年3月以前の、「アンチ根性主義」に関連する記事は、次のリンク集からたどれます。 アンチ根性 ミニリンク集 そこから2016年までの間の記事は、次の記事内にリンクがあ
2017年に「奥野幹也『理論から学ぶデータベース実践入門』はどこがダメなのか」という記事を書きました。そこで指摘した内容で、補足・敷衍したい事が幾つもありました(ピンク色になってます)。が、書き記す気力がなかなか湧かない。 ちゃんと書こうと思うと億劫になるので、ふと思い立ったときに、データベースと論理に関するラフなメモ書きを残すことにします。 内容: データベースのどこに論理を使うか 条件記述の論理式の復習 関係とは 制約記述の論理式とは 関係と部分集合 制約記述の論理式の実際 データベースのための論理系の枠組み データベースのどこに論理を使うか 「奥野幹也『理論から学ぶデータベース実践入門』はどこがダメなのか // 消極的提案: 第2章を削除する」より: 僕が感じたこの本の問題点のひとつは「論理をほとんど使ってない」ことです。どうせ使わないのなら、第2章「述語論理とリレーショナルモデル」
コケット/クラットウェル達のCADGやマリオス達の抽象微分幾何のように、ちょっと変わった“微分幾何”に関しては、インターネットを探してもあまり資料が出てきません。それらの情報を探す過程で、通常の(オーソドックスな)微分幾何の論文や教科書が大量に引っかかります。驚くほど多いですね。 微分幾何の資料が特に豊富なのか、他の分野でもそういうものなのか? ちょっと分かりませんが、英語のPDFでいいなら、微分幾何の無料教科書は有り余るほど見つかります。 内容: はじめに INTRODUCTION TO DIFFERENTIAL GEOMETRY (313p) DIFFERENTIAL GEOMETRY (354p) Topics in Differential Geometry (504p) Lectures on the Geometry of Manifolds (585p) Notes on D
先週土曜日(2019年4月20日)、タケヲさん(id:bonotake)から古い記事にコメントをいただきました。 朗報です! Spivakのオンラインコースが無料で公開されました! https://ocw.mit.edu/courses/mathematics/18-s097-applied-category-theory-january-iap-2019/index.htm とのことです。 コメントが付けられた古い記事は: 2013-05-24 デイヴィッド・スピヴァックを紹介する2つのニュース デイヴィッド・スピヴァック〈David I. Spivak〉は、関手データモデル/応用圏論で有名なMITの先生です。スピヴァックに関連する記事を幾つか挙げると: 2013-01-28 デイヴィッド・スピヴァックはデータベース界の革命児か -- 関手的データモデル 2013-03-04 スピヴァッ
確率モデルのひとつであるガウス/マルコフ・モデルを理解したいのですが、その前に、多変量〈多次元〉正規分布を理解しないといけないようです。なので、多変量正規分布を調べています。 多変量正規分布を理解するための予備知識を何回かに分けて書くつもりです。今回はアフィン空間の話しかしてないので、この記事単独でアフィン空間に関する記事として読めます。アフィン空間上に載る正規分布の話は(いつか分からないが)次回以降です。 内容: はじめに アフィン空間 アフィン写像 アフィン枠とアフィン座標 はじめに 多変量正規分布は、たいていRn上の確率密度関数を使って定義します。「Rnを使う」ってことは、基底(あるいは座標)を固定していることになります。基底〈座標〉に依存するのが、なんかイヤだなー、って気がします。 多変量正規分布が載る空間は、通常、n次元のベクトル空間ですが、正規分布を平行移動しても正規分布なので
確率・統計に出てくる「よく分からない言葉」を、多少は「分かる言葉」にしようと詮索した記事を、過去に幾つか書きました。そのリストはこの記事の最後に載せることにして、扱った「よく分からない言葉」は: 確率変数 分布 母集団 標本 これらは「意味不明な用語の四天王」と言えます(「超曖昧語「母集団」「標本」にケリをつける」)。 四天王の2つを含むフレーズに「確率変数が分布に従う」という言い回しがあります。これはどんな意味なのでしょう? 内容: 復習:確率変数と確率分布 「従う」とは 関連する過去記事 実例は: 「従う」の使用例:正規分布とカイ二乗分布 復習:確率変数と確率分布 過去記事を参照しなくて済むように、手みじかに復習します。確率測度、可測写像、確率空間の定義はハッキリしているので、これらをもとにして、意味不明な用語を解釈することにします。目的は意味をハッキリさせることで、教育的配慮とかは無
論理の限量子 -- つまり全称限量子(記号は'∀')と存在限量子(記号は'∃')-- の使い方が分からない、という質問・相談を受けることがあります。なかでも、「∀と∃の順序を交換してイイの? それともダメなの?」はFAQ〈Frequently Asked Question〉でして、ここ1年でも4回聞かれた気がする。 内容: like関係 like関係の記述・表現 有向グラフ 表〈テーブル〉 碁盤目 他の例も 誰からも好かれる人 好きな人はいますか? 好きな人は一人だけ 言霊は困るんだけど like関係 論理式の意味や使い方を、日常生活や自然言語の比喩的事例を使って説明するのはヨロシクナイと僕は思っています。しかし、最初のとっかかりに関しては、比喩的事例も致し方ないですね。人間関係の記述を例題にします。 A, B, C, D の4つの要素を持つ集合Xを考えます。 X = {A, B, C,
バート・ジェイコブスとコラボレーター達は、現状のベイズ確率論で使われている概念・用語・記法とは異なる、完全に新しい概念・用語・記法を提案しています。悪しき風習やしがらみを断ち切って、理論をリフォーミュレートしたのです。 従来のやり方に慣れている方は、彼らのスタイルに強い違和感を持つかもしれません。しかし、白紙で考えれば、とても使いやすいものです。僕は、ジェイコブス・スタイルを若干アレンジして使っているのですが、ほんとに気持ちよくて、従来方式に戻る気にはなれません。 今日は、その内容の詳細までは解説しませんが、基本概念だけに絞って雰囲気を紹介します(それでもけっこうな長さになりました)。 内容: ベイズ確率論を整理して再構成する 状態変換子と述語変換子 確率的状態 確率的状態変換子とチャンネル チャンネルについてもう少し 状態とチャンネルの実例 ファジー述語 ベイズ論理/ベイズ計算に向けて
次のページ
このページを最初にブックマークしてみませんか?
『檜山正幸のキマイラ飼育記 (はてなBlog)』の新着エントリーを見る
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く